「都会に住みながら第2の田舎をつくる」
秋田県の五城目町「シェアビレッジ町村」の取り組みを視察しました。
このプロジェクトが立ち上がったのは秋田出身の武田昌大氏と東京出身の丑田俊輔氏、二人の若者の出会いにより生まれました。
視察では古民家の家主である丑田さんが世界を相手にグローバルリーダーシップを育てる事業を創業しながら
なぜ東京から秋田に来て
古民家を活用してこの事業を立ち上げることになったのか、というお話から始まりました。
https://sharevillage.jp/about/
この丑田さんの知識、経験や気持ちの変化がプロジェクトが広がっていった鍵になっていると感じます。
丑田さんは2004年、東京千代田区で稼働率20%大きな赤字をかかえる中小企業支援センターにシェアスペースをつくり約400社の企業に入居してもらう事業を成功させた経験をもち
この丑田さんの知識、経験や気持ちの変化がプロジェクトが広がっていった鍵になっていると感じます。
丑田さんは2004年、東京千代田区で稼働率20%大きな赤字をかかえる中小企業支援センターにシェアスペースをつくり約400社の企業に入居してもらう事業を成功させた経験をもち
その後日本IBMでグローバル戦略に関わり、
2010年株式会社ハバタクを設立。
他業種と連携して学びのイノベーション創出など地域社会システムのコンサルティングを行なっていました。
その後、東日本大震災を大きなきっかけに
世界を相手にすることも大事だけれど、
「自分のルーツに根ざして生きていきたい」
「豊かさの在り方」を考えるようになった、とのこと。
そして千代田区と秋田県の五城目町が姉妹都市交流をしていたことを知り、
奥さんの実家でもある秋田県を訪れ、酒蔵を利用した場所で人との繋がりの中で生きることに興味を持つようになったそうです。
そこで秋田県に移住することを決め、五城目町にある小学校の廃校を利用したインキュベーターオフィスに入り、最初3社しか入居していない場所に仲間を呼び、デザインや建築ICTなど他職種が集まり事業をしていました。
そのような中で村長である武田さんに出会います。
そしてオフィス近くを散歩していた時、今の古民家に出会い、
その風景に感動し、壊されそうになっていたところを何度も訪ねて受け継ぐことになったとか。
壊されそうになった古民家を残したい、から始まったのではなく、
この風景が美しく、残したいと思ったそうです。
古民家を活用していく時に考えた発想は以下の通り
↓
東京に住んでいる人に、「田舎」といえる場所を持っていない人が多い。
しかし、東京か、田舎か、の選択は面白くない。
住んでいる人同士が学び合う、
コミュニティの民家
「Co-Minka」
みんながシェアし、風景を未来に繋ぐ。
このような発想に発展
シェアビレッジの仕組みは以下の通り
↓
「古民家」を「村」として、村民は年貢(会費)
を納め、
「里帰り」として宿泊
「一揆」としてお祭りに参加
「寄り合い」で飲み会、コミュニティをつくり
「村役場」を日本橋につくりアンテナを設け
「助太刀」で互いに助け合う
村民は現在2300人。
第2号のシェアビレッジを香川県につくり
第3号を北海道厚真町に、
このプロジェクトは
全国に展開していきたいと構想を考えているそうです。
「移住」を考えていく時、完全に前の住処から引っ越しをするのではなく
このように都会と田舎を「自由に行き来できる」柔軟な方法はとても参考になると思います。
田舎に里帰りし、祭りに参加したり子供に田舎の学校で学ばせたり。
そのパイプを緩やかに繋げ、何度でも訪れたくなる仕組み作りは必要で学ぶことが多くありました。
次に、今の課題について紹介していきます。