LOGAN/ローガン(字幕版)(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

LOGAN/ローガン(字幕版)(ネタバレ)

LOGAN/ローガン(字幕版)※ムービーウォッチメンのリンクなどを追加しました(8/8)

LOGAN/ローガン

原題:Logan
2017/アメリカ 上映時間138分
監督・製作総指揮・原案・脚本:ジェームズ・マンゴールド
製作:ハッチ・パーカー、サイモン・キンバーグ、ローレン・シュラー・ドナー
製作総指揮:スタン・リー、ジョー・カラッシオ・Jr.、ジョシュ・マクラグレン
脚本:スコット・フランク、マイケル・グリーン
撮影:ジョン・マシソン
美術:フランソワ・オデュイ
衣装:ダニエル・オーランディ
編集:マイケル・マカスカー、ダーク・ウェスターベルト
音楽:マルコ・ベルトラミ
出演:ヒュー・ジャックマン、パトリック・スチュワート、ボイド・ホルブルック、スティーブン・マーチャント、ダフネ・キーン、リチャード・E・グラント、エリック・ラ・サール、エリゼ・ニール、エリザベス・ロドリゲス、クインシー・フォース
パンフレット:★★★★☆(820円/わかりやすいコラムに過去作の記事など、充実してる良いパンフ)
(あらすじ)
ミュータントの大半が死滅した2029年。長年の激闘で疲弊し、生きる目的も失ったローガンは、アメリカとメキシコの国境付近で雇われリムジン運転手として働き、老衰したプロフェッサーXことチャールズ・エグゼビアを匿いながら、ひっそりと暮らしていた。そんなある日、ローガンの前にガブリエラと名乗る女性が現れ、ローラという謎めいた少女をノースダコタまで連れて行ってほしいと頼む。組織に追われているローラを図らずも保護することになったローガンは、チャールズを伴い3人で逃避行を繰り広げることになるのだが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




95点


※本作に関しては、尊敬する映画評論家の町山智浩さんの解説(200円)が実にわかりやすいので、ぜひ聴いて!m9`Д´) ビシッ

昨年、この予告編を観て以来、そりゃあ楽しみにしていたものの、僕的に今までの「X−メン」系映画ウルヴァリンが主役で満足したものは皆無だったので、「2017年に絶対観たい新作映画10本」に選ぶほどではなかったりしてね(苦笑)。とは言え、試写会の評判も良かったりして、観に行きたい気持ちはガンガンズンズングイグイ上昇! ちょうど仕事が落ち着いた&愛聴しているラジオ番組「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」(略称:タマフル)の映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」の課題映画になったということで、14日=TOHOシネマズデイを利用して、TOHOシネマズ新宿にて観てきました。「やったぁ!ヘ(゚∀゚*)ノ ホエホエ!」と狂喜乱舞しましたよ。


11番スクリーン、ほぼ満席だったような。
11番スクリーン

鑑賞後の僕の気持ちを代弁する寂海王を貼っておきますね(「バキ」より)。
勝ち誇る寂海王


最初にお話を雑かつウソを交えながら書いておくと、部隊となるのは、ミュータントがほとんど存在しなくなったっぽい未来。体内に埋め込まれたアダマンチウムの毒素により、すっかり年老いて戦闘力も衰えたウルヴァリンことローガンは、ボケ老人と化したプロフェッサーXことチャールズキャリバンと一緒に世話しながら、リムジン運転手として働いていたんですけれども。ガブリエラと名乗る女性からローラという女の子を成り行きで預かってみれば、なんと彼女は自分のDNAから生まれた戦闘マシーンX-23であり、彼女を回収して廃棄処分しようとする悪の組織「トランシジェン研究所」との血で血を洗う抗争がスタートするのです。


世界最強のテレパスのくせにボケてしまって大変なチャールズ。
ボケてるチャールズ

そんな彼をローガンとキャリバンが面倒を看てましてね。
面倒を観る

ちなみにキャリバンは「アポカリプス」にこんな感じで出てました(演じてるのは別の人)。
アポカリプスのキャリバン

さらにローラという少女を押しつけられたら、怪しい傭兵たちが登場(中央はボイド・ホルブルック演じるドナルド・ピアース)。
トランシジェン研究所の方々

どうしようかと思いきや、ローラったら超凶暴で恐ろしく強かったのでした。
超凶暴なローラ


カジノホテルでチャールズが発作を起こして周囲の人々に迷惑をかけたり、親切な黒人家族を抗争に巻き込んで全員死亡させたり、X-24(a.k.a.こうなっていたかもしれない自分)にチャールズを殺されたりしながら、「X-MEN」のコミックに載っていた”約束の地”エデンまで行ってみれば、そこには少年少女のミュータントたちが集まっていて。カナダに向かうために国境を越えようとする彼らを「トランシジェン研究所」の傭兵たち&X-24が襲ってくるんですが、ローガンは「元気&凶暴になる薬」を一気に投与して、大量殺戮!ヽ(`Д´)ノ Kill em all! 最後はX-24にやられるも、ローラが「ローガンが自殺用に取って置いたアダマンチウム製の弾丸」でX-24を射殺してくれまして。ローラが「ダディ… (iДiし」と涙を流す中、「生き方は自分で決めるんだよ」「そうか、こんな感じだったんだ… (;´∀`)・:; ゲハッ」って感じで”念願の死”と“家族愛”を噛み締めながらローガンは死亡。子どもたちでローガンを埋葬すると、ローラが「シェーン」に出てくる台詞人を殺して捨て台詞とか言ってたら、ロクな死に方しないよ!(o^-')b キヲツケテ!」(超意訳)を悼辞代わりに述べると、墓標の十字架を抜いて「X」にして、映画は終わってました。


クライマックスは、悪の組織に追われる子どもたちを…。
逃げるローラたち

ローガンが命を賭して守ってましたよ… (ノω・、) ローガン...
助けに向かうローガン


もうね、本当に素晴らしかった。基本的に「X-MEN」ではサイクロップスの僕的には、これまでの映画版でヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンがデカい顔をするのがあまり好きではなかったんですが、しかし。最後の最後にこんな見事なウルヴァリン版「そして父になる」を見せられたら、もうグウの音も出ないし、「なんで是枝監督は『そして父になる』で福山雅治さんをミュータントにしなかったのカナー (・ε・)」なんて無闇な疑問が湧いてしまったりしてね(バカの文章)。まぁ、映画のあそこがあーだこーだそーだってあたりは、尊敬する映画評論家の町山智浩さんが映画ムダ話(200円)で、「トゥモロー・ワールド」「ザ・ロード」「シェーン」「許されざる者」「リトル・ミス・サンシャイン」「ボディ・ターゲット」など、さまざまな作品を引き合いに出してわかりやすく語っているので(1つウソ)、それを聴いてもらうとして。現在、5歳の娘を持つ僕的に父娘要素がストライクだったのは言うまでもないんですが、本作でもっともハートを掴まれたのはゴアアクション描写だったというね。


こんなゴア描写、序の口なのです。
頭を貫通!


本作は昨年公開の「デッドプール」に続く“R指定のアメコミ映画”なんですが、オープニングの「チンピラとのバトル」から手が斬り飛ばされるなどゴア全開で、観ているこっちもエンジンブルブル絶好調であり、危うく足をあげて陰茎を出しそうになるレベル(通報されそうな文章)。そうですよ、あんなトラみたいな爪なんだから、攻撃を受けたら手足が欠損するのは当たり前なんですよネ (・∀・) ダヨネー 「アダマンチウム製の爪は当たれば致命傷」という性質上、「雑魚相手だとカッコイイものの、タイマンでは不死身設定の敵じゃないと攻撃を避けられるシーンが多い→マヌケに見える」というのもあって、今までのウルヴァリンのアクション描写に関しては、スゲー不満だったんですよ。ところが、本作は雑魚との戦闘が多めな上に、首チョンパや「身動き取れない敵を一方的に殺す」などの残酷描写をドンドン盛り込んでくれるから、「これを観たかったのだッ!Σ(°д°;)」と超感動。同じ能力を持つローラの容赦のなさも最高で(「キック・アス」ヒットガールを連想しました)、もう夢のよう (´∀`) ホッコリ あと10歳若かったら、菜箸を3本ずつ左右の手に持って白タンクトップ姿で街を疾走するところでしたよ…(何が何やらな例え)。


クライマックス、雑魚相手に殺戮の限りを尽くすウェポンXな父娘。
大暴れな2人

僕の気持ちを代弁する内海旬三警視総監を貼っておきますね(「刃牙道」より)。
これを見たかったのだッッ


その他、『最近、めっきり近くのものが見づらくなってねぇ… (´・ω・`)』なんてボケから感想を始めようと思ったら、劇中のローガンが実際に老眼だったので、興をそがれました」とか「ローガンの雑な指示のせいで捕まったキャリバンがスゲー可哀想」とか「チャールズのせいで何百人も死んでたり、3人を招待した黒人家族が皆殺しされたりと、ミュータントの迷惑ぶりも描いていてフェアな印象」とか「本作のディストピア観は“移民を排斥した後のアメリカ”なのかしら?」とか「傭兵たち、もっと対策たてろよ」とか「役者さんは全員良い仕事したねぇ…(しみじみ)」とか思うところはあるんですが、長くなるので割愛! 正直なところ、ローガンとチャールズとローラのロードムービー感が最高すぎて、むしろ上映時間が短いのが唯一の不満であり、「良い映画を観たなぁ (´∀`=) ホッコリ」って心底思いました。少なくとももう1回は観るでしょうし、これからもっとR指定のアメコミ映画が作られてほしいし、できれば今度は「ビームで容赦なく人体を損壊させるサイクロップス」とかが観られたらいいなって思っております。おしまい。

宇多丸師匠の見事な時評がアップされたので、ぜひ読んで! 「本当にそういうやつらが現実にいたとしたら、ヒーローである以上に、常軌を逸した暴力的な殺人者であって、それは決して拭えない罪を背負った存在になってしまうはずだろう」というのは全然気付かなかったし(汗)、それを踏まえて2回目を観たら、さらにグッときましたよ… (ノω・、)




ジェームズ・マンゴールド監督によるウルヴァリン映画。僕の感想はこんな感じ



ジャケがカッコよすぎる輸入盤サントラ。デジタル盤もあります。



原作ではないけれど、年老いたローガンが活躍するお話。買わなくては…。



劇中でチャールズとローラが観て、最後に引用される映画。町山さんの解説(200円)もオススメ!



一応、貼っておきたいジャン=クロード・ヴァン・ダム版「シェーン」。それなりの期待値で観てね!