1日の昨日、ファーストデーサービスで¥1300で映画が観られるので
上野のTOHOシネマズに行ってきた
「国宝」
あらすじ
李相日監督が「悪人」「怒り」に続いて吉田修一の小説を映画化。任侠の家に生まれながら、歌舞伎役者として芸の道に人生を捧げた男の激動の人生を描いた人間ドラマ。
任侠の一門に生まれた喜久雄は15歳の時に抗争で父を亡くし、天涯孤独となってしまう。喜久雄の天性の才能を見抜いた上方歌舞伎の名門の当主・花井半二郎は彼を引き取り、喜久雄は思いがけず歌舞伎の世界へ飛び込むことに。喜久雄は半二郎の跡取り息子・俊介と兄弟のように育てられ、親友として、ライバルとして互いに高めあい、芸に青春を捧げていく。そんなある日、事故で入院した半二郎が自身の代役に俊介ではなく喜久雄を指名したことから、2人の運命は大きく揺るがされる。
感想
吉田修一原作で李相日監督の作品が好きで、
悪人も怒りも観たから
きっと面白いだろうと気になっていた
そして評判がすこぶる良いと知ったら観るっきゃない
しかも、キャストに主人公・喜久雄の、ヤクザの組長である父親役が永瀬正敏ってのが嬉しかった
久しぶりに見たけどやはりかっこいい〜♪
でも、序盤で組同士の抗争で殺されちゃったけどね・・・
まあ、そこから物語は始まるんだから大事なシーンだった
父親の仇をとろうとして失敗したところに、
渡辺謙演じる、歌舞伎の当主に引き取られる
その前から歌舞伎の真似事をしていたけど、
その才能を見出していたかららしく
息子の俊介と共に稽古をつけていた
中学生時代を演じる子役の2人が歌舞伎の稽古をしているシーンで
踊りを踊っているのも素晴らしかったけど
大人になった喜久雄役の吉沢亮と俊介役の横浜流星が
初舞台を踏むシーンは艶やかだった
本当に歌舞伎の稽古をして踊っているらしく
顔のアップと足元だけ。みたいな吹き替えじゃないのがわかる
姿勢や歩き方も本当の歌舞伎役者みたいだった
まあ、歌舞伎を観たことはないんだけど・・・
しかも、ちょっとだけ踊るんじゃなく、
しっかりと長回しで歌舞伎の演目の一部を見せているので
まるで本物の歌舞伎を観に来てるような錯覚になり
映画の中の観客が拍手をしている時に思わず一緒に拍手しそうになったくらい入り込んだ
そして、世界的なダンサーの田中泯の存在感が凄かった
映画館の中もキーンと張り詰めた緊張感が伝わった
喜久雄の幼馴染で恋人役の高畑充希も優しく喜久雄を見守り
好きだけど芸の邪魔になってしまうから身を引くところがせつなかった
あんまり書くとネタバレになるけど、
才能はあるけど歌舞伎の家系ではない喜久雄と
歌舞伎の跡取りで将来を約束された俊介の対象的な場面が多々あり
胸が詰まる思いだった
その後2人の人生は紆余曲折あり約50年を描くから
そりゃあ上映時間3時間でも足りないほどだと
李監督が言うだけあるわ〜と思うくらいの内容の濃さだった
もう、昨日からずっと国宝の事をかんがえてしまっているくらい
ここ数年、いやここ10年以上の中で1番面白くひきこまれた映画だった


国宝は映画館で観るべき映画だと誰かが何かで言ってたのを聞いたけど
まさしくその通りだと思った
ただ、トイレを我慢するのが辛かった〜!