シャザム!(2D・字幕版、2D・吹替版)(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

シャザム!(2D・字幕版、2D・吹替版)(ネタバレ)

シャザム!(2D・字幕版、2D・吹替版)



原題:Shazam!
2019/アメリカ 上映時間132分
監督:デビッド・F・サンドバーグ
製作:ピーター・サフラン
製作総指揮:クリストファー・ゴドシック、ジェフリー・チャーノフ、ドウェイン・ジョンソン、ダニー・ガルシア、ハイラム・ガルシア
原案:ヘンリー・ゲイデン、ダーレン・レムケ
脚本:ヘンリー・ゲイデン
撮影:マキシム・アレクサンドル
美術:ジェニファー・スペンス
衣装:リア・バトラー
編集:ミシェル・オーラー
音楽:ベンジャミン・ウォルフィッシュ
出演:ザカリー・リーバイ、アッシャー・エンジェル、マーク・ストロング、ジャック・ディラン・グレイザー、グレイス・フルトン、フェイス・ハーマン、イアン・チェン、ジョバン・アルマンド、クーパー・アンドリュース、マルタ・ミランス、アダム・ブロディミシェル・ボース、ロス・バトラー、D.J. コトローナ、ミーガン・グッド、ジャイモン・フンスー
声の出演(吹替版):小野賢章、宮野真守、悠木碧、大塚明夫、高橋李依、吉野裕行、玄田哲章
パンフレット:★★★★★(820円/「新しい『シャザム!』の教科書」という企画記事とか、読むところが多くて大好き!)
(あらすじ)
身寄りがなく里親のもとを転々としてきた少年ビリーはある日、謎の魔術師からスーパーパワーを与えられ、「S=ソロモンの知力」「H=ヘラクラスの強さ」「A=アトラスのスタミナ」「Z=ゼウスのパワー」「A=アキレスの勇気」「M=マーキューリーの飛行力」という6つの力をあわせもつヒーロー「シャザム(SHAZAM)」に変身できるようになる。筋骨隆々で稲妻を発することができるが、外見は中年のシャザムに変身したビリーは、ヒーローオタクの悪友フレディと一緒にスーパーマン顔負けの力をあちこちで試してまわり、悪ノリ全開で遊んでいた。しかし、そんなビリーの前に、魔法の力を狙う科学者Dr.シヴァナが現れ、フレディの身に危険が及んでしまう。遊んでいる場合ではないと気付いたビリーは、ヒーローらしく戦うことを決意するが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


※本作については、シネマンドレイクさんの感想を読めば良いと思うし、小ネタ等に関してはTHE RIVERの一連の記事を読めば十分じゃないかな。

もともと「キャプテン・マーベル」は1940年に刊行されたフォーセット・コミックスのスーパーヒーローだったものの、DCコミックスに「スーパーマンのパクリ」として訴えられて消滅→DCが権利を獲得するも、1967年にマーベル・コミックスが「キャプテン・マーベル」という同名のヒーローを誕生させて商標登録もしたため、DCは商品に「キャプテン・マーベル」の名前を使えなくなった→紆余曲折を経て「シャザム」という名前に変更した…といった「大人の世界ってやーね ( ´д)ヒソ(´д`)ヒソ(д` )」的な歴史はどうでも良いとして。4月26日(金)から「アベンジャーズ エンドゲーム」の公開が始まる→その前にDCエクステンデッド・ユニバース(DCEU)関連作も観ておこうと思いましてね。徹夜で仕事をしたせいか、どことなくムラムラしていた4月19日(金)=公開当日、ユナイテッド・シネマ入間にて、2D・吹替版と2D・字幕版を連続鑑賞してきました(その後、「翔んで埼玉」を鑑賞)。真っ当なヒーロー映画じゃないかな (・∀・) ヨカッタ! ハッキリ言ってスゲー面倒くさいんだけど(苦笑)、アッサリめの感想を適当に書き散らしておきますよ。


まず吹替版を観ました。3番スクリーン、昼間の回なので観客はあまりいなかった記憶。


入場者特典としてシールをもらったけど、もっとほしかったな…。


で、同じスクリーンで字幕版。夕方になったせいか、客席は1/5ぐらい埋まったような。


この日はポップコーンなどを摂取しながら観たし、鑑賞後はモスを3つ食べたけど、後悔ゼロだぜ (`∀´) ククク


ちなみに「大脱出2」を観た時、新宿バルト9には等身大(?)のシャザムがいたので貼っておきますね。



最初にあらすじを超ザックリ書いておくと、 幼いころにカーニバルで母親とはぐれて以来、やさぐれていた少年ビリーが、グループホームを運営する新たな里親のバスケス夫妻に引き取られましてね。一緒に住むことになった5人の里子とも馴染めない中、いじめっ子に追われて地下鉄に乗ったところ、なぜか「魔法の砦(ロック・オブ・エタニティ)」に到着。謎の魔術師からスーパーパワーを与えられて、「S=ソロモンの知力」「H=ヘラクラスの強さ」「A=アトラスのスタミナ」「Z=ゼウスのパワー」「A=アキレスの勇気」「M=マーキューリーの飛行力」を持つという触れ込みの超人「シャザム(SHAZAM)」に変身できるようになったので、里子の1人でヒーローオタクのフレディと一緒に能力を実験したり、YouTubeに動画を投稿したりしていたんですが、しかし。ビリーより先に「魔法の砦」を訪れて「七つの大罪」の封印を解いてその身に宿していた科学者Dr.シヴァナシャザムのパワーを狙って襲ってくるのです。


いじめっ子をぶちのめす程度には正義漢なビリーが魔術師に選ばれまして。


「シャザム!」と叫べば、稲妻とともに超人へと変身できるようになったのです。


で、里子仲間で足が不自由なフレディと能力を試すんですけれども。


そのパワーを狙ったシヴァナ(右)が襲ってくるのでした。



シヴァナの襲撃を受けたシャザムは、体は大人の超人でも中身はビリーのまま→所詮はガキなので、怯えて逃走。すっかり変身する気をなくしていたんですけれども。里子の“思いやりお姉さん”メアリーや“ハイテク担当”ユージーン、“無口デブ(でもいいやつ)”のペドロ、人懐っこいダーラの計らいにより、実の母親の居場所がわかったのでいそいそと会いに行ってみれば、「カーニバルの日にはぐれた」のではなく「捨てられていた」ことが発覚するから、このババァ、ぶっ殺す!( ゚д゚) とは言え、「当時の母さんは17歳で大変だったし、今もDV野郎と一緒に暮らしていてハードそうだし、そもそもオレにはオレのことを大切に思ってくれる新しい家族がいた!Σ(°д° ) クワッ!」とビリーは開眼! 里子たちがシヴァナの人質になったことを知ると、屋上から「シャザム!」とカッコ良く叫んで変身→再対決することになりまして。あーだこーだと揉めた結果、ビリーったら自分の力を里子たちに分け与えることでシャザムファミリーが爆誕!川 ゚д゚) ゚д゚) ゚д゚) ゚д゚) ゚д゚) シャザム! 適当に戦った挙げ句、「七つの大罪」のエンヴィー(嫉妬)の習性を利用して、シヴァナからパワーを奪うと一件落着しましてね。ビリーはすっかりグループホームに馴染むと、学校でのランチ中、フレディのために変身状態で登場&フレディが大好きなスーパーマンまで登場して、めでたしめでたし。エンドクレジットが流れると、刑務所に収監されたシヴァナの前にマスターマインドが登場したり、ビリーとフレディが「魚と話せるか」を実験したりして、終わってましたよ、たぶん。


屋上からジャンプして「シャザム!」と叫んで変身する、本作屈指の名シーン。


その時の僕の気持ちを代弁する愚地独歩を貼っておきますね(「グラップラー刃牙」より)。


で、クライマックスはこんな感じでしたよ(「シャザム! 魔法の守護者」より)。



僕的に「キャプテン・マーベル=シャザム」と言えば、「キングダム・カム」「地球最強の男」(スーパーマンは宇宙人だから)として恐れられていたシーンが超カッコ良かった…程度のイメージしかなくて(あと、アラン・ムーアが翻案した「ミラクル・マン」とか)。正直、観る前は「どうせヒーロー版『ビッグ』って感じなんでしょ? そんな映画が面白いのかしら?(`∀´) オホホホホホ」なんて舐めたりもしたんですが、ちくしょう、予想外に面白かった!(°д° ) クワッ! 「突然、スーパーパワーをもらったらどうしよう!(*゚∀゚)=3 ムッハー」という子どもの夢に対してストレートに応えているだけでなく、血縁のある家族と暮らしながらも不幸に育ったシヴァナと、血の繋がっていない人たちと疑似家族を形成して幸せになるビリーを対比させることで「家族」という共同体について考えさせたり、「人をヒーローにするのは“力”ではなく“誰かを守ろうとする心”」ということをキッチリ伝えてきたりと、実によくできたストーリーだと感心いたしました。


「ビッグ」のトム・ハンクスのように、シャザム役のザカリー・リーバイの「中身は子ども」演技は見事のひと言 (o^-')b ナイス!



「ビッグ」のこの場面のオマージュもありましたよね、確か↓




もうね、序盤の「ビリーが特殊能力を試す→フレディが動画を撮影する」という展開が現代的かつユニークなだけでなく、とても微笑ましくてね…(しみじみ)。デビッド・F・サンドバーグ監督、今までに撮ったのは「ライト/オフ」「アナベル 死霊人形の誕生」とホラー映画ばかりだっただけに、確かに「七つの大罪」の魔物たちが人を襲うシーンはしっかりホラー風味だったりしましたが(これはこれで好みのタイプ)、全体的にはコメディ要素が強くて、笑いながら観られた印象。特にクライマックスの「全員が超人になる」という展開にはビックリ&爆笑したし、「最年少のダーラが超人になりつつもサンタクロースに媚びる展開」とかは、自分の娘(7歳)を重ねてホッコリいたしました(つーか、キャストはみんな良かった!)。ちなみに鑑賞後、ベースとなった「シャザム! 魔法の守護者」を読んでみたんですけど、これまた実に上手に翻案&映像化されたのがよくわかって、つくづく見事な作品というか、サンドバーグ監督はスゴいなぁと。凡人の僕としては、なんとなく「才能がある人って羨ましいな… (´・ω・`)」なんて思ったりもした次第。


このフレディのリアクションがまた良し。超人になった時、いじめっ子を救う心の尊さには涙… (ノω・、) エライワー


マーク・ストロング演じるシヴァナには「目にこだわった演出」をしたりと、そういうところも良かったです。



って、ベタ褒めっぽいですが、好みに合わないところもあって。ハッキリ言って、ジャイモン・フンスー演じる魔術師って、偉大そうな割にはバカじゃないですか。僕的に魔術師がビリーを選んだ理由って「結局、清い心の持ち主が全然見つからなくて、仕方なくたまたま来たビリーにした」といったように見えて、それはそれで愉快だったものの、「なんだそれ」感も拭えなくないですかね。それに「小さいころに勝手に召喚されてダメ出しされたせいで歪んだシヴァナ」があまりに哀れすぎて、もうちょっと彼に救いがあっても良い気がしましたよ。で、何よりも寂しかったのが、DCEUの映画にしては明るい雰囲気だったところ。これは仕方ないんですけど、「マン・オブ・スティール」からの「バットマン vs スーパーマン」で描かれた「超人同士が戦って一般市民が巻き込まれたら?」的な問題提起&シリアスな雰囲気が好きだったので(決して上手く描けていたワケではなかったけど…)、例えばシャザムとシヴァナがビル街で戦っても何の被害も出なかったのは少しガッカリしたという底意地の悪いアタシ。つーか、DCEUの前作にあたる「アクアマン」の時にはかろうじて残っていた“神々しさ”が感じられなかったのも寂しかった…って、伝わりますかね。


物語上仕方ないにせよ、この魔術師、何百年もムダにしましたよね。



何はともあれ、そもそも僕的には「もし子どもがスーパーパワーを持ったら…?」というよりも「もしチンピラがスーパーパワーを持ったら…?」的な映画の方が好きだったりするし、わざわざ「七つの大罪」を絡めて感想を書くのもスゲー疲れたのでね(作品内容とはまったく関係のない理由)、そこまで絶賛するムードではなかったんですけど(汗)、基本的には真っ当なヒーロー映画だと思ったり (・∀・) ヨカッタ! すでに続編の製作は決まっているみたいだし、ドウェイン・ジョンソン主演によるスピンオフ「ブラックアダム」は撮影中のようだし、劇中に「モータルコンバット」が出てきた→「モータルコンバットVS.DCユニバース」の実写化にも期待できそうだしと(勝手な予想)、これからの展開も超楽しみにしております。ちなみに、福田雄一監督が吹替版の監修をするということで炎上したそうですが…。実際に観てみたら別に悪くはなかったけど(ビールを飲んだくだりは字幕版より面白い)、ザカリー・リーバイ自身の声が実に良いし、「波動拳!」など味わい深い台詞もあるので、僕的には字幕版をオススメいたします。おしまい。




デジタル盤のサントラ。輸入盤もあります。



本作のベースとなったアメコミ。結構面白かったです。



デビッド・F・サンドバーグ監督作。興味はあるんですが、未見なのです。



そりゃあ連想するトム・ハンクス主演作。面白いです。



DCEUの前作。僕の感想はこんな感じ



僕が「キャプテン・マーベル」を認識したアメコミの傑作。マジでオススメだッ!m9`Д´) ビシッ



「チンピラがスーパーパワーを持ったら…?」的な映画(ATMを壊すシーンあり)。僕の感想はこんな感じ