日本のユング派の先駆者上智大学の小川捷之先生について | 西尾浩史のブログ

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元kamekichihiroこと西尾浩史と申します
先祖の産土から採ったペンネームです
簡単な経歴を申し上げておきます
中部地方某県生まれ
学歴は以下の通りです
国立大学附属小学校、同中学校卒
地元高校進学後、国立大学卒業
経済学学士、土壌医
元金融機関職員です

私が初めて上智大学の小川捷之(おがわかつゆき)先生の名前を知ったのは「自己分析入門」と言う本を読んだ時でした

以来ごま書房さんから出版されたこの本は時折読み返す愛読の書となっています

この本のはしがきに私が小川先生の特徴がよく表れていると思う一節がありますのでご紹介させて頂きます

本書を読まれておわかりかと思うが、他書の引用は一切おこなっていない。すべて自分の臨床経験をもとに日頃感じたり考えていたことを自由に書いてみたものである。私の精神分析理解に誤りがあるとすれば、すべて筆者の責任である。筆者の未熟さゆえの誤解とおとり願いたい。書き終わって眺めかえしてみると、舌たらずで考察が不十分の部分がかなりあるが、前回と(この本の前に「自分を読む精神分析」と言う著作をゴマブックスから出版されています)同様、限られた時間と紙面でそのすべてを述べつくすことは至難の業であった。以下省略

小川先生は北海道のご出身でおられたようですが、私には北海道出身の方に共通したある種の「パイオニア精神」を感じます

先生は東京教育大学(現筑波大学)の心理学科を卒業され、フロイドやユングの精神分析理論やロールシャッハテストの技法等心理療法の基本を学ばれ、以来常に精神に悩みを抱える方に寄り添い、学者でありながら臨床の場でも活躍されました

私には長期間に渡って理論と現実の間を行き来して来られた方ならではの独自の考察がこの本から読み取れて素晴らしく思われるのです

そこで本日からしばらく少しずつこの本の内容を御紹介していきたい思います

 

プロローグ もう一人の自分を見つけるためにから

自己分析の目的は、そういった本人にもよくわからない心の奥を探り、何が自己疎外を招いているかを解明することである。自己を分析する過程で、真に自分らしい生き方を見つけることができるなら、結果として「生きる喜び」を感じとるのも難しくないはずである。そこまで到達して、はじめて本当の自分を知ったといえるわけである。

自分の座標から離れている感じは、自分に対する違和感といってもいいだろう。「自分らしくない」という違和感こそ、本当の自分を探る唯一の手がかりといってもいいものである。

自分に対する違和感は、失敗や間違いという悪い面ばかりではない。何げない原因で、意外な感動が湧き起こったり、どうしてこんなに感情が激してしまったのかわからない場面も、やはり自分に対する違和感に属していると考えてもいい。

自己分析の目的が自分らしい感覚で生きることにある以上、精神的な意味でいう自分らしさは、身体感覚としての自分らしさとつながっている。「生きている」感覚とは、精神的なものであると同時に、身体的なものでもあるからだ。

心の問題には、胃痛の例のように治るまでに長い時間を必要とすることが少なくない。自己分析の本を読んだら、すぐさま自分がわかる、とはいかないのである。しかも、あるとき「アッ」と何かがひらめいて自分がわかる、となるには、レディネスと言おうか、悩んだり、苦しんだりして問題意識を長期間、相当に温めていなければならない。これが自己分析に不可欠な態度なのである。

問題意識の持続にもっとも効果があるのは、日記をつけることである。書くという作業が、精神分析の自由連想法にあたる役割を果たしてくれるからだ。自分の手を使って書くことには、もう一つ、堂々めぐりのイメージをすっきりさせる作用もある。すこしずつでも毎日メモのようにして書いた日記をあとから読んでみると、心にひっかかっていたいやな感じとか、何か払っきれないいやな予感といった漠然とした感覚に道筋をつけられる可能性も生じてくる。

いかがだったでしょうか

私なりに本日の要点をまとめさせていただきますと、インプット(内省)とアウトプット(自己表現)の繰り返しが自己の再発見への最善の方法と言うことになろうかと思います

是非参考にしてください

 

 

今自宅に引きこもっている方に

 

私も十数年間薬の副作用で対人交渉ができませんでした

当時の私の日記には「神様、仏様、お助け下さい」としか書いてありません

すべては貴方自身の決断に掛かっています

今更外面を気にしてどうなるのですか

後何年生きられるか数えてみて下さい

ご両親は本当にあなたの事を思っていますか

何事も「見切り」が大事ではないでしょうか

どうか、どうか、一刻も早く自分の両の足で立たれるよう切にお願い致します