好きな恋愛映画は?
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自分の好きな映画を思い返してみると,恋愛がメインテーマである映画がほとんどないことに気づいた。
オールタイムベストの『さらば我が愛,覇王別姫』などは,恋愛と呼ぶにはあまりにも苦しくて切なくやりきれない,長年に渡る一途な片想いの映画だしなぁ…
最近の映画で強いて挙げれば『燃ゆる女の肖像』が割と好きだが,これなら恋愛映画に入るだろうか。
まだ写真というものがなかった時代,孤島に住む貴族の母娘のところに,望まぬ結婚を控えた娘の肖像画を描くために女性画家がやって来るのだが…
描かれるのを嫌がる娘エロイーズと,その美しさに創作意欲を刺激されると共に彼女に魅了される画家マリアンヌ。
2人の距離が少しずつ近づいてゆき,惹かれ合うようになる様がとても鮮烈かつ繊細に描かれている映画でとても感動したのだが,劇場で1度しか観ていないのが信じられない(笑)。
きっとその時期は余程他にたくさん観なくてはならない映画があったのだろう。幸い,すぐにCSで放送されたので反芻することが出来たが。
そういえば,ドンピシャ!な映画があったのを思い出した!
先月観た『ブルックリンでオペラを』である。
大好きなマリサ・トメイが出ているため観ようかと思っていたが端役で,監督兼主役のアン・ハサウェイがあまり好きではなく,彼女の夫役のピーター・ディンクレイジの顔が生理的に無理なのとでかなり,迷った。
少しでも本数を減らすように努めているせいもあって,一度はリストラ。
しかし,大好きなゆきがめさんという方のブログでおすすめされていたのと,元カノがメールで「美香輔さん,絶対に観に行った方がいいです」とわざわざ連絡してくるくらいなので,思い切って観に行った。
潔癖症の美人精神科医パトリシアと,スランプでなかなか次の作品が書けずにいる現代オペラの作曲家スティーヴンの夫婦。
スティーヴンが気分転換に出かけた散歩で入ったバーで一緒になった,不思議な魅力のある女性が,マリサ・トメイ演じる曳船の船長カトリーナだったのだが…
マリサ・トメイが端役どころか,主役といってもいいくらいの重要な役であった!
そして,曳船の船長という仕事がめちゃくちゃカッコ良く思えてしまうくらい素敵だった!
日焼けした化粧っ気なしの肌パサパサの髪,飾り気なしのラフな服装なのに,とてつもなく魅力的なのだ。下手したら,私の中でのマリサ・トメイ史上最高といっていい役だった。
一緒に飲むうちに意気投合し,「私の船を見に来ない?」と言われ,曳船にお邪魔。普段ならしないようなことをするのもスランプ脱出の役に立つかと思ってのことだった。
しかし,突如性の獣と化したカトリーナに押し倒され,関係を持ってしまう。カトリーナは恋愛依存症でとても惚れっぽい性格。
自分でもびっくりしてしまうスティーヴンだが,この出来事がきっかけでスランプからは脱出出来てしまう。
何と,カトリーナをモデルとして,自分の一夜の恋(といっても行為は白昼だった)をオペラ作品にするのだが,しかも公演は大成功を納める。
劇中のオペラが,カトリーナを魔女としたものでスティーヴンの経験そのまんまなのが笑ってしまうのだが,公演の場面では魔女の誘惑に抗おうとする主人公のシーンしか観ることが出来なかったため,「どんなオペラなんだよ!全編観たい!」と思ってしまった(笑)。
公演を観に来たカトリーナと再会したスティーヴン。「これ,あたしのことでしょ」と言われてしまう。
カトリーナに惹かれていることを認めず,恋愛依存症の治療に専念するように告げるスティーヴンなのだが,カトリーナは何と彼の妻とは全く知らずにパトリシアの診療を受けに行ってしまうからさあ,大変。
パトリシアとスティーヴンの息子の恋も絡めて映画は進むのだが,結果から言うとハッピーエンド。
精神科医なのに美人だ美人だと言われ患者に恋愛感情を持たれてしまうこともしばしばであることに不満を溜め込んできたパトリシアは,とある患者の前で心情を吐露して大絶叫。念願の修道女になる。
スティーヴンはカトリーナの元へ,息子も時代錯誤な父親に支配されている恋人をまんまと連れ出し結婚…
何となく,ウッディ・アレンぽいテイストの映画だと思ったが,今年の私内ベスト10に入る可能性大。
こうして書いてみると,ウッディ・アレン映画にいくつか好きな恋愛映画があったなぁ。
恋愛がメインテーマの映画がほとんどない,とか書いていたのに(笑)!話が違うじゃないか!
『カイロの紫のバラ』『ギター弾きの恋』『ミッドナイト・イン・パリ』…
キリがないからやめよう。