スティーブン•スティルバーグ監督自身の自伝的作品といわれる「フェイブルマンズ」は、初めて両親とともに映画館を訪れ映画を観て映画に夢中になる。以来、自ら8ミリカメラを片手に家族や友人たちを撮影していってた。音楽家である母は応援するが有能な科学者である父親は不真面目な趣味だと考えていた。そんな家族に父がトップ企業からの誘いでカリフォルニアへ移住する。フェイブルマンズ少年に大きな影響を与える。家での母親と.父親の違いの狭間で揺れ動きつつも、少年は映画の世界へ引き込まれていくが、一方で当時のアメリカでの、時代背景なのだろうが「フェイブルマンズ」というのはユダヤ系の証の名前のようで、露骨にいじめにあったり暴力的に迫害を受ける。そんな中で映画に夢を膨らませるスティルバーグの青年時代を振り返る。
正直にいってだからどうした?っていうかこの映画の良さがわからない。名匠の 少年時代を描いたというだけで、それ以上のものは感じられない。
もっと訳のわからないのが、ゴールデングローブ賞2部門受賞、アカデミー賞10部門11ノミネートというのが「エブリシング•エブリウェア•オール•アト•ワンス」だ。宣伝文句によれば「世界を救う新たなヒーロー誕生!その素顔は、家族との関係に悩み赤字のコインランドリーの経営に頭を抱えるフツーのおばさん!」とある。そんななか、夫に乗り移った”別の宇宙の夫”からあおられ、をマルチバースにジャンプ!カンフーの達人の”別の宇宙のエブリン”の力を得て、今、戦いが始まる、とある、が、•••。映画が始まって、案内チラシの文言を画面に追おうとしてもすぐ無駄な努力とわかる。画面はどんどん、パタパタと変わる、途中で画面を追うのにも疲れて、眠くなる。
それでも、必死に画面を追っていく中で、あっちの世界とかでなく
現実の世界の主人、父、娘が揃い始めて少しストーリーが見えてきたという程度。だから、どうした!これがすでにゴールデングラブ賞受賞とか、アカデミー賞の、ノミネートだというのが、さっぱりわからないというのが正直な感想。
古典的な日本映画のようなものを欲しているわけでもないが、ある種の外国映画との解離はどうしたものか、国内の映画サイトなど少し観たら私ほどひどい評価もそんなにはない。わかる日本人もいるということか。
映画が好きで、また観ることができる環境になって観る機会を増やしているが、こうした状態をどうしたものか、考えてしまいます。