母の母、つまり祖母もアルツハイマーでした。
これは20年位前の祖母の思い出です。
ある日、母の代わりに祖母の様子を見に行き、おしゃべりをしていました。
途中から祖母の口調が他人行儀になり始め、「変だな?」と思ったのですが、その時は深く考えずにいました。
帰宅してしばらくすると、祖母と二世帯住宅で一緒に住んでいる叔父から電話が。
叔父「今日、ばーちゃんに会いに来た?」
私「うん、会いに行ったけど何で?」
叔父「お前の事、知らない孫だって言ってるぞ。」
私「え????」
叔父はゲラゲラ笑って顛末を説明してくれました。
どうやら私が帰った後、祖母は叔父宅に駆け込み「知らない孫が来た」と大騒ぎしたらしいのです。
叔父や叔母、従妹が「それはあーちゃん(私)だよ。」と言っても聞く耳を持たず。
とりあえず納得はしないまでも落ち着かせてから、自宅へ帰したそうです。
で、何故私が知らない孫になってしまったのかをつらつら考えてみると、その日は目の調子が悪くてコンタクトレンズではなく眼鏡だった事。
そして私はド近眼な為、眼鏡をかけると目の大きさが全然違うので、祖母にとっては別人に見えたのではないかと。
この「知らない孫が来た」と言うのは祖母にとって相当なインパクトだったらしく、その後もしばらく言われました。
「あーちゃんとこ兄弟3人だよね。あーちゃんとまーちゃん(妹)とこの間来た人。」
母に至っては「子供を勝手に産んじゃって。」などと言われて「何て事言うのかしら!」と憤慨してました(笑)。
しかし「知らない」のに「孫」って言うのも面白いですよね。