焦る政府のコロナ対策はドタバタのみ ワクチン接種もマイナンバーカード普及のため? | 昼は会計、夜は「お会計!」

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  国会が始まり、菅総理の初めての所信表明も相変わらず原稿を読みながらおどおどした姿勢が目立っていた。コロナ対策も相も変わらずなんとしても収束させるという決意表明だけ、具体的な政府としての対策はなんと罰則がらみの話ばかり。東京五輪に対しても何カ月も同じ「コロナを克服した証として」「東北大震災復興し希望を」みたいなまあ念仏を唱えるようなことしか言えなかった。しかし、政権の後ろ盾といわれる二階氏は「立派だ、正々堂々としていた」と褒められていた。飼い犬かよ。

 一般には、不評でさらに支持率がさがっている。ただ、菅政権の実行力ともいわれている、強行的手法で、国会で2月下旬からのワクチン接種ということだけが先行し、各省庁縦割りをなくすという名目で,ワクチン接種担当大臣に河野氏を指名した。ところが、実際は各自治体は、昨年11月くらいから担当者を決めて準備に入っているが、取材に応えて、「いつ、どういう方法でワクチンが入荷するかもわからないし、なにもかも国からの情報が少ない」という声が全国に広がっている。

 一方、昨日突然、平井デジタル大臣からワクチン接種にマイナンバーカードと紐づけすることで、いつ1回目を接種したか、二回目の接種までに住所を移動したなどの管理に適用したい、との発言があった。一晩にしてマイナンバーカードとの紐づけがメディアを襲った。すると、今朝になると、医療従事者を最初に摂取することとの関係で、マイナンバーに医療従事者を登録して、今後、国が医療従事者を管理できるようにするという案まで登場してきた。

 現在、マイナンバーカードを所有している人は15%しかいないというときに、それで、マイナンバーカードがなければワクチン接種できないということになれば、大混乱を起こすだけという話がすでに今日のテレビにも出ている。因みに私自身もマイナンバーカードは作っていないし、確定申告もマイナンバーが前提の書式になっているが、実際は、法的にも義務でもない。だから、この期にマイナンバーカードを普及させたいという政府の野望がでてくるだけでなく、あからさまに今後の非常時に備えて医療従事者を管理しようというのは、あくどすぎる。戦時立法と考えているのか。

 なにより、自治体ごとの準備の状況を見れば見るほど大変で、因みに50万人くらいの住民がいるところで、接種希望のはがきを送るだけで1カ月はかかると説明されていた。それでなくても国からの情報が少ないといわれているところに、突然、降ってわいたようにマイナンバーカードを紐づけるとなると、まるで準備が変わってくる。細部も何も決まっていないし、まして肝心のワクチンの承認すらされていない段階で、遅れを指摘されている政府が、アピールのために決まっていないことまでしゃべるものだから、それだけでも振り回されるのは自治体の方だ。

 すでに今日も平井大臣があくまで個人的な意見だが、として、副反応のフォローまで利用できるといってたが、この段階で個人的な発言など控えさせてもらいたい。まして、河野大臣も行政改革問題でハンコ問題でも勝手な発言が世間を騒がせた。何やら「プロジェクトXのようだ」と自分が指名されたことにはしゃいでいる様子にみえて、ここぞとIT化をしゃべる平井大臣と、このような軽薄な人たちにまかせていいのか、とつくづく思う。それもこれも、やることが後手後手だからだ。

 そういえば、何やら菅総理が医療団体にまとめて協力を要請したそうだが、それを受けて大学病院学部長院長会議が新たに意見表明をしたが、ようやく大学病院の実態がでてきた。 大学病院学部長院長会議の声明

大学病院ですら、国のいうことが簡単ではないことや、国がやるべきことをやってほしいことなど話されている。今日は詳細は省くが、いつも書くように医師会が医療界の代表ではない。それぞれ医療団体の特徴毎にきちんと話をしていかないと、実践的ではないことは明らかだ。

 こうしてみるとせいけんはすでに閣僚たちが勝手にやるし、総理は戦略もなくその場その場で場当たりしか対応できない。もはや死に体かも知れない。

 ただ日本がコロナの爆発的感染で多くの犠牲者がでたり、五輪の判断が遅れて世界に迷惑をかけ信頼が失墜するようなことは避けてもらわなければならないが、どうしたもんでしょう。