【デルタ株に打ち克ち経済を回復させる 新「コロナ三策」】② | いしいともえ公式ブログ【衆議院・愛媛1区】

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元愛媛県議会議員・看護師・国民民主党新人いしいともえの想いや日々の活動をお届けしています。

第一策より続き

 

第二策 感染拡大の防止(抑える)

 

1 万全な補償を前提とした移動制限の法制化

 

憲法22条が保障する「移動の自由」は「公共の福祉のために必要な場合には合理的な限度において制約を受ける」ものであり、災害対策基本法や原子力災害特措法等では立入禁止等が規定されている。緊急事態宣言下における住民の外出自粛を徹底するため、欧米などで実施されている「ロックダウン」のような移動制限を法制化するため、後述する現金一律給付などの「万全な補償」とセットで、特措法第31条の6第2項及び第45条1項を改正し、都道府県知事による「要請」に加えて、応じない場合の「命令(罰則付き)」を追加する。

 

 

2 自宅療養も可能とする体制整備と治療薬の開発支援

 

これまで保健所が担ってきた業務(検査、入院判断、健康観察等)を地域の医療機関やかかりつけ医・訪問看護師等が担うことも可能とするとともに、抗体カクテル療法や酸素療法などの治療を実施できるようにし、早期治療により重症化を防ぐ医療体制に転換する。併せて治療に必要な十分な量の抗体カクテルや酸素の供給が確保される体制の整備を図る。

地域の医療機関やかかりつけ医・訪問看護師等がそれぞれが保有しているデータを共有する体制を先行する自治体の例を参考として整備する。

病状が落ち着いた患者の退院・転院の基準を緩和するとともに、退院・転院が円滑に進むよう、回復後患者受入医療機関のほか老人保健施設のショートステイも活用するなど後方支援機能を強化する。

飲み薬タイプの治療薬の開発や実用化に向けた取組みを支援するとともに、アビガンやイベルメクチンなどの有効性を早急に確認し、可能な限り早期に承認を行う。

治療薬の普及やワクチン接種の進展を前提に、感染症法上の分類を2類相当から5類相当にすることを検討する。

 

 

3 中等症向けの臨時の医療施設の開設

 

自宅療養中のコロナ患者に対してかかりつけ医・訪問看護師等が訪問診療するのは効率も悪く、酸素投与や抗体カクテル療法も難しい。そこで特措法31条の2に定める都道府県知事による「臨時の医療施設」の開設を支援するとともに、国(政府)が主体となって、開業医や自衛隊(医官・看護師)の協力の下、展示場や体育館等を活用し、コロナ専用の仮設病院を開設する(英国では昨年4月に全国9ヶ所に10日間程度で「野戦病院」を開設。軍医600名が派遣された。建設・運営費は約300億円。米国でも昨年4月に陸軍工兵隊と州兵によりニューヨーク市に2週間程度で2,000人以上を収容する施設を開設。)。

また、医療従事者の確保にあたっては、東日本大震災時に全国の医師や看護師を被災地に派遣するために調整機能を果たした「被災者健康支援連絡協議会」(代表:日本医師会会長)の枠組みも活用する。

 

 

4 医療ひっ迫の解消

 

国立病院機構の全国140病院の総病床数5万超のうちコロナ患者向けはわずか1800程度(約4%)。地域医療機能推進機構の57病院もコロナ病床比率は約6%、国公立大学の病院も約11%程度にとどまっており、公的な医療機関が率先してコロナ患者を受入れる体制を国が主導して早急に整備する。

また、民間病院によるコロナ患者受入れを増やすため、コロナ患者受入れに関して都道府県知事から医療機関に対する「勧告(応じない場合は公表)」を「指示(従わない場合は罰則)」に引き上げるため感染症法16条の2を改正する他、コロナ患者を受入れる医療機関に対しては診療報酬で減収分を補填する仕組みを導入する。

 

 

5 ワクチン接種の重点化と開発支援

 

移動を伴う職業や人との接触機会の多い職業、感染が拡大し医療がひっ迫している地域(首都圏や沖縄県等)の重症化しやすい世代(40~50代)や、妊婦及び感染が急増している若者等に優先してワクチン接種を行う。

ワクチン開発を国が主導するとともに、接種の有無と重症化率の因果関係を明確にしてメリットとリスクを明確化する。健康被害は迅速かつ確実に救済する。

 

 

6 水際対策の強化

 

海外からの入国者については、14日間の宿泊施設または自宅での待機と健康状態や位置情報等の報告が求められているが、実際には、メール確認や位置情報確認に応じているのは6割程度にとどまっており、宿泊施設または自宅で待機しているのか否か確認できていない。このため検疫法16条の2を改正し、メール確認や位置情報確認への報告を義務化(罰則付き)し、宿泊施設または自宅での待機の遵守を図り、もって水際対策を強化する。

 

→第三策へ続く