「コンプレックス」と男性性、女性性の確立 | 西尾浩史のブログ

西尾浩史のブログ

元kamekichihiroこと西尾浩史と申します
先祖の産土から採ったペンネームです
簡単な経歴を申し上げておきます
中部地方某県生まれ
学歴は以下の通りです
国立大学附属小学校、同中学校卒
地元高校進学後、国立大学卒業
経済学学士、土壌医
元金融機関職員です

本日は前回に引き続いて、小川捷之先生の著作「自己分析入門」からその第二章”男らしさ、女らしさを自己分析する"を私なりに要約してみたいと思います

まずフロイドの創作した「エディプス・コンプレックス」と言う言葉をどこかで聞いたことがある方は少なくないと思いますが、この言葉は端的に言えば男の子が母親の愛情を独占しようとし、その障害になる男親、つまり父親との間に緊張関係が生まれることを意味します

「エディプス・コンプレックス」と言う概念は古代より「父親殺し」と言われ家族関係の類型の一つとしてある意味象徴的に使われており、ギリシア悲劇の「エディプス王」に由来しています

そもそも「コンプレックス」と言う言葉は良く精神分析の理論に使われていますが、これは対象となる相手との複雑な関係、様々な感情の絡んだ・負の精神状態を意味します

エディプス・コンプレックスについて言えば、息子は父親に対し「怖れ」とか同性として越えなければならない「競争相手」、あるいは母親の愛情を巡っての「敵」と言った複雑な負の感情を抱くと考えるのです

当然女子にも父親に対しコンプレックスを抱く場合が考えられますが、その場合フロイドは別の「エレクトラ・コンプレックス」と言う言葉を使っています

これも娘が父親に対する「怖れ」を抱く点では息子と一緒ですが、女子の場合同時に自分の「弱さ」や「肉体的劣等感」、父親に対する一種の「憧れ」その延長としての父親の愛情の独占への「欲望」、更に母親に対する「嫉妬」「ライバル視」などとなるわけです

それでは「マザー・コンプレックス」とはどういう精神状態を指すのでしょうか

簡単に言えば完全に母親の保護の元にいて、そもそも精神的緊張などと言うものとは無縁な状態と言えると思います

よく言うところの「乳離れ」していない精神状態を意味するのです

当然ながらこの状態は男の子でも女の子でもありえます

ただ「コンプレックス」と言う言葉が精神分析の概念として生まれ、人間の成長を妨げているものとして使われるようになったことから理解できる様に本人にとって良くない状態を意味しますから、男の子がいつまでも母親の庇護のもとにいて同性の父親と対峙しなければ男性として成長できないと言う意味で象徴的に使われるようになったのです

また「ファーザー・コンプレックス」と言う言葉はいつまで経っても父親の庇護のもとから抜け出せない女の子と言う意味になります

さて本日の要点をまとめさせていただきますと、人間の精神的な成長はまず庇護者からの「自立」から始まるのが自然の流れであり、その次のプロセスとして男の子の場合は「父親」女の子の場合は「母親」がまず越えなければならない「壁」となるべきであり、そうして同性の親と対峙することによって初めて個々の中に「男性性」や「女性性」が育まれていく、と言うことになろうかと思います

個としての自立性別に応じた成長

親離れ個性の確立

 

ほんの1・2分で終わるアンケートです(簡単な質問がわずか10問だけで終わります)

今後私西尾浩史が個人カウンセリングを行うに当たり参考にさせて頂きますので是非ご協力のほどお願いいたします