感謝するチャンス | 海南島のヨハネの黙示録

海南島のヨハネの黙示録

キリスト教の元宣教師・海南島のヨハネさんの不思議な体験の数々

ハワイにて 82年9月 

一ヵ月遅れで夏休みを取る為、ハワイへ行った。

ホテルに到着する迄かなりの強行軍であったのか、非常に心臓が苦しくなり、食事も受け付けず、その晩は眠る事も困難で2、3時間眠っただけであった。

次の日も心臓の苦しさは治まらず、その晩はこれが最後かと思った程であった。

死ぬ事には何の不安も無かったが、

(こんな所で死ぬと大勢の人に迷惑が掛かって、気の毒だな-)

と思っていた。

その間、私は神様に癒される様に祈っていた。

後で考えると、これは祈りではなく、全く文句であって、こう言っていた。

「あなたを知らない大勢の人が楽しく日を過ごしているのに、あなたの子である私は一人病気で毎日ベッドで苦しんでいるのはどう云う訳ですか?癒すのはあなたの仕事ではないですか?何もしないのは怠慢ではないですか?」

この様に、一日中、神様に対して文句を言っていた。

3日か4日目に、神様は初めて答えられた。

英語の単語二つで、

「Opportunity」

と、

「Appreciation」

と言われたが、意味は全く判らなかったので、辞書を引いたら、

「正当に感謝するチャンス」

とあった。

私はその時、

(こんな状態で何が感謝だ!)

と思ったが、気を取り直して考えてみると、結構感謝する材料はあるもので、10位はすぐ思い出す事が出来た。

一つずつ感謝している内に、段々と心臓の苦しさは止まり、元気が出てきた。

それ迄の文句は喜びに変わり、この素晴らしい出来事を誰かに伝えたく、顔見知りになったホテルのカウンタ-の老婦人に話した処、市内のかなり大きい教会を教えて呉れた。

神様によれば、死んでしまうかも知れない状態の時でも心からの感謝を神様にも人にもする事が出来ます。

日曜日の朝早くからその教会を探して行った。

礼拝に1000人も出席する様な大きい教会であった。

受け付けでその旨伝えた処、

「日本人の集会もあるので、そちらへどうぞ」

と言われた。

この集まりも多分、100人近くの集会であった。

礼拝前に、この証をさせてもらった処、牧師さんが、その日の礼拝説教をして呉れませんかと云って、又、大勢の人も拍手をして勧めて呉れたので、急遽、何の準備もないまま礼拝の話しをさせてもらった。

その日の午後は野外の集会で、景色の良い丘の上に行き、本当に楽しい充実した一日であった。

病気で寝ていた3、4日分を取り戻しただけでなく、この日一日だけでハワイへ来た値打ちは充分にあった様な日であった。