ウチの治療院においでの方は、自律神経のバランスを崩しておられるケースが結構多い。別の主訴でおいでの方なんだけれど、多汗でお困りということだった。なんかちょっとでも改善しないかな、と思ってあれこれ考えていると思いついたのがキネシオテーピング。
治療ギョーカイに入ってすぐに買ったキネシオの書籍に、多汗症に効く貼付法が載っていたのを思い出したの。足の裏に伸縮性のテープをちょっと引き延ばし加減で貼ると多汗症に効く、と書いてあった。
「本で読んだだけなんですけれど、やってみましょうか」と伺うと「お願いします」ということでテープを貼った。次においでの時に経過をおたずねすると「調子いいみたい」。ご自分でテープを購入して貼っておられるという。足裏にテープを貼ることで自律神経が調整される、と書籍では説明されている。
ところで、ヴィックスベポラップという塗り薬をご存知だろうか。風邪をひいたときに胸に塗ったり鼻が詰まったときに鼻の下に塗ったりすると呼吸が楽になるあれですよ。「塗るかぜ薬」というキャッチコピーを記憶している方もおられるかもしれない。熱湯に溶かしてその蒸気を吸入するという使い方もあってね、子供のころによく親がやってくれた。
そのベポラップを足裏に塗ると咳が止まる。これはどこかのサイトで読んで自分に試し、母親が咳でしんどそうなときにも試してみたらちゃんと効いた。それ以来咳で困っている患者さんに勧めている。足裏から薬効成分が吸収されるのが不思議だ、とオレが見たサイトには書かれていたがおそらく多汗症の患者さんの足裏にテープを貼るのと同じように自律神経の調整ができるんだろうね。だからたぶんメンソレータムでもタイガーバームでも同じように効くだろう、と書いてもまさかヴィックス社から刺客が送られてくることもあるまい。
それで多汗に悩んでおられる患者さんがもう一人おられるんだけれど、足裏にまでものすごく汗をかくからテープを貼ることができない。それで理屈を話して足裏にベポラップを塗ってみたら効くかも、と勧めてみた。まだ結果を伺っていないのだけれど効いてくれたらいいな。
多汗症にお困りの方がこれをお読みなら、ぜひ一度試して結果を教えてください。費用もほとんどかからないし、副作用?も靴下がギトギトになるくらいのことだと思う。