「明るい新宿社」が発行する「明るい新宿」の4月号外という。左下の題字の所へ、「日本共産党新宿地区委員会の活動を紹介します」という唯一の記事が書いてあるが、どうみても「チラシ」だろう。内容的には夏の参院選で立候補予定者の山添拓予定候補の演説会を紹介するチラシだが、公選法の細やかな規定はよくわからないが、それらの規制の中で考えられない「明るい新宿」という名の新聞の号外だという。まあそんなことはどうでもいい。A4横位置のチラシがこれだ。

驚いたのは、都知事選に2回も大惨敗した元候補の宇都宮健児氏をこんなにも持ち上げる必要と意義がどこにあるのかということだ。
「都知事候補として大活躍した宇都宮健児 さんが
演説会にやってくる!」とある。
そもそもネットではいろいろ問題になっている宇都宮健児氏。元日弁連会長ということだが、」1回目の都知事選立候補の経過やその時の費用をめぐり公選法違反ではないかと推薦人であった弁護士仲間から抗議されたりり、また猪瀬氏の辞任劇から突然の都知事選では、宇都宮氏のフライイングでの立候補表明などで、それまで1回目の推薦人になっていた文化人など次々と離れていき共産党の丸裸選挙となり、とんでもない惨敗をした人だ。その時の経過も含めて東京の左翼陣営を支持する文化人や有名人などに大きく影響を与えている。要するに次々と共産という支持から離れていった。名前はあえて出さないが、猪瀬氏辞任後の都知事候補に推そうと密やかにある有名人を口説いていてその最終盤になった時に、ある日突然毎日新聞が、宇都宮氏の立候補意志を記事にした。いわゆる宇都宮氏のフライイング事件だ。そのことについて当事者である女史に記者達が詰め寄ったときに「武士の情け」として一切を口にしなかったという。その男前の対応にある種の感動を得た多くの記者は彼女の意思を尊重して、いっさいの恨み言も批判もしなかったことも含めて記事にしなかったという。それはジャーナリストの世界では有名な出来事であったらしい。おじさんたちが若い時代の深夜ラジオブームでファンが多くいる文化人だ。しかし共産党が支持する候補者及び推薦団体からは離脱して行かれた。
そんな経過を含めて、これまで区議などに聞いても「知らない」の一点張り。本当に知らないのか。知らないと平気で言える人が区議団の幹部をやり、また新宿地区委員会の某氏の名前が記載してあるこのチラシでは、どうして、ここまでして宇都宮氏を「都知事候補として大活躍をしたか」と持ち上げるか。選挙で下支えをした人も得票結果などから、「大活躍した」などとは思ってもいないだろう。百歩譲って、第1回、第2回の都知事選の経過は無視したとしても、この人を三たび都知事候補として共産党もしくは推薦団体は決めたのだろうか。(少なくとももともとあった『明るい革新都政をつくる会』は、宇都宮健児氏の初の立候補の時から一部の出版社や文化人だけでつくった「会」が推薦団体となり無視された。その「会」も選挙後揉めて、内部告発した弁護士を勝手に役員解任してさらに新たな推薦団体までつくった張本人が宇都宮氏と一部の取り巻きだ。これは、私だけの感想ではなく長年革新候補擁立に努力をしてきた「明るい革新都政をつくる会」及びその構成団体の方々から観れば明白な事実だ。しかし無視され続けても文句すら言えないような状況は、とても民主主義的ともいえないし、とても未来をつくる力量も素質も無いとも言えるだろ。そのこと自体が大変悔しいことです。よくぞそうした運営に黙ったままで居るか不思議だ。
官僚主義というか形式主義というか何も考えない左翼の一部の人たちは、いまだに党中央や党都委員会は、宇都宮氏を押し続けるに違いないと思い込んでいるのではないだろうか。と私は勝手に推測している。現に、紹介したチラシの約3週間くらい前だろうか、「東京民報」3・4月号外と小さく入った(東京都港区新橋・東京民報社)では、日本共産党都委員会の政策と見解を紹介しますと小さく書いたチラシといってもA5サイズで8Pで全Pカラー印刷で山添拓氏の全面的な紹介となっているものだ。以前、東京民報社のチラシでは宇都宮氏が登場したこともあるが、つい最近配布された、このお金もかかった本格的な候補者紹介パンフとも言ってもいいこのチラシでは、推薦としては志位和夫共産党委員長ともう少し小さく東京を地盤とする比例代表候補の田村智子だ。(因みに「東京民報」というのは共産党都委員会が発行責任を持っていると思っていたが、これをみたら港区新橋(以降省略)に住所がある東京民報社発行になっている)
そうでも無い限り、このチラシは大変異常だ。なぜなら共産党がこの夏の参院選に臨む決意は並々ならぬものがあるはずで、独自候補を降ろしてでも野党統一候補の勝利を目指しているのだし、そんな状況の中で、東京選挙区の予定候補の山添拓氏は東大卒で31歳の若い弁護士だし多分期待のホープだろう。そんな人の演説会に本人の名前よりも何よりも大きく上記紹介したように宇都宮健児氏を押し出す意味が本当にわからない。明るい新宿社の方々もきっと「知らない」というのだろう。上から言われない限り宇都宮氏が都知事候補と思っているのだろう。
(同じように共産党を支持している労働組合の全国集会や民主医療機関連合会傘下の全国組織の集会でも昨年までは宇都宮氏を講師として読んだりしていたが、今年はどうするのだろう)
それにしても何も考えない人たちばかりなのだろうかと思うし、決して悪意ではないのだろうが、こんなことをやっていたらせっかくのホープの山添氏も気の毒になる。