最後に、100年後の未来の県民との情報共有についても考えてみました。
歴史は必ず繰り返します。
100年前にもスペインインフルエンザというパンデミックが起きましたが
愛媛県では62万6756人の方が感染し、8199人もの方が亡くなられました。
非常に衝撃的な出来事だったと思います。
当時も対策はマスク、集会の禁止、学校の休業などの措置が取られ
今と変わらない対策でしたが、
私たちはその当時のことをほとんど伝え聴くことはありませんでした。
第一世界大戦、関東大震災の混乱によってスペインインフルエンザは「
忘れられたパンデミック」ともいわれており、
愛媛県の歴史が書かれた愛媛県史にも詳細な情報は掲載されておりません。
現在、まだ終息が見えていない状況ではありますが、今後様々な分野から検証し、記録を残し、次の世代への教訓として伝えていくことは私たちの使命であると思います。
そして、感染症についてもうひとつ受け継ぎ伝えていかなければならないものは
ハンセン病への差別偏見についての歴史です。
昨年9月議会でも述べましたが、感染症として隔離政策が行われたハンセン病患者は存在自体を隠され、後遺症があっても長年、病名すらいえなかったといわれています。
この歴史を後世に伝えていこうとハンセン病療養所世界遺産登録の運動が始まり、わたくしも賛同しその証としてピンクのバッチをつけています。
人々の混乱、不安、怒り、不満がある中で、それを口にすることすらできないように抑え込まれれば、必ずどこかでひずみが生じます。もっとオープンに話ができるように住民とのコミュニケーションが必要です。
江戸時代、ペリーが来航し日本中が混乱した中、老中阿部正弘はアメリカの国書を公開し、大名だけではなく庶民にも広く意見を求めました、その中で無名の勝海舟らの提案を取り上げ、その提案の中には身分を問わない人材の登用という内容も含まれていました。
このような危機的な状況こそ、多様な人材から意見や情報を集め、住民と一体となって最善の策を考えていく姿勢が今、必要なのではないでしょうか。
2021年がまもなく来ようとしていますが、
この先、どのような世界になるのでしょうか。
オンラインでつながり、空間を超えて、宇宙にいる人と気軽に通信もできる時代が訪れるでしょう。
世界の企業はダイバーシティ&インクルージョンが合言葉になっています。
多様性を受け入れ、そのうえで組織が一体化される時代に期待したいと思います。
こん議会では紅まどんなが飾られていますが、今回はみかんの花のコサージュを
つけ登壇いたしました。
みかんの花の花ことばは花嫁の喜び、
この愛媛で結婚し、幸せを感じる女性の方も増やしていきたいと思います。
以上で終わります。ご清聴ありがとうございました。