2日目は日曜日、残念ながら小雨模様が続く日となった。少し遠くへとまずバスで伏見の醍醐寺へ。秀吉の花見で有名なところだが、まず京からそれなりに距離があるこんな所で、よくも関係者多数を集めて大規模な花見の宴をひらいたということ、そのものが理解できない。小雨が続くが、桜の満開が恨めしいようにも思う。何ヵ所もある観覧どころをまわるが、やはり腰や脚が痛い。歩いて醍醐寺駅へ向かい、そこから乗り換えながら宇治へ。ここは私が数年前、京都橘高校吹奏楽部定期演奏会に初めてきた時以来、数回通った所。(「響けユーフォニアム」の聖地巡礼で多くのファンが来ていた)
まず、宇治橋へ。たもとの紫式部像の前にたち、そこから橋の中ほどまで歩いて上流の中島や名前を知らないが赤い橋がかかる独特の風景を堪能する。そこから、参道へ戻り、鳳凰堂へ。内部拝観はすごい行列だし、妻も嫌だとお庭から眺め、写真を撮ることに専念。ちょうどここを模したという東北は平泉の金色堂にも2回くらい行ったが、やはりこちらは本物の凄みのようなものを感じる。
【平等院鳳凰堂】
宇治駅唐JR奈良線で京都まで戻り、駅構内を移動し近鉄で、一駅。東寺へ向かう。ここは、仕事の訪問先が近かったので、何回か来たことがある。外からでも堀割りから五重の塔を臨むことができるので、いかにも京都らしく街並みの中に有名寺院がある風情がなんともいえない。
澤田ふじ子さんが書いたもののなかに何遍か東寺を舞台にしたものがあった。今.ちょうど澤田さんの娘さんで澤田瞳子さんが書いた「火定」も東寺とは書いてないが「悲田院」「施薬院」などの、施設名が出てくるが、おそらく東寺界隈で施療や救護などが行われた。こうした時代小説の舞台であることを念頭におきながら、金堂や講堂などのそばを歩くこと自体が感無量でもある。
【満開の桜を前にした東寺、五重の塔】
東寺から京都駅を越えてホテルがある地域総合評価まで一本で行けるバス路線を見つけ.停留所を探して歩いて五条河原町まで帰った。最後の夜でいっぱい呑むことになっていた。四条河原町の繁華街へ行くことも考えたが、先日のこともあるし、疲れもあるのでホテルに近い所でとなった。すぐ目についた少し小洒落た飲み屋さんに入ったら、これが大正解。日本酒の種類の多さと提供価格の安さがびっくりだ。因みに買うのに福島まで通ったりしていた「飛露喜」も他の酒と一律料金だ。料理も刺身にしても分厚く量も多く、天ぷらの盛り合わせも食べられないくらいの量が出て、結局、テイクアウト用に詰めてもらったほど。店員さん達も親切で翌日の観光コースのアドバイスなどももらって、コ 上機嫌で、明日の朝食用食費を買ってホテル戻った。