NHKの大河ドラマは吉高由里子さん主演の「光る君へ」に変わってしまいましたが、静岡県内の各地ではまだまだ家康熱が冷めていないようです。（多分）
そういう私も今のうちに近くにある家康ゆかりの史跡を訪ねてみようと思い、強風が吹き荒れる中、バイクで出かけてみました。
この日訪れたのは旧大東町にある「高天神城跡」と旧横須賀町にある「横須賀城跡」です。どちらも静岡県西部なんですけど、気分を盛り上げるためにここは「遠江の国」。と呼びたいところですね
まずは築城が古く、家からも近い「高天神城跡」から。
南口と北口があり、私は北口から入りました。ここの少し北側にある大東北公民館では見どころが書かれたパンフレットをいただくことができます。年代とポイントごと詳細な説明が書かれているので、あとあと読み返しても面白いでしょう
高天神城は１６世紀初頭に今川氏の家臣福島助春が築城したのが始まりで、なんと言っても有名なのが１５７４年と１５８１年の二度に渡り繰り広げられた武田軍と徳川軍による攻防戦ですね
この場所は東海道から分岐する塩の道の終末にに位置し、遠江における重要な拠点でした。１３２メートルと決して高くはありませんが、急斜面が続く地形を利用して立てられた高天神城に陣取る武田軍と、それを奪取しようとする徳川軍の戦いは徳川軍の兵糧作戦によって幕を閉じました。
・・・・と偉そうに書いている私もそんなに歴史に詳しくないので、もっと知りたい方はご自身で調べてください（笑）
入り口にある当時を想像して書かれた看板。この先どうなっているのか不安でしかない。。。
石畳の急勾配の階段を登っていくと、そこにはいくつもの掘りの跡が残されています。４５０年以上経とうとしているのに当時の城跡がこれほどまでにはっきりと残っているのには驚きでした。
上の写真はほんの一部で、この他にも敵の侵入を防ぐためのものがいくつも見られましたが、こうして写真で見るとどれも同じようなので割愛させていただきます。
本丸跡は雑木に覆われていました。ここに武田軍が陣取っていたんですね。
三の丸跡から東をのぞめば雪を頂いた富士山と下に広がる旧大東町の街並みがくっきりと見え、この場所がいかに陣地として優れていたかがわかります。歩道からすぐ脇はかなり急な斜面でここを登ってくるのは相当困難だったことでしょう。また、この場所で実際に多くの命が奪われたと思うと少し怖い思いがします。
南側から見た高天神城跡の山。
初めて行く高天神城跡は結構な山なので道を外れてまた遭難しないよう、何度も来た道を確認して細心の注意を払いました。
高天神城跡の次は横須賀城跡
ここは高天神城跡から西に直線距離で６キロ離れた場所にあり、高天神城攻略のため１５７８年に徳川家康の命により建築されました。戦いの後は２８０年に渡り横須賀藩の中心となり明治維新とともに廃城となりました。
丸い河原石を積み上げて作った石垣は珍しいそうです。
天守閣跡。高天神城のあった方角を見ても、、、ん〜、山がいくつもあってどれだかわかりませんねぇ
ここは公園として整備されているため遭難の危険性がなく余裕で散策できます
とは言え元は戦いのための陣地。裏から見ればこれだけ急な斜面の上にお城があった訳です。この周りにもいくつもの堀の跡が残されています。
天守閣跡から遠州灘方面を見た図。驚くことに当時この辺りは入江が広がり、船による運送が盛んだったそうです。ではその入江はどこに行ったのかと言うと、１７０７年に起こった宝永地震（現在でいうところの南海トラフ地震のようなもの）により地盤が隆起し消滅してしまいました。先日の能登半島地震でも海岸が最大４メートルも隆起したと話題になりましたが、同じことが３００年以上前にもこの近くで起こっていたというのは驚きです。
今まで戦国時代にはまったく興味がなかった私でも、大河ドラマがきっかけで地元の史跡を訪ねることの楽しさが少し理解できました。誰も会ったことのない武田信玄や徳川家康がその昔、確かにこの場所に居たと思うとロマンがありますね
と言ったところで前編は終了です。最近ネタが少ないので小出しに書いていきますよ〜（笑）