中国の教会事情 | 海南島のヨハネの黙示録

海南島のヨハネの黙示録

キリスト教の元宣教師・海南島のヨハネさんの不思議な体験の数々

2009年 2月28日

中国と言っても広いので、私の住んでいる南端と中央では事情はかなり違うかも知れない。

宗教に対する政府の対応もかなり緩和され、2、3年前から大きい商店や会社の奥には、仏壇のようなものが置いてある。

一割くらいであろうか。

又、仏壇屋も堂々と営業している。

教会は公認教会と地下教会(家の教会)があり、公認教会は2、3千人の堂々たるものである。

家の教会は10年前と変わらず、結構、用心している様である。

毎週礼拝に出ている中国人教会も大きいマンションの7階にあり、人づてに聞いて探しても、ガードマンも教えてくれず、マンション内の数軒の家に聞いても、また2、3軒隣りでさえ、

「知らない」

と言う。

最後に訪ねた家がその教会であったが、ドアを半開きにして、

「あなたは誰に聞いて来た」

「どうしてここが判ったのか」

「誰の紹介なのか」

と色々聞かれ、私がクリスチャンと判ると、やっと中に入れて呉れた。

短い通路があり、右は普通の住宅であったが、左にまるで金庫室のような厳重な鉄扉があり、中にもう一つ普通の扉があって、大きい会堂があった。

5、60人近くの椅子があり、礼拝は大抵、満員である。

都会では、家の教会は上部階にあり、讃美の声が下まで届かない為と思う。

会堂に入るまでは、普通の住宅と全く変らない。

それで探すのは大変であり、隣のマンションの人も知らない様である。

今でも密告者を警戒しているようである。

いつも行く外人教会は、看板は何かの会社である。

4階建で別荘住宅の一階である。

こちらはかなり公然で、用心しての出入りは無い。

しかし、集会方式では用心している。

原則、礼拝には中国籍の人間は入れない。

集会の途中で中国籍の人は3階に移動させられる。

中国人に宣教してはならないとの法律を守っている様である。

アメリカ人の宣教師の時は、讃美はしていたが、祈りは無い。

現在は讃美も無い。

宗教学の勉強会の様である。

法律を厳格に守れば、そうなるのであろうか…。

以前、クリスマスの頃、パトカーがやって来たことがあるが、中にも入らず、車から降りたようでも無い。

誰かが通報したと言っていたが、警察も取り締まる気は全然無い様である。

職務上、来たと言う感じである。

中国は共産主義の国で、熱心な共産主義者の存在は当然である。

彼らは教会を毛嫌いしている。

以前、讃美集会を始めた時、私は出刃包丁を投げつけられたが、犯人は共産信奉者と思っている。

証拠は無いが…。

最近、以前の讃美集会をした国立大学構内に、熱心なクリスチャンが教会を作った。

私の友人である。

マンションの一階であるが、表は中国茶房(茶道のような感じ)で、丁寧にお茶をたて、杯のような物で飲む。

普通、コーヒーよりも遥かに高価である。

庭の奥の入り口を入ると、お茶の部屋があり、更に通路があって、その奥が集会の部屋である。

簡単に行けるので半ば公然である。

この前、初めての集会があった。

12人ほど集まったが、讃美は近所にまる聞こえで、堂々たるものである。

密告者が出る事は充分に予想されるが、皆、平気なようである。

多分、警察も本気で取り締まる気は無いのだと思うが。

昨日から、色々考えていた。

そして夜中に良い方法を考えついた。

いや神様が知恵を与えてくれた。

教会を塾のように使おう。

週に2、3回…。

私は日本語を学生に教え、お茶博士はお茶を教える。

英語の教師は英語を教える。

皆、教会を作ったメンバーである(私は金しか出していないが、掃除と修理等をするつもり)。

それで教会を告訴する人が居っても、警察は、

「いやあれは、塾である。大勢集まれば、歌がでても当然である」

と対応して呉れると思うが…。

まーやって見ないと判らない。

しかし、かなり安全ではある。

それで大きい事を発見した。

大学の担任教師が出席する処へは学生が大勢ついてくる。

その大学の日本語教師は、自分の奥さんが経営しているカレー屋さんで補習教室のような事をやっている。

学生は大勢詰め掛ける。

当然カレーも食べる。

外人教会でも、英語教師が居た頃は学生は大勢来た。

今度は大学構内であるので、無断外出でもなく、学生を集めるのは簡単のようである。

こちらの教会では、別に集めなくても頼んで来たら、選別のような感じかな。

日本とは大違いである。

学生にしたら、無料で勉強できて、お茶も無料で(お茶の原価は私が負担するつもり)先生とは懇意になれる。

私の場合、生徒はクリスチャンと求道者だけにするつもりである。

しかしこんな方法での宣教や伝道はありであろうか…。

あまりにも簡単すぎる様に思える。

この方法は、他の大学も真似が出てくると思う。

私立の大学では、もっと簡単かなと思っている。

それで、中国とは関係の無かった頃の昔の幻を思い出した。


「数十人の人が中国政府に逮捕され、船でどこかに連れて行かれる。

『あなた方の為に中国の若者が大勢毒されて、これ以上放置は出来ない』と宣告される。

上陸した所で長い間立たされ、電気のコードのような紐で皆なつながれて、勝手に逃げて下さいという様な態度で皆帰ってしまった」


この教会の真似を多くの大学でやると、やがて政府が取り締まり、でも結局、腰砕けに終わる。

しかし、それまでに救われた魂は大収穫である。


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