【再考】中学に「将棋部がない」という大問題(その6) | カクザンのブログ(岡山市の親子将棋教室)

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子どもたち、保護者の方に、将棋の楽しさ・魅力をお伝えします。次回教室は津山おもちゃ図書館将棋教室が6/15(土)、高島教室が6/16(日)の予定です。

今回より、いよいよ、「中学に『将棋部がない』という大問題」の具体的解決方法を考えて参ります。本日のテーマは「①中学校に顧問として将棋をある程度指導できる先生がいない」です。

 

確かに、部活動の顧問は、その競技を指導できる先生がいるならば、その先生が担当するのが自然でしょう。しかし、公立中学校の場合、先生は数年で異動になるため、常にそうした状況にあるとは限りません。

 

カクザンのこれまでの経験から申し上げるならば、将棋部の場合、基本的なルールを知っている程度のレベルで、顧問の役割は十分果たせると思います。なぜなら、ある程度以上の棋力レベルの生徒については、そうした生徒どうしで練習対局をさせたり、定跡研究をさせれば良く、むしろ、指導の手間がかかるのは、これから将棋をはじめてみようという初心者に、最初の基本的なルールや駒の動かし方などを教えることだからです。この役ですら、棋力の高い生徒さんに担わせることもできます。

 

将棋部の顧問の先生に必要な最低限の役割とは、将棋以外の、生徒指導的なものということになるような気がします。日常的には備品管理状態のチェック、騒がしい生徒がいたら適宜注意するといったこと。そして、中学生対象の将棋大会へ学校として参加する場合の引率です。最後の将棋大会については、運動部ほどの回数はありません。また、学校として参加しない将棋大会(岡山県こども将棋教室交流戦、菅井竜也杯将棋大会、アマチュア名人戦など)については、あくまで個人で申し込む大会なので、顧問の先生が引率する必要はないでしょう。

 

以上から、将棋部の顧問には将棋の棋力は必要条件とはならないことがお分かりいただけると思います。全く将棋ができないという先生でも務まるという可能性すらあります。よって、本日のテーマである「①中学校に顧問として将棋をある程度指導できる先生がいない」については、カクザンは気にしなくて良いと思います。

 

ただし、強豪校と呼ばれる学校には、名指導者と呼ばれる方がいらっしゃいます。将棋部でもそれは当てはまると思います。なので、その将棋部をそういう方向にもっていきたいと考えるのであれば、有段者の先生が顧問になった方が有利でしょう。しかし、ここには落とし穴もあって、将棋が強いことは名指導者としての必要条件ではありません。そして、学校内に将棋の有段者の先生がいるというケースは稀でしょう。なので、そこは、上手に外部から将棋指導者を招聘することで対応していくことを考えるのが良いと思います。地域にはそうした能力のある適任者が必ずいます。「部活の地域移行・民間委託」という議論も、今後、本格化しそうですので、選択肢の1つとして、位置づけておけば良いのではないでしょうか?

 

 

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