HiGH&LOW THE MOVIE 2/END OF SKY(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

HiGH&LOW THE MOVIE 2/END OF SKY(ネタバレ)

HiGH&LOW THE MOVIE 2/END OF SKY※ムービーウォッチメンのリンクなどを追加しました(10/27)

HiGH&LOW THE MOVIE 2/END OF SKY

2017/日本 上映時間124分
監督:久保茂昭、中茎強
企画プロデュース:EXILE HIRO
脚本:平沼紀久、渡辺啓、福田昌平、上條大輔、Team HI-AX
アクション監督:大内貴仁
出演:岩田剛典、鈴木伸之、町田啓太、山下健二郎、佐藤寛太、佐藤大樹、八木将康、岩谷翔吾、山本彰吾、黒木啓司、遠藤雄弥、稲葉友、栁俊太郎、鬼龍院翔、喜矢武豊、歌広場淳、樽美酒研二、廣瀬智紀、松田凌、西川俊介、西村一輝、山田裕貴、鈴木貴之、一ノ瀬ワタル、鈴木昂秀、龍、前田公輝、青木健、清原翔、陳内将、窪田正孝、佐野玲於、ZEN、永瀬匡、佐野岳、林遣都、阿部亮平、小澤雄太、水野勝、田中俊介、守屋光治、井沢勇貴、小島藤子、工藤綾乃、楓、佐藤晴美、山口乃々華、城戸愛莉、中村蒼、秋山真太郎、武田航平、ELLY、大屋夏南、野替愁平、白濱亜嵐、ANARCHY、NAOTO、関口メンディー、LIKIYA、祐真キキ、TAKAHIRO、登坂広臣、斎藤工、AKIRA、青柳翔、高谷裕之、岡見勇信、井浦新、津川雅彦、岩城滉一、岸谷五朗、加藤雅也、笹野高史、高嶋政宏、木下ほうか、中村達也、早乙女太一、小林直己、武田幸三、黒石高大、夕輝壽太、尚玄、橘ケンチ、小野塚勇人、白石朋也、荒木秀行、渡邉紘平、岩永ジョーイ、中谷太郎、JAY、武尊、城戸康裕、天野浩成、藤井萩花、藤井夏恋、坂東希、池上幸平、中井ノエミ、葉加瀬マイ、長谷川初範、渡辺裕之、矢島健一、堀部圭亮、斎藤洋介、鈴木梨央、YOU、飯島直子、豊原功補、小泉今日子
パンフレット:★★☆(1000円/作りはしっかりしてるけど、もう少し内容を濃くしても良いような)
(あらすじ)
拮抗する5つのチームの頭文字から「SWORD地区」と呼ばれているそのエリアは、湾岸連合軍との苦しい戦いに勝利し、穏やかな時間を取り戻していた。そこに暴君・林蘭丸率いる悪名高いスカウト集団「DOUBT」、王者・ジェシーを筆頭とする武闘派集団「プリズンギャング」が突如現れ、恐怖によるSWORD支配を目論む。さらに、カジノ建設を視野に、権力と癒着する反社会組織「九龍グループ」と、その陰謀を暴こうとする琥珀、九十九、雨宮兄弟の激闘も絡み、SWORD地区は未曾有の緊張状態へと突入する。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




95点


僕的に「HiGH&LOW」シリーズは、「HiGH&LOW THE MOVIE」を2回観に行くほど好きではあるものの、スピンオフの「THE RED RAIN」の出来がアレだったので(ゼロレンジコンバットシーンは大好きですが)、もちろん観に行く予定ではありながらも、正直、あまり期待していなかった…なんて微妙な心境でしてね。で、愛聴するラジオ番組「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」の週刊映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」の課題映画になったので、いそいそと新宿ピカデリーで観てきました。夢のような映画でしたYO!(*゚∀゚)=3 ムッハー


2番スクリーン、7割ぐらい埋まってたような気がします。
2番スクリーン


これまでのあらすじについては、こちらの動画を観ていただくとして(手抜き)。若干のウソを交えながらお話を雑に書いておくと、山王連合会のコブラが「SWORD地区を守るために協定を結ぼうYO!(o^-')b ドウ?」と提案するも、なんとなく物別れに。特にWhite RascalsのROCKYは「頼りません、立てるうちは!(`・ω・´) キリッ」がモットーの男であり、因縁があった極悪スカウト組織DOUBTのボス・林蘭丸が刑務所から出所したことで、他のチームを巻き込むことを懸念していたというね。


DOUBTの創設者・林蘭丸は、勝つためには凶器攻撃も厭わない狂犬タイプ。
林蘭丸(中村蒼)

SWORDを巻き込みたくないROCKYは、White Rascalsのみで立ち向かうんですが…。
ROCKY(黒木啓司)


別の場所では、「THE RED RAIN」でゲットした「ヤクザ組織・九龍グループが一網打尽になっちゃうデータが入ったUSBメモリ」を巡って、雨宮兄弟&琥珀&九十九がターミネーター若頭・九鬼源治とバトルを繰り広げてまして。で、データがネットに拡散→九龍グループ総帥・九世龍心が逮捕されたところで、White RascalsとDOUBTの決戦が始まりましてね。DOUBTが“監獄最強の男”ジェシーが率いるプリズンギャングを雇っていたのもあって、White Rascalsは壊滅状態に追い込まれて…というところで、山王連合会や鬼邪高校RUDE BOYS達磨一家が駆けつけてくれるというありがちだけど大好物な展開に (´∀`=) オイシー


雨宮兄弟と琥珀、九十九たちがUSBの中身を全世界に公開して、九龍グループが窮地に追い込まれた裏では…。
USBを巡って戦う人たち

DOUBTとWhite Rascalsの決戦がスタート!
DOUBT vs White Rascals

DOUBTの方が数が多い&プリズンギャングの参戦もあって、勝ち目がないと思っていたところ!
プリズンギャング

コブラたちが助けにきてくれたのです。SWORD協定、成立だッ!ヽ(`Д´)人(`Д´)ノ ウォォォォッ!
助けに来たコブラ


DOUBT側にもマイティウォーリアーズが加勢して混戦状態が加速するも、ROCKYが「友情のバンダナパンチ」で蘭丸を倒して、めでたしめでたし…と思いきや! 九龍グループ・善信会の善信吉龍が登場。蘭丸を足蹴にしながら、「服従するか、滅ぶか、選べ!(`∀´)」みたいな感じで高圧的に脅してきましてね。会場には「やっぱりヤクザにはかなわないよう… (´Д`;) コワイ...」とか「レコード大賞のために1億円払わなくちゃならないなんて… (ノω・、) クヤシイ」といったムードがムンムン漂っていたんですが、コブラったら「This is Sparta! (`Δ´)」とナイスな前蹴りをかまして宣戦布告するからビックリですよ。ただ、本気になったペルシア軍の前にはかなわず、スパルタが滅ぼされる中、九世龍心は不起訴となり、雨宮広斗が狙撃されて映画は終わるのでしたーー(一部、「300」が混濁した文章)。


善信吉龍がネチネチとプレッシャーをかけてくるんですが…。
コブラ vs 善信吉龍

コブラったら、ペルシアの使者を前蹴りで突き落としちゃうから口がアングリ。
This is Sparta!

報復により、SWORD地区はこんな地獄絵図に…って、「地獄甲子園」も混ざっちゃった!Σ(゚д゚;) ワザトラシイ
地獄絵図


もうね、好きなところまみれなんですが、まずはアクションが素晴らしかった。印象的には、「HiGH&LOW THE MOVIE」「THE RED RAIN」の良いとこ取りをしていて、無名街でのパルクールから始まって、いつもの格闘アクションだけでなく、バイク&カーアクションまで入れた贅沢仕様。ハッキリ言って、USB争奪戦のあたりは「そもそもなんでこんな状況になっているの!? Σ(゚д゚;)」という疑問が浮かんだりはしたんですが(汗)、ストーリー的にはまったく必要がなさそうなド派手なカークラッシュなど、とにかくサービス精神旺盛な姿勢にグッときた。アクションだけで映画代の元が取れたと思ったり。


バイクから三角飛びっぽくワゴン車に飛び乗ったりと、「さりげなくスゴいシーン」が目白押し。
バイクから三角飛びでワゴンへ

しかも、「よくわからないけど勢いがあってカッコイイシーン」も連発されるから満腹ですよ(微笑)。
広斗 vs 源治

ちなみに本作のベストアクションはジェシーvsコブラだと思っております。
ジェシー vs コブラ


それに加えてスゴいのが新キャラたち。「映画秘宝」でロマン優光さんが書かれていて非常に納得したんですが、これだけ登場人物が多いのにキャラが被っていない上に魅力的なんですよね〜。僕的には、蘭丸の登場によって、今までは単なる「悪の戦闘員配給係」ぐらいの微妙なイメージだったDOUBTが活きた組織に見えたし、ジェシーがICEと仲間だったことで、マイティウォリアーズの方も世界観が広がったのも良かったなぁと。ただ、一番好きだったのが、関口メンディーさん演じる“子ども好きの巨漢”フォーで、子どもをさらおうとした奴を撲殺して刑務所へ入ったというバックボーンが超ストライク。ただ、優しい巨漢=オーバーオール着用というベタな衣装センスは、さすがにどうかと思いましたよ。


ジェシー、懸垂しながら登場というあたりが「わかってる」感じ。
懸垂で登場するジェシー(NAOTO)

ターミネーター級の不死身さ&無表情が最高すぎる源治。もしかすると本当にサイボーグの可能性も…?(勝手なデマ)
九鬼源治(小林直己)

ただ、最も僕好みだったのがフォー。というか、ハイローの世界って子どもをさらう奴が多すぎないですかね。
フォー(関口メンディー)


とは言え、率直なところ、どうかと思うところがなくはないんです。いや、例えば「村山 vs 日向」を省略した演出とか、良い部分にだけ目を向けたいんですが…。「再開発すると地元が活性化するから、九龍グループを潰さない方が良いのでは」と考える仲間とコブラが対立するくだりとか、本作で扱うには収拾が付かないテーマに見えちゃって。なんて言うんですかね、「いやいや、そういうことを言い出したら、そもそも無名街の存在ってさぁ… (`Δ´;)」って、脳内がグラグラしてくるというか。正直、そこら辺は「ファンタジーなので (´∀`;) エヘヘ」ってことで気にしなくて良かったのではないか。


このバトル、流れも見せ方も良かったですな。
村山 vs 日向

ただ、この問題提起は必要ないと思うんですよね…。
仲間との決裂


あと、USB争奪戦、アクションは非常に面白かったものの、ごめんなさい、「さっさとデータをアップすれば」的なツッコミが腐るほどできる展開じゃないですか。もうね、それがノイズになって心から乗れなかったし、あのパソコンのエンターキーを押すくだり、さすがにバカバカしかったです。その他、「ROCKYはステッキ武術”バリツ”の使い手であってほしかった」とか「クライマックスの乱戦で、フォーがノボルと互角なのはまったく納得いかなかったし、だったらノボルにもう少し説得力のある“彼ならではのアクション”を振り付けてほしかった」とか「ヤマトvsブラウン(岩永ジョーイ)はもっとしっかり見せてほしかった」とか「『あいつらが喧嘩するのは間違ってるが、喧嘩しようとする気持ちは間違ってない』という台詞、琥珀さんの迫力で良いことを言ってるように聞こえるけど、よく考えると釈然としない…」とか「最近はすっかり『エグゼイド』の九条貴利矢のイメージだったので、キリンジを小野塚勇人さんが演じてることに今さら気付いてショック!」とかとかとか。


このUSBの奪い合い、少しだけ「ひるね姫」のタブレット争奪戦を思い出しました。
USB


って、これらの文句は些末なこと。何が最高だったかって、クライマックスの畳みかけですよ。ROCKYと蘭丸の決着がついたと思ったら、いきなり岸谷五朗さん演じるヤクザ・善信吉龍が現れて、イヤ〜な感じのプレッシャーをかけてきまして。コブラ役の岩田剛典さんの演技も良くて、観客も「これは長いものに巻かれた方が良いよなぁ… (´Д`;)」的な気持ちになったところにナイスな前蹴りを炸裂させるから、超気持ちイイ!ヘ(゚∀゚*)ノ ホエホエ ところが、九龍グループの報復もまた凄まじくて、やられた人たちが街で吊されたりするという「カルテル・ランド」のマイルド版みたいな演出がバンバン流れるから、「ヤクザ、怖い!(°д°;) ヒィィ!」と。ハッキリ言って、こんな絶望的なムードで続編へ続くエンドクレジットは初めてだけど、そもそもこんな大金をかけた「不良とヤクザが全面戦争するアクションファンタジー邦画」自体が前代未聞なワケで、もう夢のよう。早く11月にならないかなぁと心から思った次第。


九龍グループの新キャラたちも100点の人選でしてね…(しみじみ)。
九龍グループ登場!

ラストは不起訴になった九世龍心がSWORDの抹殺を命令したりして。
九世龍心(津川雅彦)

僕的にはマウント斗羽のような気持ちになったりもしたというね(なんだこれ)。
あれが大人の実力ってものだ


鑑賞後、のようなツイートを投下するほどテンションが上がっちゃって、本作は間違いなくもう一度観に行くし、続編の「HiGH&LOW THE MOVIE 3 FINAL MISSION」も楽しみすぎて死にそうなんですが、たぶん妄想している今が一番楽しいような気もする…という失礼な文章。ヤクザに追い込まれたSWORDはどうなるのか、広斗は大丈夫なのか、琥珀さんと九十九が海外に行った伏線がどう回収されるのか、DOUBTやマイティウォリアーズ、プリズンギャングも共闘するのかなどなど、スゲー気になっております。


僕は3でスモーキーが死にそうな気がして心配なのです… (´Д`;) アァン
スモーキー(窪田正孝)


おしまい。

宇多丸師匠による目からウロコの時評がアップされたので、ぜひ読んで! 「琥珀さん、USBメモリの使い方がわからなかった説」には非常に頷かされましたよ… (`Δ´;)




テレビシリーズのシーズン1。1話30分×全10話なので、結構見やすいですぞ。



シーズン2の後から繋がる映画版。僕の感想はこんな感じ



雨宮兄弟が主役のスピンオフ。僕の感想はこんな感じ