アベンジャーズ インフィニティ・ウォー(IMAX3D&2D・字幕版、2D・吹替版)(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

アベンジャーズ インフィニティ・ウォー(IMAX3D&2D・字幕版、2D・吹替版)(ネタバレ)

※本作については、尊敬する映画評論家の町山智浩さんの「映画ムダ話」の解説(216円)や、宇多丸師匠の「ムービーウォッチメン」での時評、そして荻上チキさん×堺三保さん×中島かずきさんのネタバレトークなどをチェックすると良いザンス。

<前書き:“MCU作品はどれを観ておけば良いか問題”について>

今回の記事は、本作だけでなく他の「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」の他の作品や原作コミックについてのネタバレもしているので、読む人は気をつけてほしいんですけど、それはそれとして。現在、「MCU」の映画は本作を合わせて19本あって、一応、すべて「同じ世界観で、それとなく話が繋がっている」ため、いわゆる“一見さん”が入りにくい状況に陥っているのは否めませんわな。それゆえ、「『インフィニティ・ウォー』を観たいけど、予習した方がいいのかなぁ… (´・ω・`) ドウシヨウ」なんて悩む方も少なくないんじゃないか。

「アベンジャーズ」にサノスが登場してから8年経って、やっと対決することになるのね…(しみじみ)。


で、ファンからすれば、アメコミ通で知られるPUNPEEさんのように「全部見てください。フフフ(笑)」って感じが基本だと思うんですが、例えばアメコミライターで翻訳家の光岡三ッ子さんは「一作目の『アベンジャーズ』。そして『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』。この2本はなにしろ面白い。(中略)この2本を見ていれば『インフィニティ・ウォー』の主要登場人物がだいたい押さえられるみたいなのもありますので」と仰有っていて、なるほどなぁと。僕的には「アベンジャーズ」「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」「シビル・ウォー キャプテン・アメリカ」「マイティ・ソー バトルロイヤル」5本は押さえてほしい…って、ずいぶん多いけど、これでも頑張って絞ったのです… (´Д`;) ムズカシイ

時系列的には「マイティ・ソー バトルロイヤル」のラストの直後からスタートするのです。


ただ、実は先日、僕の次姉が「たまたまタイミングが合ったから」という理由で、何の予備知識もなくいきなり「インフィニティ・ウォー」を観たそうで。感想を聞くと、「ノースリーブを着た大きいおじいちゃんがみんなからいじめられてて可哀相だった (´・ω・`し」「最後、みんな消えてたけど、なにあれ?(´・ω・`し」とのこと。なんか、これはこれで面白い話だったので、何も観ないで劇場に行くのも意外とアリなのかもしれないし、やっぱりナシかもしれないな…(どっちつかずの着地)。

一応、公式の「これまでのお話」動画を貼っておきますね↓










アベンジャーズ インフィニティ・ウォー(IMAX3D&2D・字幕版、2D・吹替版)



原題:Avengers: Infinity War
2018/アメリカ 上映時間150分
監督:アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ
製作:ケビン・ファイギ
製作総指揮:ルイス・デスポジート、ビクトリア・アロンソ、マイケル・グリロ、トリン・トラン、ジョン・ファブロー、ジェームズ・ガン、スタン・リー
共同製作:ミッチ・ベル
脚本:クリストファー・マルクス、スティーブン・マクフィーリー
撮影:トレント・オパロック
美術:チャールズ・ウッド
衣装:ジュディアナ・マコフスキー
編集:ジェフリー・フォード、マシュー・シュミット
音楽:アラン・シルベストリ
音楽監修:デイブ・ジョーダン
視覚効果監修:ダン・デレウー
ビジュアル開発主任:ライアン・メイナーディング
出演:ロバート・ダウニー・Jr.、クリス・ヘムズワース、マーク・ラファロ、クリス・エバンス、スカーレット・ヨハンソン、ベネディクト・カンバーバッチ、ドン・チードル、トム・ホランド、チャドウィック・ボーズマン、ポール・ベタニー、エリザベス・オルセン、アンソニー・マッキー、セバスチャン・スタン、トム・ヒドルストン、イドリス・エルバ、ピーター・ディンクレイジ、ベネディクト・ウォン、ポム・クレメンティエフ、カレン・ギラン、デイブ・バウティスタ、ゾーイ・サルダナ、ビン・ディーゼル、ブラッドリー・クーパー、グウィネス・パルトロウ、ベニチオ・デル・トロ、ジョシュ・ブローリン、クリス・プラット、ダナイ・グリラ、レティーシャ・ライト、ウィリアム・ハート、ウィンストン・デューク、フローレンス・カスンバ、ジェイコブ・バタロン、ケリー・コンドン、アリアナ・グリーンブラット、マイケル・ジェームズ・ショウ、キャリー・クーン、トム・ボーン=ローラー、テリー・ノタリー
吹替版:藤原啓治、三宅健太、宮内敦士、中村悠一、米倉涼子、目黒光祐、三上哲、榎木淳弥、田村真、朴璐美、森夏姫、平川大輔、加瀬康之、行成とあ、溝端淳平、白石充、斉藤次郎、斎賀みつき、北川勝博、田中美央、秋元才加、楠見尚己、遠藤憲一、加藤浩次、岡寛恵、石住昭彦、銀河万丈、山寺宏一、菅生隆之、百田夏菜子、いずみ尚、鷄冠井美智子、木村昴、織部ゆかり、吉田ウーロン太、高桑満、山路和弘、本田貴子、竹中直人
パンフレット:★★★★(1000円/特別版を購入。光岡三ッ子さんのMCUまとめ記事がありがたい)
(あらすじ)
6つ集めれば世界を滅ぼす無限の力を手にすると言われる「インフィニティ・ストーン」を狙い地球に襲来した宇宙最強の敵サノスに対し、アベンジャーズが全滅の危機に陥るほどの激しい戦いを強いられる。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




80点


「どうせこの映画じゃ話は終わらないんだよなぁ… (・ε・)」と思いながらも、そりゃあ「MCU」の19本目の作品であり、10年の集大成ということで、前売り券を2枚購入するほど観る気マンマンでしてね。公開週の5月1日、ファーストデー割引を使用して、“劇場と一体化する試練”バルト9のラスト9本目としてストロングチョコレートポップコーンを摂取しながら2D・字幕版を鑑賞し、その翌週、TOHOシネマズ錦糸町で2D・吹替版を観て、5月下旬にTOHOシネマズ新宿でIMAX3D・字幕版を観てきました。「よくこんな映画を作ったなぁ… (`Δ´;) ヌゥ」と感心しましたよ。


前売り特典は、ポストカードセットと…。


コレクタブルカードでございます。前売り券、もう1枚買っても良かったなー。


1回目は、バルト9のシアター2で。下手の縦好きさんに会ってビックリしました。


2回目は、TOHOシネマズ錦糸町の3番スクリーンで、吹替版を鑑賞。


3回目は、TOHOシネマズ新宿でIMAX3Dの字幕版を観たというね。


ちなみに、UC豊洲ではスタンプラリーをやっていたので、大人げなく参加してシールをもらいました (´∀`) ウフフ


あと、「いきなりステーキ」のキャンペーンにも参加した…って、どうでもいいね。



お話をザッと書くと、「宇宙で暮らす人間っぽい生命体の人口を半分に減らしたい!ヽ(`Д´)ノ」という願望に取り憑かれたサノスが、さまざまなヒーローの妨害にも負けずに、部下と協力して、なんとか6種類のインフィニティ・ストーンをゲットしましてね。指を「パチン」と鳴らすと、石の力でヒーローたちを含む“人間っぽい生命体”の半分が消失。サノスが満足げな顔をして映画は終了しまして。エンドクレジット後、ニック・フューリー「マザファ…」と言いかけたところで消えつつも、彼が操作したポケベルっぽい端末に「キャプテン・マーベル」のシンボルが映って、終わってた気がします… (´∀`) サ...ヨ...ナ...ラ...


宇多丸師匠も仰有ってましたが、映画版のサノスの“最後の顔”は原作コミックのラストと似てましたな。



って、サノス目線からあらすじを書いちゃいましたが、MCU作品の最後に必ず出てくる「○○は帰ってくる(○○ will return)」の文章まで「サノスは帰ってくる(Thanos will return)」だったように、ヴィラン(悪役)を主人公にした映画だった印象。少し長めの文章になりますが(汗)、映画冒頭、サノスがすでにパワー・ストーンを所持していたせいでソーハルクは敗北し、スペース・ストーンを奪われてサノスがラクに移動できるようになったせいでスター・ロードたちが出し抜かれてしまい、リアリティ・ストーンを奪われたせいでガモーラが囚われの身になってソウルストーンの場所に案内してしまい、ソウルストーンを奪われたせいでガモーラの死をスター・ロードが知って逆上→計画が失敗してドクター・ストレンジがタイム・ストーンを渡してしまい、タイムストーンが奪われたせいでスカーレット・ウィッチが泣く泣く破壊したマインド・ストーンを再生されてしまい、結果、6つのインティニティ・ストーンすべてがサノスの手に渡る…といった感じで、ヒーローたちが常に後手後手になった挙げ句にサノスの願望が成就して終わる様は、まさにヒーロー映画の逆というか。毛色は違いますが、従来のエンタメ作品の“逆のこと”ばかり起こる厭な作品「ファニーゲーム」を連想しましたよ。


公式のRPG風動画↓ 大体、こんな話でしたな。




もうね、とにかく「よくまとめたなぁ」と。大量の登場人物をその性格や特徴のツボを押さえながら整理して見せているし(例えば、ピーター・パーカーの“映画オタク”ネタをちゃんと入れてくるとか)、アクション映画としても各キャラの見せ場を用意するだけでなく「このキャラとこのキャラが絡んだら?」的なファンが好む小ネタもしっかり入れて来るし…。この脚本を書いた人たちには本当に感心するし、見事映像にしたルッソ兄弟も「天才なの? (゚д゚;)」と思うレベル。いちいち挟まれるギャグについては賛否両論あるみたいですが、僕はいくらでも重くなる話の中で何とかバランスをとっている感じがして、それなりに好きでしたよ。同じ材料を渡されて本作以上の映画を作れる人たちが他にいるとは思えない…ってのは暴論かもしれませんが(汗)、スゲーよく出来ている作品なのは間違いないんじゃないでしょうか。


燃えたアクションシーンは多いんですが、僕的には“サノスの魔法使い”エボニー・マウとの魔法合戦が好きでした。


エボニー・マウは死に方も最高でしたな。「例のあの人」といい、強力な魔力を得るには鼻が犠牲になるのかも…(雑な考察)。



とは言え、微妙に感じるところもあって。「ブラックパンサー」の時もなんとなく感じたんですが、“リアルな社会問題”をこの手の映画に入れると、その分、「だったらこうじゃね?」的なリアルなツッコミを入れざるを得なくなるというか。例えば、確か下手の縦好きさんや元部下のMくんと会った時にもこの話になったんですけど、そもそも「資源が足りないから人口を半分にする」という野望自体が飲み込みづらい。多くの人が「インフィニティ・ストーンの力を使って、資源問題を解決した方が良いのでは?」と考えるだろうし、そもそも宇宙の広大さは果てしないし、あれだけの超技術が溢れている世界なのにまだ資源問題が解決してないんですか…って思っちゃうのは、大人げないんでしょうか。僕的にはまだ「支払う金の割合を平等に半分にする」という野望を持つセンターマンの方を支持しちゃうなぁ。


センターマンと変態仮面放課後電磁波クラブアキラ100%でチームを組むのはどうか…という淡い夢。




まぁ、上記のような不満は置いとくとしても。こういうヒーロー大集合映画になると、個々のヒーローが弱体化したりバカになったりするのが残念で。まず、ロキのサノスへの攻撃があまりにも安易だったし、ヴィジョンが信じられないぐらい弱くなっていたのは驚いたし、ソーの新武器「ストームブレイカー」には燃えつつも、「マイティ・ソー バトルロイヤル」が大好きな身としては「斧の神になるの?」的に思うところもあったし…。そもそも作る時だってグルートの自己犠牲にグッとくるというよりは「柄ぐらい用意しておけよ」って思っちゃった! (*ノ▽ノ) キャッ 一番失望したのがワカンダでの集団戦闘で、あれだけの超技術を持っている国の戦術が「みんなで突進する」って、バカなんじゃないかと。ヒーロー映画だから仕方ないのは重々承知してるし、あんな過酷な戦場でエムバクがサラッと生き残っているのはホッコリしましたが、もっと新しい“何か”が観たかっただけに、ガッカリしましたよ。その他、スター・ロードの暴走にもイラッとしたし(彼の性格を考えると仕方ない気もしますが…)、ブルース・バナー博士「ハルクバスター マーク2」に乗るのではなくオリジナル兵器を作ってほしかったし、いっそのことアマレスの技術で立ち向かってほしかった…って、やだ、「フォックスキャッチャー」が混ざっちゃった (ノ∀`) ワザトラシイ


つーか、「ラグナロク」が大好きなだけに、この場面の直後に全滅したのはショックでした… (ノω・、) グスン



でも、まぁ、本当に良く出来てましたよ。「シビルウォー」の時、もうこれ以上は無理なんじゃないかと思ったのに、さらに超えて来たケヴィン・ファイギとルッソ兄弟はマジでスゴいですな。もうすっかり来年5月公開予定の「アベンジャーズ4」が待ち遠しいというか、「ドクター・ストレンジが見た未来の唯一の“勝利へのルート”がこの展開ということ?」とか「オリジナルのアベンジャーズが全員生き残ったのは、そもそもそういう運命だったからこそ、オリジナルのアベンジャーズになったのでは…という何が何やらな文章」とか「原作のようにアダム・ウォーロックネビュラが鍵となるのかしらん」とか「ラヴェンジャーズのメンバーもほとんどが消失してしまったので、スタカー・オゴルドがあらたな傭兵チーム『エクスペンダブルズ』を編成してサノスに立ち向かう…という可能性」とかとかとか妄想をしまくっちゃうし、今年公開予定のMCU作品「アントマン&ワスプ」「キャプテン・マーベル」がどう繋がるのかも超楽しみだし、期待値が高まりすぎて胸と股間は膨らむばかりなのです(1つアウトな文章)。何はともあれ、今からでも遅くないのでね、シリーズ未見の人はぜひ観てみてくださいな。


そういえば「GOG2」の最後でアダム・ウォーロックの登場が示唆されてたんですよね。


だがしかし、一番活躍を期待しているのはこの人! MCUにジェイソン・ステイサムが合流しないものか。



おしまい (´∀`) タノシミー




一応、原作コミックではありますが、最初から石が揃っているので、話はずいぶん違います。



このコミックの要素も入っているらしいんですが、長い&高くて読めない… (`Δ´;) ウーム



国内盤サントラ。デジタル盤もあります。



記念すべき大集合映画1作目。僕の感想はこんな感じ



大集合映画2作目。僕の感想はこんな感じ



素晴らしすぎるジェームズ・ガン監督作。僕の感想はこんな感じ



本作に繋がるハードなお話。僕の感想はこんな感じ



本作の直前のお話。僕の感想はこんな感じ