家族のレシピ(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

家族のレシピ(ネタバレ)

家族のレシピ



原題:Ramen Teh
2017/シンガポール、日本、フランス 上映時間89分
監督:エリック・クー
製作:橘豊、フォンチェン・タン、ジュシアン・ハン、山口晋、エリック・ル・ボット
脚本:ウォン・キム・ホー
撮影:ブライアン・ゴートン・タン
音楽:ケビン・マシュー
主題歌:シシド・カフカ
料理監修:竹田敬介、レスリー・テイ
スチール:レスリー・キー
出演:斎藤工、マーク・リー、ジネット・アウ、伊原剛志、別所哲也、ビートリス・チャン、松田聖子
パンフレット:★★★★(800円/ロケ地マップにレシピと手が込んだ一冊!)
(あらすじ)
群馬県高崎市でラーメン店を営む真人(斎藤工)は、突然亡くなってしまった父(伊原剛志)の遺品から1冊の古いノートを見つける。そのノートには真人が10歳の時に亡くなったシンガポール人の母が書いた料理のレシピや写真などとともに、さまざまな思い出が込められていた。真人は忘れかけていた過去を埋めるためシンガポールへと旅立つ。シンガポール在住のフードブロガー・美樹のサポートにより、肉骨茶の店を営む叔父と再会を果たした真人は、これまで知ることのなかった家族の歴史と向き合うこととなる。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


※今回の記事は、映画とは関係のない文章がダラッと書かれているので、そういうのが苦手は人は気をつけて!

今さらながら3月6日の公開作の感想を垂れ流しておきますよ。普段は「日中はタクシー運転手として働いている男が、夜は“女性を暴行したクソ野郎ども”をぶちのめすような映画」を好む僕ですが(微笑)、たまに「料理を扱う作品」が観たくなる時があったりする…ということで、前売り券を購入。とは言え、なかなか観に行けなかったんですけど、4月28日、アップリンク吉祥寺にて、名物の伊良コーラ(美味!)を飲みながら鑑賞しました。僕は無念の涙を流しました… (iДi) クヤシイ


前売り特典は「海外版ポスターアートのポストカードセット」でした。


マキヒロチ先生の紹介漫画が展示されてまして。スクリーン5は1/3ぐらい埋まってた記憶。


僕の気持ちを代弁する岩本虎眼先生を貼っておきますね(「シグルイ」より)。



「そんな単純な話じゃないのに… (´・ω・`)」とエリック・クー監督がションボリするレベルであらすじを簡単に書いておくと、主人公は群馬県高崎市でラーメン屋を営む真人(斎藤工)。父親(伊原剛志)の死をキッカケに亡き母(ジネット・アウ)の祖国シンガポールに行って、祖母マダム・リー(ビートリス・チャン)の家を訪ねてみれば「第二次世界大戦中に日本軍に父親を殺されて日本人嫌いだった父と母の結婚には大反対だった」ことが発覚しましてね。そこで、母の弟で料理人のウィー(マーク・リー)やフードブロガーの美樹(松田聖子)と交流しつつ、シンガポールでラーメン屋を成功させた男・竹田(竹田敬介)の力を借りて、シンガポールのソウルフード「肉骨茶(バクテー)」とラーメンを融合させた新作料理「ラーメン・テー」を生み出すと、祖母と和解して、すっかり仲良しなのでしたーー (´∀`)(´∀`し ナカヨシ


要はこんな感じでしたよ…という雑なコラ(「範馬刃牙」より)。



ハッキリ言って、非常に好きな映画でしたヨ (´∀`=) ヨカッタワー 本作は柔らかい雰囲気の撮影が良くて、出てくる料理がとにかく美味しそうでしてね…(しみじみ)。オーディションで主演を勝ち取った斎藤工さんの演技がまた素晴らしくて、すべての主演作を観ているワケではありませんが(汗)、僕的には今まででベストぐらいにグッときました。それと、松田聖子さんのマダム感も意外と良かったし(ああいう“上品な意識高い系のインフルエンサー”っていそう)、祖母と和解するくだりも普通に泣けたし、出てくる料理もとにかく美味しそうだし(2回目)、作品的には1ミリも不満がなかった…と言っても過言ではないのではないかな(突然、他人事風に)。


祖母と和解するくだりは泣きながら観ましたよ… ( ;∀;) イイハナシダナー



ただ、それほど褒めているのに70点という評価なのは「ラーメン・テー」が食べられなかったからーー (ノДT) 基本的には事前情報を入れずに映画を観るタイプなだけに「斎藤工さんが主演で、何らかの料理が絡んでくる作品」程度の情報しかなくて。まさか「都内6店舗の『ラーメン けいすけ』で期間限定販売」「群馬県高崎市の『CAFE高崎じまん』でも期間限定販売」といった飲食店とのコラボがおこなわれていたなんて、アタシ知らなかった…。知らなかった!ヽ(TДT)ノ ウワァァァァン! いや、公開から1ヵ月以上経った4月28日に観て、そこで初めて情報を知った僕が悪いのだ。そんなことわかってる。だから、なるべく気にしないように生きてきたけどさぁ…。6月17日、錦糸町にて「キングダム」など映画を3本ほどハシゴ鑑賞した時に「ラーメン けいすけ」に立ち寄って肉そばを食べてみれば、それは美味しかったものの、ふと脳裏にチラついてしまう「ラーメン・テー」の影。


肉そば、確かに美味ながらも、これは「ラーメン・テー」ではないのです…。



まぁ、それでも僕はもう46歳のオッサンですよ(苦笑)、「男らしく、いさぎよく」と諦めて、他の誰よりも一番センチメンタルな気分で本作の感想を書こう…と思った9月下旬某日。よくよく考えればバクテーを食べたことがないことに気付きまして。ちょっと検索してみれば、職場近くの「シンガポール コピティアム」で食べられるみたいだったので、10月1日に足を運んで食べてみれば、スゲー美味い!Σ(゚д゚;) マジカ! アホっぽく書くと「スパイシーな汁かけご飯」といった感じで、「労働者の料理」の割には同店の値段が少し高め(1200円)なのは残念なものの、あまりに美味しいから「シンガポール風(胡椒が利いててスパイシー)」と「マレーシア風(薬膳風)」の2種類と、バクテーヌードル(麺はビーフン)の3品を食べてしまったほどだったというか。そうなると、ちくしょう、やっぱり「これとラーメンを融合させた『ラーメン・テー』はどんな味だったんだろうな」なんて思ってしまうけど、覆水は盆に返らないし、こぼれたミルクは嘆いても戻らない。人類を「『ラーメン・テー』を食べた人間」と「食べたことがない人間」で分けるのなら、僕は「食べたことがない人間」ということでね、静かに無念の涙を流した次第 (iДi) クヤシイ


「シンガポール コピティアム」でのgif↓ 美味しかったなぁ。



そんなワケで、バクテーという料理を教えてくれただけでもありがたいし、出てくる料理はとにかく美味しそうだし(3回目)、とても好きな映画でしたヨ (´∀`=) ウフフ つーか、冷静に考えれば「コラボした店の定番メニューになっていない→それほど美味しくないのでは?」ということで、基本的には「あの『ラーメン・テー』は酸っぱいに違いない」派としてこれからの余生を過ごそうと思います。おしまい。




公式グルメブック。製作陣が味わったディープなローカルごはんの数々を紹介しているそうな。



エリック・クー監督作。辰巳ヨシヒロ先生を取り上げたドキュメンタリーだとか。



去年観た金城武主演の料理ロマンチック・コメディ。僕の感想はこんな感じ