まずは「孤立しない社会づくり」に向けて、
一人暮らしの高齢者に多い
孤独死に対する県の取り組みについて
お伺いいたします。
私は医療、介護の現場で働き、
人の命の終わりを見つめる機会が多くありました。
また、自分の父親の最期を家族全員でみとり、
亡くなる直前に「ありがとう」という言葉を
お互いに交わすことができ
悲しみの中でも幸せな気持ちになった
という経験から、
誰もが人生の終わりを迎えるとき、
身近な人に囲まれながら
幸せを感じ最期を迎えて頂きたいと
思うようになりました。
それは残された人にとっても
大切なことであると考えています。
しかしながら、今、
誰にも看取られることなく、
一人で亡くなってしまう孤独死が増えております。
2025年、団塊の世代が
75歳を迎える年に向けて、
深刻な問題として取り上げられているのが
「看取り難民」そして「孤独死」です。
先日も
松山市内の地域包括支援センターに伺ったところ、
オートロック付きのマンションに入居している
一人暮らしの高齢者の方は死亡してから発見されにくいというお話をお聞きました。
「死んだあとのことは知らない」
と考える方もいるかもしれませんが、
亡くなったあと発見されないまま
時間が経過することで、
残された人の悲しみは深く、
また経済的な負担も発生してまいります。
具体的に申し上げますと、
賃貸物件の不動産価値の低下、
遺族、行政が行う死亡人の処理への負担、
滞納家賃、遺品整理費用などの
経済的な問題も起きており、
今後深刻な社会問題になると思います。
そのため、孤独死防止は緊急の課題と考えますが、
地域での見守りというだけではなく
異常を発見しにくい一人暮らし世帯で
異常が起きたときに
すぐに分かる対策が必要です。
最近は企業の見守りサービスも増えてきており、
行政だけですべてを行うのではなく、
民間や地域社会と一体となった取り組みが
必要不可欠で、
何よりも何かあった時に
誰かが駆けつけてくれることは
一人暮らしの方にとって安心につながります。
そこでお尋ねいたします。
地域、企業と一体となった孤独死対策について
県はどのように取り組むのか
お考えをお聞かせください。