私と妹ちゃんは2人で電車に乗っています。
他にも何人か乗っていました。
外の景色が、建物や自然が何か変わっている、とても不思議な風景の場所を電車はスピードをあげてビュンビュン飛ばしていきます。
なぜか私は興奮していて、妹ちゃんに、これはすごい所を通っている!こんな事は滅多にないよ!と話しています。
電車はとある駅に到着し、降りると人が沢山いて活気があり、神社?みたいな仏像があるところで、皆んながお線香をあげに行っていました。
するとそこに姉がいたのです!
以前と変わらずに…
私は嬉しくなり、
「◯◯ちゃん、久しぶりじゃない⁈」
と言ってお互いに手を握り合いました。
姉の手は柔らかく温かかった。
興奮して何やら話しているうちに、私はふと気がつくのです。
あれ?何かがおかしいぞと
私は姉に
「◯◯ちゃん、ここに居ていいの?」
と聞くと姉は気まずそうに、あまり長くここには居れないんだよ
というような事を言います。
そこで私と姉は別れて、私はお線香を貰いに行きます。
おじさんがカラフルで太くて長いお線香を持っていて、皆んなが群がって貰っています。
私も何本か貰い、仏像にあげに行きました。
それから別のところへ行って…
目が覚めました。
夢だったのです。
でも、私の手には、姉と握り合った時の手の感触と温かさが残っていました。
とてもビックリしました。
私の姉は10年前に病気で亡くなりました。
癌で、発覚してからは1年あまりでした。
姉は中3から精神を病んで、家にずっといました。
私は勝手に、兄弟はずっと自分がお婆ちゃんになるくらいまで隣を並行して走ってくれているものだと思っていました。
だからとてもショックでした。
姉は、学生時代の通信簿の先生からのコメントに
お人よしです。
と、学年が変わっても常に書かれていて、母が、
また書かれてる!と嘆いていたのを覚えています。
とにかく優しかった。
だから精神の病になり人格が変わる事があっても、本質はそうなんだと私は分かっていた。
妹はその頃の記憶は辛くてあまり無いそうです。
人は誰でもいつかこの地球から去る。
私は生まれるという事は、地球という舞台にひと時、立つ機会を得ただけだと思っている。
その時間が終わったらまた、生まれる前にいた場所に戻っていくんじゃないだろうか。
おそらく、優しい姉の事だから、その時には迎えに来てくれると思う。
ひと時だから、だからきっとこの地球にいる時間は貴重なんだと自分に言い聞かせてみる。