キングダム(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

キングダム(ネタバレ)

※今回の感想は、本作が好きな人は不快になる可能性が高いので、気をつけて!




キングダム



2019/日本 上映時間134分
監督・脚本:佐藤信介
原作・脚本:原泰久
脚本:黒岩勉
製作:北畠輝幸、今村司、市川南、谷和男、森田圭、田中祐介、小泉貴裕、弓矢政法、林誠、山本浩、本間道幸
エグゼクティブプロデューサー:木下暢起、伊藤響
企画:稗田晋、村田千恵子
プロデューサー:松橋真三、北島直明、森亮介、平野宏治
アソシエイトプロデューサー:高秀蘭
ラインプロデューサー小沢禎二
中国ユニットラインプロデューサー:角田道明
撮影監督:河津太郎
撮影:島秀樹
照明:小林仁
録音:横野一氏工
美術監督:斎藤岩男
美術:瀬下幸治
装飾:秋田谷宣博
衣装デザイン:宮本まさ江
ヘアメイク:本田真理子
編集:今井剛
音楽:やまだ豊
音楽プロデューサー:千田耕平
主題歌:ONE OK ROCK
アクション監督:下村勇二
キャラクター特殊メイクデザイン:藤原カクセイ
特殊造形統括:藤原カクセイ
VFXスーパーバイザー:神谷誠、小坂一順
かつら:濱中尋吉
コンセプチュアルデザイン(山の民):田島光二
DIプロデューサー・カラーグレーダー:齋藤精二
スクリプター:田口良子
助監督:李相國
制作担当:吉田信一郎
中国ユニット制作担当:濱崎林太郎
テクニカルプロデューサー:大屋哲男
中国史監修:鶴間和幸
出演:山崎賢人、吉沢亮、長澤まさみ、橋本環奈、本郷奏多、満島真之介、高嶋政宏、阿部進之介、一ノ瀬ワタル、六平直政、深水元基、橋本じゅん、坂口拓、阿見201、宇梶剛士、加藤雅也、石橋蓮司、要潤、大沢たかお
パンフレット:★★★(820円/関係者インタビューが充実。歴史の解説ページも良い感じ)
(あらすじ)
紀元前245年、春秋戦国時代の中華西方の秦の国。戦災孤児の少年・信と漂は天下の大将軍になることを目標に掲げ、日々の剣術の鍛錬に励んでいた。王都の大臣・昌文に召し上げられた漂が王宮へ入り、信と漂はそれぞれ別の道を歩むこととなる。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


ああん、もうすぐ8月だというのに、今さらながら4月19日公開作の感想をアッサリめに垂れ流しておきますよ。恥ずかしながら大人気の原作漫画は未読なんですけど、「アイアムアヒーロー」を観てから勝手に株が急上昇中の佐藤信介監督作&大好きな下村勇二さんアクション監督ということで、一応、観るつもりでしてね(同じタッグの「BLEACH」はスルーしちゃいましたが…)。6月17日(月)、TOHOシネマズ錦糸町 オリナスにて、1100円で観られる「auマンデイ」を利用しつつ、「町田くんの世界」とハシゴ鑑賞いたしました(その後、TOHOシネマズ錦糸町 楽天地に移動して「プロメア」を観た)。「坂口拓さんが最高!ヘ(゚∀゚*)ノ ヤッタァ!」と思ったり。


鑑賞履歴を貼っておきますね。6番スクリーン、20人ぐらいは入っていた記憶。



まず、読んだ人がJAROに電話しそうなほどに「ウソ」「おおげさ」「まぎらわしさ」を交えながらストーリーを書いておくと、舞台は春秋戦国時代秦の国大将軍・王騎に憧れる奴隷の少年・は「奴隷が成り上がるには戦場で手柄を立てるしかない→大将軍に、オレはなる!m9`Д´) ドンッ!」と決意して、同じ境遇の少年・漂と切磋琢磨して剣の腕を磨いていたところ、通りすがりの大臣・昌文君が漂だけスカウトしていきましてね。とは言え、腐らずに日々労働&特訓をして過ごしていたところ、ある晩、漂が重傷を負った姿で帰ってきまして。「この場所に行け… (;`Д´)・:; ゲハッ」と地図を残して死んだので、そこに行ってみれば、漂にそっくりな男がいたからビックリ。なんと漂は秦国の若き王・嬴政の影武者だったのです!Σ(゚д゚;) ナンダッテー!

「お前のせいで漂は死んだのか!ヽ(`Д´)ノ キィィィッ!」と怒ってみたものの、刺客・朱凶が嬴政を殺そうとしたので、気合いで倒しましてね。嬴政は弟の成蟜に命を狙われている&漂は自分の意思で影武者になったことを知り、信はとりあえず王の護衛をすることに。竹林で刺客・ムタに襲われたりしながら、昌文君の軍と合流するも、これだけでは心許ないので、かつて友好関係だった“山の民”の力を借りまして。みんなで咸陽の都に乗り込むと、「吸った!(`ε´) チュー!」「揉んだ!(´∀`=) アラアラ」の挙げ句に勝利! 昌文君が「我々は王騎将軍の盤上のコマだったみたいですな (´∀`) ンモウ!」なんてことを語ったり、信と嬴政と“大して役に立たなかった女”が玉座を前に「オレたちの天下統一はこれからだ!(`Д´)人(`Д´)人(`Д´し」なんて決意したりして終わってた気がします、たぶん。


ということで、ONE OK ROCKによる主題歌「Wasted Nights」を貼っておきますね↓




最初に良かったところを挙げると、アクション演出。正直、終盤の城での戦いはもっと“引き”で観せてほしかったし、主人公2人と主要な敵キャラ以外の人物がちゃんと描かれていないので「バジオウー!(;`Д´)ノ」とか叫ばれても「誰?(゚Д゚)」って感じで感情移入できなかったし、主人公がタイマンで敵を倒すロジックがそれほどしっかりしていないので(「感情が昂ぶると勝てる」みたいな印象)、微妙に感じるところもなくはないんですけれども。刺客2人との死闘は好みだったし、何よりも僕が大好きな坂口拓さん演じる左慈の戦闘っぷりが凶悪で最高だったんですよ… (´Д`;) ハァハァ 本作のラスボス・成蟜はとにかくムカつくクズ野郎であり(本郷奏多さん、良い仕事!)、左慈はその側近なんですけど、出演者の中で一人だけ動きがズバ抜けている上に、味方も平気で斬り殺しちゃうメンタルの持ち主だから愛してる。


ちなみに坂口拓さんはこんな人でございます↓




クライマックス、本来は味方の文官ども(日本にいたら「○○でおじゃる」とか話しながら蹴鞠とかしそうな奴ら)を面倒くさそうに斬り殺す→死体を利用して戦うシーンは、そのアクション演出が斬新なだけでなく、ムカつく奴らが「ひぃぃ〜」なんて逃げ惑いながら死ぬ姿も驚くほど気分爽快ということで、100点としか言いようがなかったというね…(しみじみ)。ハッキリ言って、僕的に本作の左慈は「ファントム・メナス」ダース・モールに好きであり、彼の出番を観るためにBlu-rayを買ってもいいと思うぐらいなのでした (´∀`=) スキヨ あと、序盤の大軍のシーンとか、予想以上にキッチリとスケールのあるビジュアルを作り出していたのは、さすが佐藤信介監督だなぁと感心いたしました(他にも「たぶん漫画でもこうなんだろうな」と思わされるキレイなビジュアルのシーンが多かった)。


左慈が文官どもを斬り殺す場面を観た時の僕はこの猪狩完至のようでした…(「グラップラー刃牙」より)。



ただ、乗れなかったところを挙げると、橋本環奈さん演じる河了貂がウザかったです。原作未読なので実際はどういうキャラなのかはわかりませんが、終盤の役立たず振りには超イライラしました。クライマックス、城に乗り込めるのが「50人」と限られている状況で「アタシも行く!」みたいなことを言いだすからさ、「ははーん、あの被り物が何らかの武器になるんだな ( ̄ー ̄) ニヤッ」と期待していたら、普通に戦闘力が低いから、マジかと(吹き矢ももっと使うのかと思ってた)。あんな使えない奴を大事な任務に連れて来るなら山の民を1人増員しろよって。最後もドヤ顔で主人公2人と一緒に玉座の前に並んでましたけど、「コイツが『50人』に加わらなかったら、救えた命もあったかもしれないのに…」としか思えなくて、激しく憎んだ次第(大人げない文章)。それと仕方ないんでしょうけど、山崎賢人さんが演じた信というキャラが、何かと「漂がー、漂がー」「夢がー、夢がー」って感じだったのが、これまたウザくてキツかったですね…。


信があまりに「ひょうーひょうー」と叫ぶので、この擬音を連想したというね(「セレベスト織田信長」より)。



その他、思ったところを書いておくと、「吉沢亮さんの二役の演技は良かった!」とか「全体的にドラマ部分の会話が長い(夢とか天下とか…)」とか「長年の遺恨を10分程度の話で解消→命まで賭けてくれる山の民…」とか「切り株描写があれば良かったのに」とか「ラスト、信が左慈に“ずっと練習していた技”で勝つ展開は好き」とか「本郷奏多さんは本当にクズっぽくて最高だった」とか「王騎が矛を振るうシーン、ワキ毛が処理されていた?」とかとかとか。まぁ、文句もありますが、トータル的には楽しかったし、何よりも“悪の坂口拓さん”が堪能できて良かったです (´∀`) ヨカッタワー 続編が作られるかどうかは知りませんけど、公開されたら観に行くと思います。おしまい。




原泰久先生による原作漫画。いつか一気に読もうとは思っているのです… (`Δ´;) ヌゥ



デジタル盤のサントラ。CD盤もあります。



メイキング写真集も出ております。



一番大好きな佐藤信介監督作。僕の感想はこんな感じ



坂口拓さん主演×下村勇二監督作。僕の感想はこんな感じ



ジェット・リー主演×チャン・イーモウ監督作。この映画も始皇帝の話でしたな。