翔んで埼玉(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

翔んで埼玉(ネタバレ)

翔んで埼玉



2019/日本 上映時間107分
監督:武内英樹
原作:魔夜峰央
脚本:徳永友一
製作:石原隆、村松秀信、遠藤圭介
プロデューサー:若松央樹、古郡真也
撮影:谷川創平
照明:李家俊理
録音:加藤大和
美術:あべ木陽次
美術プロデューサー:三竹寛典、古川重人
美術進行:森田誠之
装飾:竹原丈二
人物デザイン監修・衣装デザイン:柘植伊佐夫
衣装:田中まゆみ
ヘアメイク:塚原ひろの、千葉友子、タナベコウタ
VFXプロデューサー:赤羽智史
編集:河村信二
音楽:Face 2 fAKE
主題歌:はなわ
ミュージックエディター:小西善行
サウンドエディター・フォーリーアーティスト:伊東晃
記録:渡辺美恵
監督補:森脇智延
助監督:楢木野礼
制作担当:碓井祐介
アソシエイトプロデューサー:片山令子、高木由佳
ラインプロデューサー:関口周平
出演:二階堂ふみ、GACKT、伊勢谷友介、ブラザートム、麻生久美子、島崎遥香、成田凌、間宮祥太朗、加藤諒、益若つばさ、中尾彬、武田久美子、麿赤兒、竹中直人、京本政樹、JAGUAR
パンフレット:★★★★(720円/真ん中に挟まっている小冊子「見逃してないか?!『埼玉の魅力』!!」が素晴らしい)
(あらすじ)
かつて東京都民からひどい迫害を受けた埼玉県民は、身を潜めてひっそりと暮らしていた。東京都知事の息子で、東京のトップ高校である白鵬堂学院の生徒会長を務める壇ノ浦百美は、ある日、アメリカ帰りで容姿端麗な謎の転校生・麻実麗と出会う。百美は麻実に淡い恋心を抱き、互いに惹かれあっていく。しかし、麻実が埼玉県出身であったという衝撃の事実を百美が知ってしまい、2人は東京と埼玉の県境で引き裂かれることとなってしまうが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


今さらですが、2月22日(金)に公開→すでに配信がスタートソフトも販売中の作品の感想をアップしておきますよ。あまり観るつもりはなかったんですけど、意外とロングランヒットしていたので気になってしまってね。「やはり埼玉の映画館で観なければ!(`・ω・´) キリッ」と思って、4月19日(金)、ユナイテッド・シネマ入間にて、「シャザム!」を2回連続鑑賞してから観てみました。「まぁ、いいのかな… (・∀・;) ウーン」と思ったり。


劇中で使われた手形やら旗やらが展示されてましたよ。


スクリーン7、20人ぐらい入ってました。



本作は「埼玉県熊谷市に住む菅原家が娘の結納のために都内に車で向かう」という現実パートと、「NACK5から流れる“都市伝説をベースにしたラジオドラマ”」の都市伝説パート交互に展開する構成になってましてね(都市伝説パートの方が長め)。雑に話を書いておくと、ラジオドラマの方は「19XX年、埼玉県民が迫害される中、埼玉出身であり実は埼玉解放戦線を率いる美青年・麻実麗(GACKT)と、そんな彼に恋をした生徒会長であり都知事の息子・壇ノ浦百美(二階堂ふみ)が千葉解放戦線と対立しつつも共闘して東京都の不正を暴く→東京都知事・壇ノ浦建造(中尾彬)は失脚→麗と百美は秘密裏に埼玉デューク(京本政樹)に託された『日本埼玉化計画』をスタートする」といった感じでして。現実パートの方は、ラジオドラマを聞いて感動した婚約者(成田凌)が都内ではなく春日部に家を建てると言い出す→ラジオドラマを放送していたのは実在した麗と百美だったことが発覚→都内暮らしに憧れていた娘(島崎遥香)がションボリして終了。「世界埼玉化計画」が発表されると、エンドクレジットでは、はなわさんが歌う「埼玉県のうた」が流れてましたよ、たぶん。


「埼玉県のうた」を貼っておきますね↓




ハッキリ言って、最初は「高須クリニックとコラボしているし、差別的な映画だったらどうしよう…」という不安要素もあったんですが、予想以上に楽しめました。まず、キャスティングが見事で、魔夜峰央先生の世界の映像化作品として良かったというか(って、そんなに詳しくありませんがー)。もうね、二階堂ふみさんを青年役にするという発想が素敵だし、そこにGACKTさん、伊勢谷友介さん、京本政樹さんという“濃い目の美形”を投下しつつ、原作漫画のようなBL要素を「普通ですけど?(゚⊿゚)ナニカ?」とスムースに繰り広げるのだから、それだけで楽しかったです (´∀`=) ウフフ


魔夜峰央先生の作品世界と、この2人がスゲー合ってた気がします。



現実パートのキャスティングも意外と豪華で、僕的には劇映画では初めて観る島崎遥香さんが頑張ってて良かったですねぇ…(若干、不要なオリジナル要素な気もするけど、差別ギャグをマイルドにするためのパートだから仕方なし)。武内英樹監督、「テルマエ・ロマエ」といい、キャスティング力は高いような、そうでもないような… (・ε・) ドッチダヨ しかも、予告編でも目玉となった埼玉と千葉の川を挟んでの合戦シーンとか、ラストの都庁シーンとか、クライマックスにしっかりと大作感あるビジュアルを作り上げていたので、結構感心しましたね(アクション演出はグダグダでしたがー)。


両親&娘だけでなく、婚約者役も成田凌さんと、なかなか豪華だった印象。


突然ですが、島崎遥香さんを見ると思い出す「グラップラー刃牙」のひとコマを貼っておきますね。



そして、埼玉差別ギャグに関しては、現実とは別世界のように誇張して描いているので、それほど不快じゃなかった…どころか、ちくしょう、かなりバカバカしくて笑っちゃったというね。とにかく小ネタが散りばめられているし、所沢で城が出てきたのは驚いたし、伝説の千葉県人役でジャガーさんが出てたのはうれしかったし、プテラノドンが飛ぶという群馬の秘境描写も愉快だったし、予告編でも目玉になっていた「芸能人自慢合戦」はベタだけどツボに入ったし、エンドクレジットで流れた「埼玉県のうた」は良く出来た歌だと思ったりしましたよ。で、当たり前ですけど、最終的にはちゃんと「出身地で差別する方が悪い」と着地するので(悪役が東京と神奈川なのもイイ)、別に悪い映画じゃないような、そうでもないような… (・ε・) 2カイメ 


この合戦シーン、嫌いじゃない…。




ただ、なんて言うんですかね、いくらコメディ映画だからとしても細かい設定がいろいろと緩い…ってのはまだ許せるとしても。そもそも埼玉県は「なにもないけど良いところ」って言うほど何もなくなくなくなくなくなくない?(自分でもよくわからない文章)。約1年半前に引っ越しをしてから西武線がメインの移動手段になっている僕ですが、妻子と埼玉の方によく遊びに行くし、行きたいところもまだまだあるし…。特に「ちちんぶいぶい♪ヘ(゚∀゚*し」の車内CMを見ると、秩父に行きたくて仕方ないエブリデイですよ。つーか、僕からすると、本作のギャグって「差別」というより「余裕がある立場からの自虐」という風にも見えちゃって、微妙に乗れない気持ちにもなった…って、伝わりますかね。大体、そもそも県自慢とか自虐とか、そういったことにまったく興味がないというかさぁ(苦笑)。まぁ、それって僕が神奈川県・横浜出身だからなのカナー(サラリと差別的な文章)。


このCMを通勤中に見るたび、秩父に行きたくなるのです… (´Д`;) チチンブイブイ...




そんなワケで、高須クリニックとコラボしたのは個人的にスゲー不快だったけど、トータル的には、まぁ、面白かったですヨ (・∀・;) アハハ とは言え、僕もブログで書きがちなんですが(汗)、自虐ネタのやりすぎはあまり良くないような気もしてきたので、気をつけようと思います。おしまい。




魔夜峰央先生による原作漫画。サクッと読めます。



すでに配信中。amazon限定の豪華版もあります。



デジタル盤のサントラ。はなわさんによる主題歌は入っておりませぬ。



公式ガイドブックも出てました。



唯一観ている武内英樹監督作。僕の感想はこんな感じ



大好きな吉田戦車先生による県漫画を貼っておきますね。