アリー スター誕生(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

アリー スター誕生(ネタバレ)

アリー スター誕生



原題:A Star Is Born
2018/アメリカ 上映時間136分
監督・製作・脚本:ブラッドリー・クーパー
製作:ビル・ガーバー、ジョン・ピータース、トッド・フィリップス、リネット・ハウエル・テイラー
製作総指揮:ラビ・メータ、ベイジル・イバニク、ニーハ・カイケンダール、スー・クロール、マイケル・ラピーノ、ヘザー・パリー
脚本:エリック・ロス、ウィル・フェッターズ
撮影:マシュー・リバティーク
美術:カレン・マーフィ
衣装:エリン・ベナッチ
編集:ジェイ・キャシディ
音楽監修:ジュリア・ミシェルズ、ジュリアンヌ・ジョーダン
出演:レディー・ガガ、ブラッドリー・クーパー、アンドリュー・ダイス・クレイ、デイブ・チャペル、サム・エリオット、アンソニー・ラモス、ラフィ・ガブロン、ルーカス・ネルソン、グレッグ・グランバーグ、ロン・リフキン、バリー・シャバカ・ヘンリー、マイケル・D・ロバーツ、マイケル・ハーネイ、アレック・ボールドウィン
パンフレット:★★★★☆(820円/読みどころたっぷりな良いパンフ。松任谷正隆さんのレビューまで載ってる!)
(あらすじ)
音楽業界でスターになることを夢見ながらも、自分に自信がなく、周囲からは容姿も否定されるアリー(レディー・ガガ)は、小さなバーで細々と歌いながら日々を過ごしていた。そんな彼女はある日、世界的ロックスターのジャクソン(ブラッドリー・クーパー)に見いだされ、等身大の自分のままでショービジネスの世界に飛び込んでいくが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




60点


※本作に関しては、映画評論家の町山智浩さんの「たまむすび」での紹介を読むと良いザンス。

最初に書いておきますけど、今回の感想文は本作が好きな人は不快になる可能性があるので読まない方が良いです。基本的にこの手の「スターを夢見る若者が音楽活動をして成功しました」的な映画には興味がないので、まったく観る予定になかったんですが、しかし。愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」の週刊映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」の課題作品になっちゃいましてね。「付き合いだしな (゚⊿゚)」と、TOHOシネマズ新宿にて、本日、1ヵ月フリーパスを駆使して鑑賞してきました。まぁ、良い映画でしたな (´∀`;) ハハハ


フリーパスを使用して無料鑑賞。「パッドマン」の時の屈辱を晴らせて良かった… (ノω・、) グスン


7番スクリーン、観客は1/10ぐらいの入りだったような。



若干のウソを交えながらお話を乱暴に書いておくと、アル中ロックスター・ジャックがライブの帰りにぶらりとドラァグ・バーに立ち寄ってみれば、「エメラルドのカクテルに消える光のあわ飲みほして〜 川 ゚д゚)」と「ラ・ヴィアンローズ」を歌うアリーを目撃→すっかりZokkon命(LOVE)!川`Д´)人(`Д´ ) ウォォォォッ! ジャックのライブに無理矢理出演させられて歌を披露してみれば大好評であり、有名敏腕業界人レズ・ガヴロンがマネージメントをしてくれてスター街道まっしぐらということで、アリーったら「気分上々↑↑川°∀°)b ヤッタネ!」だったんですけれども。ジャックの方は難聴が酷くなるわ、アリーに嫉妬するわで依存症がさらに加速→アリーのグラミー賞授賞式に酔っ払って乱入→ステージで失禁しちゃうから大・迷・惑!m9`Д´し カエレ! 海より深く反省したジャックはリハビリ施設で酒を断つも、レズに「お前がアリーの足を引っ張ってるんだからな!( ゚д゚) クソガ!」とイヤミを言われて、超ションボリしましてね。さらにアリーが自分に気を遣っていることにも気付いたので、愛ゆえに首吊りを実行。最後はアリーがジャックの追悼コンサートを開いて、ジャックが作った歌「アイル・ネヴァー・ラヴ・アゲイン」を歌って終わってましたよ、たぶん。


最後にアリーが歌う「アイル・ネヴァー・ラヴ・アゲイン」の公式動画を貼っておきますね↓




普通に良い映画だとは思うんですよ(なんとなく奥歯に物が挟まった文章)。主演のレディー・ガガの歌唱が素晴らしいのはもちろんのこと、演技がまたスゲー良くて。ヌードをサラリと見せる姿勢もカッコイイし、これから映画出演のオファーが殺到するんじゃないかと思うレベルというか、やっぱりスゴい人なんだなと。そして初監督&主演のブラッドリー・クーパーもまた最高で、演技は当然ながら歌やギターも上手いし(町山さん曰く「3年間、毎日4時間から5時間ずつ練習した」とのこと!)、何よりも監督としての手腕が優れていた印象。クリント・イーストウッドに薦められて本作を撮ることになったそうですが、ライブシーンは軒並み見事だったし、映画冒頭でジャックが乗る車の窓からハングマンズノットのネオンサインを見せて彼の運命を示唆するとか、そういう部分でも気が利いていたなぁと。そして何よりも「シャロウ」という名曲を生み出しただけでも本作は十分価値がある映画なんじゃないかしらん。


「シャロウ」の公式動画を貼っておきますね↓ 良い曲!




恥ずかしながら、本作で4度目の映画化となる「スター誕生」については、どのバージョンも観たことがなくて。1957年のジュディー・ガーランド版の「あらまぁ!」みたいなビジュアルを知ってる程度で、ハッキリ言って、1ミリも興味がなかったんですよね…。で、今回は現代風にアップデートされたバージョンを観たワケですけど、ピグマリオン風味漂う男と女の物語」って感じで、なるほどなぁと。ラスト、歌い終わってアップになったアリーの顔はまさに「スターが生まれた瞬間」って感じで、「大スターというのは、さまざまな星の輝きを吸収して、より強く輝くのかもしれないな…」なんて、知った風なことを思ったりもした次第。


記憶を辿ってみたら、堀ちえみさん主演の「スタア誕生」は観てました ( ゚д゚) ハートブレイカー!




ただ、こういうことを書くと身もフタもないんですけど、「スーパースターが売れないミュージシャンの役をやる」って、ちょっと乗れない時があって。例えば、「2018年に観た新作映画ベスト10」の1本に選ぶほど感動した「パティ・ケイク$」とかは、主演の人が無名だからこそグッときた部分もあるというかさ(スターの階段を登るワケでもないし)。いや、僕だって「レディー・ガガがスターになるまで苦労した話」自体は、前に“信用できる音楽ジャーナリスト”高橋芳朗師匠がラジオで話していたからよく知っているし、実際に「鼻が高すぎる」なんて言われて整形しようかと悩んだこともあったそうですが、正直、すでにビッグすぎるほどビッグになった人にあそこまで自分自身を投影する役柄で「アタシなんて… (´・ω・`し」と卑下されると、「イヤミか貴様ッッ!(°д° )」的な気分にもなったりもした心の狭いアタシなのでした(「8マイル」の時もそうだった)。あと、観客的には、いくら歌が上手かろうと、お目当てのミュージシャンのコンサートのラストで、“その恋人”に知らない歌を歌われたらスゲー萎えるだろうな…なんてことも思っちゃった!(*ノ▽ノ) キャッ


なんとなくイヤミに敏感な範馬勇次郎を貼っておきますね(「範馬刃牙」より)。



その他、思うところを書くと、「ジャックの兄貴役のサム・エリオットはいつだって渋くて素敵」とか「初めての性行為前にタオルでワキと股間を拭くレディー・ガガに萌え」とか「今どきは、もしグラミー賞授賞式で醜態を晒しても、逆に応援の機運が高まったりとか、失禁クラスタがアップを始めたりするのでは?」とかとかとか。ごめんなさい、僕の好みのジャンルの作品ではないので、それほど乗れなかったけど、普通に良い映画じゃないカナー (´∀`;) ハハハ なんと今年のアカデミー賞にもかなりノミネートされるっぽいし、気になる人はチェックしてみてくださいな。




本作を観ると高確率でほしくなるサントラのデジタル盤。国内CD盤輸入アナログ盤もあります。



ウィリアム・A・ウェルマン監督×ジャネット・ゲイナー主演の1937年版。これが1作目なのです。



ジョージ・キューカー監督×ジュディ・ガーランド主演の1954年版。このビジュアルは知ってます。



フランク・ピアソン監督×バーバラ・ストライサンド主演の1976年版。まったく知らなかったです。



堀ちえみさん主演のドラマ。これは観てたんだけど思い出せないでごわす ( ゚д゚) ハートブレイカー!