耳の悪いのは自分だけでなかった | 亀の勉強部屋

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子どもの頃病気で右耳が聞こえなくなりました。片耳だけで頑張って生きてきました。


食事会 食事会で得たもの。
周りの人に聞いてみた。

「あの人の言っていることが分かりますか。」

分からないという人ばかりだった。

傍で見ていると、分かっているように見えるが、実のところわかっていない人ばかりだった。

「周りの騒音が邪魔して発音がはっきり聞き取れない。

それでもいかにも会話が成立しているように見えるが、皆適当に相手をしている人ばかりだった。隣の人がいかにもわかっているかのように他人の会話を黙って聞いているだけで、ウンウンと頷いていたが全然分かっていなかった。

反対側に座っている人と話していて、「エェ、なんだって」「緊急」「かん・・・」「いえキンキュウ」「け・・・。」「キ・ン・キュ・ウ」どうも私の発音が悪いらしい。いつも家内から指摘されるが、誰も注意してくれないから分からないのだった。他人との会話が成立しないのはどうやらその原因が自分にあったようだ

参加者は70代、80代の人ばかり。耳の悪い人ばかりだ。

もう一つ学んだことがある。人の会話が分からないからと遠慮していたら全然ついて行けず、実につまらない食事会で終わってしまう。分からなくても人の会話に首を突っ込んで行くと何となく内容が分かるものだと気付いた。それに相手もこちらを振り見てくれることも。

積極的に会話の中に入って行くものだなと思った。

ホテルの8階は全面ガラス張りで展望がいい。日本海まで見渡せる。

「このホテルに天皇陛下が泊まったのを知っている」と食堂のお姉ちゃんに聞いてみた。

「知らない。」「もう30年も40年も前なるけど、その為に「急だった階段を緩やかな階段に改造したのだよ」

「ああ、そうだったの。全然知らない。私、初心者マークだから」と、胸の初心者マークを見せてくれた。車に貼り付ける初心者マークのミニチュアの可愛いマークがついていた。

戸板一枚ほどの大きな放送設備があった。立派なものだった。「これ、カラオケに使うの?」「さあ、出来るんじゃないの」「館内放送も出来るのかな」「わからない」。いつも目の前で見ている機械が何に使われているか知らない。そんなものかなぁ。

「今度、食事会をするときは、部屋の中の方がいいな」と幹事に話すと、「部屋に入るとお金がかかるのだよ」と言う。騒音の多い大広間より小さな部屋に入った方が、お互いに話していることが分かるのになあ、と残念だ。

今日は何となく楽しい食事会だった。



コウ
この前風呂からあがったばかりで裸の私に何を思ったが激しく噛み付いて来たので、きつく叱って反省させようとコウの食事を抜いた。

 少しは反省したかなと思ったが、どうやら逆効果だったようだ。