8年越しの花嫁 奇跡の実話(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

8年越しの花嫁 奇跡の実話(ネタバレ)

※今回の記事は、映画とは関係のない画像がかなり貼ってあるので、ちゃんとした感想が読みたい人は違うブログに行った方が良い気がするんだ。
※今回の記事に書かれている「刑事」は「デカ」と読んでいただけると幸いです。


<ザ・どうでもいい前書き>

ハッキリ言って、1ミリも観るつもりはなくて。だってさ、「8年越しの花嫁 奇跡の実話」ですよ? ひらがなで書くと「はちねんごしのはなよめきせきのじつわ」であり、カタカナで書くと「ハチネンゴシノハナヨメキセキノジツワ」ですよ?(不要なくだり) 当ブログは「ザ・レイド GOKUDO」とか「ドラゴン×マッハ!」といったゴリゴリなバイオレンス格闘アクションを推したいワケで、なにこの美談ムードのタイトル(失笑)というか。つーか、このキャスティングなら、元気な新人刑事(土屋太鳳)が戦闘力高め刑事(佐藤健)と組んで、ヒャッハー系ヤクザ(北村一輝)とバトルする映画でも撮れよって話。悪いけど、こんな作品に足を運ぶぐらいなら、家で「4年越しに復讐するザ・ブライド」でも観た方がいい…。そんな風に考えていた時期が俺にもありました ( ´_ゝ`) ナンダコレ

なんとなく達観したムードの範馬刃牙を貼っておきますね(「バキ」より)。
三角絞めでつかまえて-俺にもありました

愛聴しているラジオ番組「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」の1月6日(土)放送のオープニングトークにて、宇多丸師匠が本作について結構熱い解説をしていて。「さすが瀬々敬久さんの作品だけあって、演出がちゃんとしてました。スゲェ良かったです (▼∀▼)」「TBS出資だから言うんじゃありません (▼∀▼)」なんて褒めてましてね。「TBS出資だから言うんだな ( ´_ゝ`) ププッ」とスムースに思いながらも(失礼すぎる文章)、ちょうど1カ月フリーパスが使えたのでね、1月上旬の木曜日、初めてTOHOシネマズ上野まで足を運んで来ました(本作を観てから「ゴッホ 最期の手紙」をハシゴ)。

TOHOシネマズ上野ったら、「井泉のカツサンド・ソース味」なんて限定ポップコーンが売ってたので…。
カツサンド・ソース味だと!?

ちくしょう、ソース焼きそばを食べたばかりだったのに、買っちゃった… (´Д`;) サンザイ
ポップコーン買っちゃった

5番スクリーンは10分の1ぐらいの入り。僕以外は全員、カップルか女性同士だったんですが、しかし。
5番スクリーン

僕も妻帯者→パートナーはいるのでね(苦笑)、なんとなくジャック範馬気分で観た…って、なんだそりゃ ( ゚д゚)、ペッ
俺ダッテ出来ルンダ!!!








8年越しの花嫁 奇跡の実話

8年越しの花嫁 奇跡の実話

2017/日本 上映時間119分
監督:瀬々敬久
脚本:岡田惠和
製作総指揮:大角正、平野隆
エグゼクティブプロデューサー:吉田繁暁、源生哲雄
プロデューサー:福島大輔、渡辺信也
共同プロデューサー:幾野明子
撮影:斉藤幸一
照明:豊見山明長
美術:三ツ松けいこ
装飾:大原清孝
衣装:纐纈春樹
ヘアメイク:荒井智美
録音:栗原和弘
編集:早野亮
音楽:村松崇継
主題歌:back number
VFX:立石勝
記録:江口由紀子
制作担当:伊東祐之
助監督:海野敦
ラインプロデューサー:阿部智大
出演:佐藤健、土屋太鳳、北村一輝、浜野謙太、中村ゆり、堀部圭亮、古舘寛治、杉本哲太、薬師丸ひろ子
パンフレット:★★★★(720円/松竹事業部によるオーソドックスに良い出来のパンフ。開く仕様のページに涙!)
(あらすじ)
結婚を約束し幸せの絶頂にいた20代のカップル・尚志と麻衣。しかし結婚式の3カ月前、麻衣が原因不明の病に倒れ昏睡状態に陥ってしまう。尚志はそれから毎朝、出勤前に病院に通って麻衣の回復を祈り続ける。数年後、麻衣は少しずつ意識を取り戻すが、記憶障害により尚志に関する記憶を失っていた。2人の思い出の場所に連れて行っても麻衣は尚志を思い出せず、尚志は自分の存在が麻衣の負担になっているのではと考え別れを決意するが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


とても良い話でしたヨ… ( ;∀;) イイハナシダナー


なんとなく上から目線なグレート巽の画像を貼っておきますね(「餓狼伝」より)。
いいハナシじゃないか


観る前は「どうせTBS出資だから言うのでしょう? ( ´_ゝ`) ププッ」なんて半笑いでしたが(しつこく失礼な文章)、ごめんなさい、舐めてました。僕は宇多丸師匠ほどの“見る目”を持っていないので、「あの場面の演出があーだ!ヽ(`Д´)ノ」「あのシーンのカメラワークがこーだ!m9`Д´) ビシッ」といった批評は全然できませんけど(汗)、実際にあった美談をベースに“地味にドラマチック”な脚本を作り上げていて、それをしっかり撮ったという印象。なんて言うんですかね、119分間、真っ当に良い映画を観ている気分であり、思わず鑑賞後に原作となったノンフィクションを買うほどグッときたのです。

身もフタもなく話を書いておくと、「婚約した途端、麻衣が病気になって超大変だったけど、8年後に結婚しました (´∀`)(´∀`し ウフフ」ってな調子。スゲー良かったのがクライマックスで、映画後半は「病気から回復した麻衣が、尚志のことを覚えていない→身を引こう… ('A`) シカタナシ」なんてションボリな展開になるんですが、ずっと尚志が撮って麻衣の携帯に送っていた動画スパーク攻撃が炸裂することにより、麻衣の恋心が再燃!(°д° し クワッ 2人が結ばれる場面が本当に良くてね…(しみじみ)。最後は結婚式になって、本人映像が流れたりするんですけど、「良かったねぇ…(ノω・、)」と涙が止まらなかったです。


公式の本人映像を貼っておきますね↓ 本当に良かったねぇ…。




もうね、佐藤健さんの“イケメンのくせに内向的な凡人に見える演技”とか、土屋太鳳さんの植物状態演技とか、そういう部分もスゴイんですが、僕が一番感動したのは、美談が持つ力。なんて言うんですかね、普通に「スゲー良い話だなぁ」と(小並み感)。ほら、僕のような「何事も半笑いで分析ヅラをする冷笑的なクソ野郎」はさ、「なんだよ、美談って ┐(´ー`)┌ シラネーヨ」なんて斜に構えた態度をとりがちであり、むしろバダンの方を好んだりするものじゃないですか。でも、そりゃあ、多くの人のハートを震わせて燃え尽きるほどヒートさせるのだから、実に美しい談であって。「“良い人”っているんだよなぁ」なんて、月並みにもほどがあることをしみじみ思ったりしてね。


佐藤健さん、普通の人っぽく見えるのがさすがでしたな。
尚志の動画攻撃

土屋太鳳さんも特殊メイクで頑張ってました。こういう場面をちゃんと演じるのは偉い。
病床の麻衣


自分の立場に置き換えてみれば、奥さんが植物状態になった時点で「アディオス!ヘ(゚∀゚*)ノ アバヨ!」なんて酷い態度をとりそうな気がしたものの、パンフで佐藤健さんが「“8年待っていた”んじゃなく“8年好きな人のそばにいた”ってことなんです」なんて言ってて、なるほどなぁと。そう考えれば、僕もずっと奥さんのそばにいられるような、やっぱりいられないような、そんなファジーな気持ちを抱えた冬の午後。現在、奥さんとのセックスレスが8年目に突入している→今年こそセックスを実行→「8年越しのセックス」として単行本化&映画化されて、夢の印税生活ができないものか。なんて妄想に、浸ってみた、浸ってみた(バカの文章)。


ここまで読んだ人の気持ちを代弁する丹波文七を貼っておきますね(「餓狼伝」より)。
どこに出しても恥ずかしい立派なバカです


まぁ、実際の話を読んでみると、麻衣が尚志のことを思い出せずに苦しむくだりとかは創作で、映画はかなり脚色されている…なんてことは普通なので別に良いんですけれども。ごめんなさい、感動しながらもやっぱり映画のジャンルが好みじゃないというか、どちらかと言えば「25年越しの王の凱旋」といった作品を愛していて。本作も、殺人現場を目撃した麻衣(土屋太鳳)が昏睡状態に陥ってしまい、目撃者を消すべく地元ヤクザの柴田(北村一輝)が次々と刺客を送るものの、流浪の空手刑事・尚志(佐藤健)が8年に渡って彼女を守る…なんて内容の方が盛り上がった気がするんだけど、君はどう思う?(唐突な問い掛け)


例えば、悪徳議員の殺害依頼現場を目撃した刑事が口封じに襲撃されて、昏睡状態になりまして。
昏睡状態に

死んだことにされて匿われていたものの、7年後に覚醒!
7年後に覚醒

寝たきりで弱っていた肉体をオレ流トレーニングで復活させると…。
リハビリスタート

悪党どもを制裁だッ! って、つい「7年越しのセガール」を貼っちゃった!(*ノ▽ノ) キャッ
悪党を制裁


その他、「『趣味:車いじり、仕事:車いじり』って全然良いだろ」とか「壊れた物を直す演出が良かった」とか思うところはあるけど、長くなるので割愛! あらためて美談の威力を思い知らされたというか、スゲー観て良かったです ( ;∀;) イイハナシダナー 宇多丸師匠、TBS出資だからってこの映画を褒めたワケじゃなかったんだな…(重ね重ね失礼な文章)。たぶんまだ上映中なので、興味がある人は観に行っても損はしないと思いますぞ。




中原尚志さんと麻衣さん夫婦による原作ノンフィクション。良い話でした ( ;∀;) イイハナシダナー



映画版のノベライズ。コミカライズもありました。



サントラ。デジタル盤もあるのです。



瀬々敬久監督作で一番好きなのはこれです。



佐藤健さんと土屋太鳳さんの共演作。僕の感想はこんな感じ