海星の №14
中根 勇弥 選手 (なかね ゆうや)
3年生 一塁手 174cm 90kg 右投右打 三重平中出身
春季県大会2回戦の皇學館高校との試合、
9回の表、9番打者の倉地選手に代わって打席に向かったのは中根勇弥選手。
2点のビハインドを追う重要な最終回の先頭打者として代打に指名された。
ベンチには、好打者の河村勝虎主将をはじめ、ホームランの期待もできる
川出直樹選手や山岡伸一郎選手も控えていたが、
この回のトップバッターに指名されたのは中根勇弥選手だった。
『中根勇弥選手が出塁すれば、焦りの見える選手たちも勢いづくはず。
できれば川出選手や山岡選手は走者を置いて打席に送りたい。』
湯浅監督の考えはこうだったはずだ。
さらに山口選手や蛭川選手のクリンナップに打順が回れば逆転の望みも出てくる。
中根勇弥選手は打席で緊張の様子もなく、ファールで粘りながら甘い球を待ったが
最後はショートゴロに倒れてしまい、出塁することはできなかった。
太く長い腕にどっしりとした上半身。ストレートには力負けしない自信を持つ勇弥選手だが、
今までその巨漢を支える足の故障に泣かされることが多かった。
しかし体重100キロを超していた体を、冬のトレーニングで90キロまで絞ったことで、
守備や走塁の動きも格段によくなってきた。
「甲子園で活躍した帝京高校の大田阿斗里選手のような剛速球投手と対戦したい。」
いつも実戦を意識して、センターに打ち返すことを心掛けている。
「全員が一致団結すれば甲子園も夢ではない。甲子園で校歌を歌ってスタッフの方に恩返ししたい。」
力強く話す勇弥選手の最終目標は、「監督さんを甲子園で胴上げすること」だ。