「誤解」(2)声に出してみてわかったこと★「THE量稽古★150日チャレンジ」021 | かめおかゆみこの≪表現するからだとことば≫塾

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THE量稽古150日チャレンジ!

 
 
※この項は、断続的に、本番までシリーズでつづきます。
「誤解」(1) 
 
まずは、全編読み返し、開始。ところが、古い本で、ページは
赤茶けているし、文字ももともと小さいし…で、気が散ってしま
い、なかなか読み進められません。
 
そこで、想い切って、全編を、音読することにしました。このほ
うが、からだにダイレクトに入ってくるので、効率もいいのです。
 
さっそく、70ページ以上ある、この戯曲を、声に出して読みは
じめました。びっくり
 
 
高校時代に実際に上演した作品です。しかも、私の場合、せり
ふの暗記は、基本的に、自分の役以外も、すべて暗記するこ
とにしていました。
 
いまでは、とほほタラーなのですが、当時は、暗記は大得意でし
た。3日から1週間もあれば、45分くらいの作品は、すべて頭
のなかに入っていました。(脚本だけでしたが、なぜか!)爆  笑
 
ン十年ぶりに、その作品を音読したわけですが、せりふの感覚
は、からだのなかから消えていませんでした。ほぼつっかえる
ことなく、読めました。
 
 
そして、それだけでなく、おどろくほど、感情があふれてくるの
です。それは、あの当時に味わった感情、そのままでした。
 
兄の家出で、家に残るしかなくなった妹・マルタの、怒りと恨み。
愛する母とは、「罪」でつながっていると信じていたのに、それ
すらうらぎられ、みずからの孤高をたもって死を選ぶ。
 
でも、苦しみをかかえていたのは、マルタだけではありません。
それぞれの人物が、それぞれの苦悩をかかえているのです。
(老召使いだけは、別かもしれませんが)
 
役を変わるたびに、その役その役の感情が、せりふをとおし
て、私になだれこんでくるのです。
 
 
それでも、ひとつおおきく変わったことがありました。
当時、兄・ジャンの妻、マリヤにはほとんど興味がありませ
んでした。あまり重要な役と感じていなかったのです。
 
マルタの、誰とも共有できない孤独に、私の孤独を重ねて
いたので、夫をうしなってなげく妻の孤独には、こころひかれ
なかったのです。チーン
 
 
ところがどうして、今回読み返してみると、この作品のなかで、
一番悲劇的なのは、彼女ではないかとさえ想えてきました。
 
そして、彼女の発するせりふには、このお芝居の要となるこ
とばが、散りばめられているのです。
 
マリヤ自分が誰であるかをわかってもらいたいときには
 名を名乗るものよ。きまってるでしょう。自分でないふりを
 してると終いには何もかもこんがらがってしまうわ
 
いやいや、ずどん爆弾ときました。すると、彼女のせりふにこ
められる感情も、当時とは変化してくるのです。ああ、あの
ころは、全然薄っぺらい解釈しかできてなかったなあ…滝汗アセアセ
 
 
さて。この作品をどう料理したものか。読み返す前は、一部
をテキストレジーして、リーディング・シアター的に演じようと
想っていたのですが、そう簡単にはいかないようです。
 
来月、いま通っている脚本勉強会に、作品を提出する番に
なっていて、提出〆切が、7月3日なのです。これを出すつも
りでいるので、ひゃー、どうなりますことか!?笑い泣き
 
※写真はイメージです。本文とは直接関係ありません。
 
 
THE量稽古150日チャレンジ!
001-015 こちらからさかのぼって読めます。
016 体験をもとに劇づくり
017 幸せな講師
018 「表現者」としての自分
019 冊子をつくる
020 「誤解」(1)深い孤独感
 

 

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