母の母、つまり祖母もアルツハイマーでした。

これは20年位前の祖母の思い出です。


ある日、母の代わりに祖母の様子を見に行き、おしゃべりをしていました。

途中から祖母の口調が他人行儀になり始め、「変だな?」と思ったのですが、その時は深く考えずにいました。

帰宅してしばらくすると、祖母と二世帯住宅で一緒に住んでいる叔父から電話が。

 

叔父「今日、ばーちゃんに会いに来た?」

私「うん、会いに行ったけど何で?」

叔父「お前の事、知らない孫だって言ってるぞ。」

私「え????」

 

叔父はゲラゲラ笑って顛末を説明してくれました。

 

どうやら私が帰った後、祖母は叔父宅に駆け込み「知らない孫が来た」と大騒ぎしたらしいのです。

叔父や叔母、従妹が「それはあーちゃん(私)だよ。」と言っても聞く耳を持たず。

とりあえず納得はしないまでも落ち着かせてから、自宅へ帰したそうです。


で、何故私が知らない孫になってしまったのかをつらつら考えてみると、その日は目の調子が悪くてコンタクトレンズではなく眼鏡だった事。

そして私はド近眼な為、眼鏡をかけると目の大きさが全然違うので、祖母にとっては別人に見えたのではないかと。

この「知らない孫が来た」と言うのは祖母にとって相当なインパクトだったらしく、その後もしばらく言われました。

「あーちゃんとこ兄弟3人だよね。あーちゃんとまーちゃん(妹)とこの間来た人。」

母に至っては「子供を勝手に産んじゃって。」などと言われて「何て事言うのかしら!」と憤慨してました(笑)。

 

しかし「知らない」のに「孫」って言うのも面白いですよね。

母の鍵隠しパターンは大体二つ。

お買い物に行く時のポシェットやバッグの中か、服のポケットの中。

最近ではズボンのポケットの事が多いので、全部探したのですが無い。

他にも母が隠しそうな場所を探したのですが、そこにも無い。

 

バタバタと探していると、母は落ち着かない様子(そりゃそうだ)。

出来れば母がいない時に大々的に探したいのだけど、母がいなくて私が実家に行ける機会ってあんまり無いんですよね。

 

何かの折にふっと見つかってくれると良いんですけど…。

母は色々な物をどこかへしまってしまいます。

財布・保険証・鍵・書類・通帳などなど。

 

私も今までの経験である程度のパターンは読めて来て探す時間はかなり減ったのですが、今回の「鍵」は難易度が高くまだ見つけられていません。

母はこのキーホルダーがお気に入りで「あのキーホルダーの鍵がないのよ〜。素敵だから誰かに盗られたのかしら?」と言って無いことは覚えているのですが、どこにやったかは当然お忘れ。

 

一体どこにあるんだ…。

最初は簡単に見つけられると思ったんだけど、探し物道、まだまだ修行中です。

 

※ちなみに母の鍵はもう一つあり、今はそちらを使ってます。

実家の電子レンジはいわゆる「オーブンレンジ」。私が実家にいた頃パンを焼く為に買ったものをそのまま使っています。

母はオーブン機能は使わないし、ずっとレンチン程度なら問題無く使えていました。

ですが、母がアルツハイマーになった事でレンジの使い方が分からない時が増え、レンジでは無くオーブン機能でパックご飯を解凍しようとして容器を溶かしてしまう事が出て来ました。

 

レンジというボタンを押して、ダイヤルを回して、スタート。

押す、回す、押す、とシールは貼ってるのですが目に入らない様子。

 

毎回失敗するんじゃないので今のところは放置案件なのですが、そのうち替えないと駄目なんだろうなぁ。

 

ちなみに、私が今使ってるのは何の変哲もない単機能レンジです。

それを妹に話したら

「何でおねーちゃんがそんなの使ってるのよ〜。実家のと交換しなよ。」って言われました。確かにね(笑)。

 

昨日はデイサービス遍歴、今日は訪問介護についての備忘録。

 

母の訪問介護は平日の朝夕に来て頂いてます。

最初のA事業社さんは色々な人が来て母が混乱するといけないからと同じ人(Eさん)をずっと派遣してくれていました。

ですが、残念ながら数ヶ月経っても母は何故かEさんに慣れませんでした。

Eさんは良い方だったのですが、母とは相性が悪かったんでしょうね。

また、1回で相性が良い人に巡り会えるのは難しいのかもしれません。

 

と言う訳で、ケアマネさんと相談した上で事業社さん自体を変更する事にしました。

新しいP事業社さんは約10人の方が代わる代わる来てくれます。

母が混乱するかな?と心配しましたが、ここのヘルパーさんは皆ピンク色のポロシャツを着ているので、「ピンクの人が来るからね〜。」で説明は事足りました。

色で覚えてもらうって良いアイディアだなぁと感心。

今の所不満は口にしていないので、このままで行ければなーと思ってます。


要介護者さんとヘルパーさんとの相性で困った介護者さんっていらっしゃると思うのですが、皆さんどうやって解決したんだろう。

単に母が面倒くさい性格なのかもしれないけど気になる所です。

色々試した母のデイサービスはこちら。

 

認知症対応型デイサービス【丸一日】

週一回利用。

ご飯が口に合わなかった上に、通所者さんが母よりも認知症が進んでいる方が多かったらしく、話し相手もおらず大不評。

丸一日拘束されるのも嫌がりました。

ちなみにご飯はごく普通の仕出し弁当だったみたいです。

 

結果→数回で断念。


 

認知症対応型デイサービス【半日】

週二回利用。

ご飯がとても美味しく、また通所者さんにお気に入りの方がいて、それほど嫌がらずに通っていました。

 

結果→1年程お世話になりましたが、認知症が進むにつれ、お迎えの時間に出かけている事が増えたので断念。いい所だったのにー。


 

リハビリ特化型デイサービス【半日】

週二回利用。

運動する事に集中しているせいか、不満も言わず続けてます。時間が短いのもいいみたい。

 

結果→継続中。


 

ショートステイ

数回利用。

月1回行ってもらって慣れて貰おうと思いましたが、丸一日のデイサービスより大不評。

「あーちゃん(私)が大変だから施設に入ろうかしら。」なんていうセリフを信じた私が馬鹿でした。

 

結果→今は行かせるのは諦めた。今は。


こんな感じで、今でも続けているのはリハビリデイサービスのみ…。

日中誰もいないので、週4回はデイサービスに行って貰えたら安心かなぁと言う、こちらの思惑通りにはなりませんでした。

 

母の自我もあるし、難しい。

母はずっと私が出掛ける時は玄関まで来てくれてお見送りしてくれていました。

最近は「もう行くよ〜」と声を掛けても無視か「鍵かけていってよー」となってしまいました。

身体も思う様に動かなくなって来てるから仕方がないけど、長年お見送りされてたのに慣れている分、こうなったのは寂しいものです。

↑こう言うやりとりも、もう出来ないんだなぁ…。

今では頼もしい介護仲間の妹ですが、2年前に母が認知症だと思う、と伝えた時言ったのは

 

「おかーさん、ボケたフリしているだけだよ〜。全然大丈夫だよ。」

 

という言葉。

 

4年位前から変だなぁと思っていて、3年前に妹が帰国した時に言いそびれて、2年前に意を決して言ったのにこの返し。

愕然としましたよ…。

 

私がいることは日常で妹がいることは非日常。

なので妹に対しては気が張ってるせいか認知症の症状が出にくいんですよね。

 

案の定その半年後にアルツハイマーだと診断され、「ほら言ったじゃん!!」と妹に言うと、「だっておかーさんゴマかすの上手なんだもん。」と。

 

一番身近にいる人が「認知症かも」って言ったら信用して下さいよ…。

 

妹が実家に滞在しているので気が楽な日々。

とは言っても、実家に行かないと言う事はなく普段と変わらないペースで行っています。

折角来ている妹や甥っ子姪っ子と会いたいし。

 

夕ご飯は妹担当なのですが、彼女も色々忙しく我が家の夕ご飯時間(19時頃)に間に合わない事が多いです。

そうするとどうなるか。

はい、私に電話がかかってきます。

妹は「今日は○時頃帰って来て、それから夕飯だよ。」と言うメモを残しておいてくれてるのですが、そんなのどこ吹く風。

いつもの時間に夕飯が無いのは不安らしく、かと言って自分が用意する訳じゃなく、そして私に電話をかけてくる訳です。

ほぼ毎回同じ内容(笑)。

 

妹が用意する手筈だろうから私が用意する訳にもいかないので、「まーちゃん(妹)は○時に帰ってきて、ご飯も作ってくれるって。心配しないで待ってて。」と言って宥めてます。

母が認知症と診断された頃。

毎日頑張って洗濯はしてくれていましたが、ある日私が見た衝撃の光景はこちら↓

洗剤を目分量でだばーーーっと入れていました。ひゃー!

洗剤の消費が早いと気付いていたし、こうしているのは想像してなきゃいけなかったんですけど、実際見るとびっくりします。

 

更に困った事に、中身が無くなると詰め替え用から補充せず、ボトルをゴミ箱に捨ててしまうんです。

 

どうしたものかと考えてアタックZEROのワンハンドボトルを二つ買って、どちらかには必ず洗剤が入っている様にしました。そして実家の洗濯物の量だと2回プッシュで十分だと判断して、見えやすい所に「2回」と記入。

 

 

今の所、この方法でうまくいっています。