イコライザー2(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

イコライザー2(ネタバレ)

イコライザー2



原題:The Equalizer 2
2018/アメリカ 上映時間121分
監督・製作:アントワン・フークア
製作:トッド・ブラック、ジェイソン・ブルメンタル、デンゼル・ワシントン、アレックス・シスキン、スティーブ・ティッシュ、メイス・ニューフェルド、トニー・エルドリッジ、マイケル・スローン
製作総指揮:モリー・アレン、デビッド・ブルームフィールド
キャラクター創造:マイケル・スローン、リチャード・リンドハイム
脚本:リチャード・ウェンク
撮影:オリバー・ウッド
美術:ナオミ・ショーハン
衣装:ジェニー・ゲーリング
編集:コンラッド・バフ
音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
出演:デンゼル・ワシントン、ペドロ・パスカル、アシュトン・サンダース、ビル・プルマン、メリッサ・レオ
パンフレット:★★★★☆(720円/前作のパンフを踏まえたデザイン。ギンティ小林さんによる企画記事が100点!)
(あらすじ)
現在の表の職業として、日中はタクシー運転手として働いているマッコールだったが、CIA時代の元上官で親友のスーザンが何者かに殺害されてしまう。独自に捜査を開始したマッコールは、スーザンが死の直前まで手がけていた任務の真相に近づいていくが、やがてマッコール自身にも危険が迫る。そして、その手口から相手はマッコールと同じ特殊訓練を受けていることが判明。同時に身内であるはずのCIAの関与も明らかになっていく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




97点


※今回の感想は「キングスマン ゴールデン・サークル」のネタバレに触れているので、気をつけて!

「2018年内に感想がアップできなかった映画シリーズ」の4本目。“信用できる映画ライター”ギンティ小林さんが提唱する「ナメてた相手が実は殺人マシンでした映画」である前作が大好きだったので、前売り券を購入して超楽しみにしてましてね。10月4日に立川シネマシティで観てから(他に「リズと青い鳥」「MEG ザ・モンスター」を鑑賞)、11月29日に丸の内ピカデリーで2回目を観てきました(その後、「ボヘミアン・ラプソディ」をハシゴ)。「良い続編ダナー ( ;∀;) イイエイガダナー」と感動しましたよ。


前売り特典は「オリジナルクリアファイル(ショートカットキー一覧付き)」でした。


立川ではスクリーンbで観ました。それなりに混んでいた記憶。


丸の内の時は、都内最終上映日。観客は10人程度だったような。



お話を超適当に書いておくと、前作でロシアンマフィアを単独で壊滅させた“元CIAのスゴ腕エージェント”ロバート・マッコール(デンゼル・ワシントン)は、新しい町に引っ越してタクシーの運転手として生計を立てながら、困った人を見たら即人助けする日々を送っていたんですが、しかし。CIA時代の上官であり親友のスーザン(メリッサ・レオ)がベルギーのブリュッセル(ジャン=クロード・ヴァン・ダムの出身地)で強盗に襲われて殺害されちゃいましてね。非常に怪しい事件だったので、元同僚のデイブ・ヨーク(ペドロ・パスカル)と接触して、勝手に調査を進めてみれば、同じ釜の飯を食った“ヨークと3人の仲間たち”の仕業だったことが判明するのです(「暗殺者としての活動がバレそうになった」という動機)。


親友のスーザンが殺されたので調べてみれば…。


犯人は元仲間のヨーク。ペドロ・パスカル、「キングスマン ゴールデン・サークル」でも裏切り者でしたな。



曲がったことが大嫌いなマッコールは、元仲間たちに向かって、「お前らを全員殺す (´∀`)」と宣言しましてね(本作の白眉!)。ハリケーンの真っ只中、“亡き妻と住んでいた島”を舞台に死闘を繰り広げると、近所の仲良し青年マイルズを人質に取られたりしつつも、見事に全員殺害! ラストは、マッコールのおかげで、ユダヤ人の老人が“死んだと思っていた姉”と再会できたり、マイルズが真面目に学校へ通うようになってマッコールをモデルにしたスーパーヒーローを描いてみたり、壁のヘイト落書きを消して描いたマイルズの絵が見事に完成してたりと(署名は“亡き兄”!)、数々のホッコリエピソードが流れてから、海を眺めるマッコールが映って終わってましたよね、たぶん。


「全員殺す」発言から、ヨークの妻子を利用してスマートに逃走するシーン、最高にカッコ良かったです。



もうね、僕的に前作は理想的な映画だったんですが、本作は理想的な続編という感想。wikipediaによると、Rotten Tomatoesによる批評家の見解の要約は「『イコライザー2』は標準的な自警団スリラー映画が持つ本能的な興奮を観客に届ける。しかし、名優たちが再度集結した同作はガッカリさせられた続編のケーススタディになっている」と辛口みたいですけど、そんなことないと思うの (´・ω・`) ウーン 「町にはびこるクズを制裁する」「道を踏み外しそうな若者に希望を与える」「身近なものを利用したDIY殺法を繰り広げる」という、前作で多くの観客が「ここが大好き!(´∀`) アイシテル」と思った要素(注※ブログ主の決めつけ)をキッチリと引き継いでいるんだから、それだけで十分、優れた続編じゃないでしょうか。


映画冒頭の戦闘シーンを貼っておきますね↓ 身近なものを利用するって素敵。




そして、アクションも楽しかった。“イコライザービジョン”(敵の弱点や身のまわりにある“武器になるもの”を瞬時に識別できる能力)を使ってからの戦闘シーンが2回もあって愉快なのはもちろんのこと(敵がちゃんと「調子に乗ってマッコールをナメてくる」から、そいつらがぶちのめされた時の爽快感が10倍界王拳)、中盤の「車を運転をしながら襲撃者を倒す」シーンも良い感じ (°∀°)b ナイス! しかもクライマックスの「強風が吹き荒れる町中での戦闘」は、敵が元同僚=戦闘力の高いスペシャリストなので、さすがに苦戦するかと思ったら、銛撃ち銃や粉塵爆発などを使って、的確に1人1人消していくという超人振りを見せてくれるのだから、また美味なのです。ラストのヨーグとのタイマンも、近接戦闘での強さを見せつけるだけでなく、「スーザンが刺された部分と同じところを刺して殺す」のが良い意味で病的であり、「マッコールさんらしいや (´∀`) ンモウ!」超スッキりすだった次第。


唐突ですが、「粉塵爆発」を見ると思い出す愚地克巳を貼っておきますね(「バキ」より)。



この“女性を暴行したエリートども”がぶちのめされるシーン、100点でしたな… ( ;∀;) ザマァダナー




つーか、後半の“元仲間たちとの死闘”も好きですが、僕は何よりも“町のいろいろな事件を解決していく前半”が大好きでしてね…(しみじみ)。デンゼル・ワシントンの演技力と存在感は、老人の相談を聞いているだけのシーンでもまったく退屈しないし、むしろああいう小さい事件の積み重ねを永遠に観ていたい強い気持ち、強い愛。本作は「子どもを連れ去ったDV夫 with 取り巻きどもを列車内でぶちのめす」シーンから始まるワケですが、映画の途中でさりげなく「近所の本屋の子どもだった」ことを観客に見せたりとか、そういう演出がとても好きでした。ギャングに鉄砲玉にされそうな青年マイルズの面倒を看る姿勢も涙が止まらなかったし、年長者は“若者の環境”を良くすることに力を入れるべきなんだよなぁ…なんて思わされたりしてね。ハッキリ言って、前作の感想で書いた「理想の“夜回り先生”」という気持ちは変わらないし、水谷修先生には今からでも戦闘力の向上を目指してほしいと思ったり(迷惑な要望)。


若干、病的なムードもあるけど(汗)、若者の未来を真剣に考えるマッコールがとても好きなのです。




あえて不満を書くと、前作の「ネットで検索してタンカーを発見→次のシーンで大爆発」といった「圧倒的な強さゆえの飛躍演出」が好きだったので、そこがなかったのは残念だったし、あらためて「別に19秒で倒すわけじゃないじゃん (・ε・)」と思ったし、あとは続編が公開されるまで4年もかかったことぐらいカナー。僕的には「良い続編ダナー ( ;∀;) イイエイガダナー」と感動した1本であり、ちくしょう、昨年は映画を観すぎて年内に感想をアップできなかったので当ブログの2018年の新作映画ランキングからは除外しましたが、「映画秘宝」の方ではベスト10に入れたほどなのです。アントン・フークア監督的には3作目の構想があるみたいなのでね、できれば来年ぐらいには公開してほしいですな。おしまい。




アントワン・フークア監督&デンゼル・ワシントンによる1作目。僕の感想はこんな感じ



デジタル盤のサントラを貼っておきますね。



劇中でマッコールがマイルズに勧めた本。僕も読もうかなぁ…。



2月には配信がスタートするし、Blu-rayなどのソフトも発売されるというね。