そのうち出るだろうなーと思っていたけど、まさかこの組み合わせとは……。
『ゴジラXモスラXメカゴジラ 東京SOS』版のゴジラで、いわゆる「機龍ゴジ」と呼ばれている一体です。
プレバン限定で販売。
一般販売で、ゴジラ2002が昨年の8月ごろに出て、絶対、何かしらの形で2003年版も出るぞ、と思ってました。何せ、2002年『ゴジラXメカゴジラ』に登場したゴジラと、20023年『東京SOS』に登場したゴジラは、3式機龍の絶対零度砲によって、胸部に大きな傷を負った以外は、ほとんど変わらないので。そこだけ変えて、ゴジラストア限定で売るんだろうなと、そんな風に思っていたのですが、まさか、プレバン限定とはね……。しかも、面白いオマケ付きで、中々味をしてくれるなムビモンと。
正面から。
基本構造は、一般販売のゴジラ2002と同様。変更点は上半身。目新しさはありませんが、元の2002年版が堅実で優れているので、こちらもやはりカッコいいですね。
口を閉じたバージョンは、映画公開時期に発売されていた、こちらを髣髴とさせます。
ムービーモンスターシリーズ ゴジラ2003 | 怪獣玩具に魅せられて
斜めから。
やや角度のある口吻は、口を開いている方が際立ちます。
こちらだと、それほど極端に曲がっている感じはなく、よりスタンダードなシルエットに見えますね。
爪の色や牙などもムラなく彩色。
小さめの頭部で、非常に凛々しい。
ゴジラソフビの中でも、「静」の印象が強いです。
背中。
この辺は2002版と変わらずかな。
尻尾の塗が途中で終わってしまうのも……まあ、一緒ですね(笑)
最大の変更点は、上半身。特に胸部の傷跡。
蚯蚓腫れのようになっているのが痛々しい……。
ただ、ここも良く見ると、傷跡の先端の方は塗られてないんですよね。せっかくプレバン限定で値が下がらない状態で出すんだから、ここはもう少しこだわって欲しかったかなあ。
顔つきは、最高にカッコいいです。
口を閉じた状態だと、渋さが引き立ちますね。
鋭い眼光が素敵で、目の焦点がしっかり合っているのも嬉しい。
機龍ゴジは、ミレニアムシリーズの中でも特に小さな頭部なので、造形が大変そうだけれど、
非常に木目細かで、ムビモンシリーズのクオリティの高さを感じさせます。
丁寧に塗られた牙。
口を閉じると猶更、白虎感というか、爬虫類的・恐竜的な意匠とは違うものが見えてきます。
頬に連なる鱗のような体表も、膨らみがあって、どこか毛並を思わせますよね。
可動は2002年版から1減で、四肢のみ。
首が回らなくなったのは、ちょっと寂しい。
街中に置いてみる。
ちょっと寄りにすると、中々引き立つ画ができます。
劇中でも、周りで爆炎をあげながら進軍するゴジラの雄姿が超カッコよかったですよね。
『東京SOS』って印象薄くなりがちな映画だし、役者の演技もそうとう酷かったけど、ゴジラをはじめとする怪獣たちを、カッコよくあるいは美しく見せる「画」には、拘っていたと思います。
宿敵との対峙。
3式機龍は、ゴジラの骨を素体に使用しているということで、過去のメカゴジラ以上にゴジラと宿命的に対峙している感じがありました。それに加えて『東京SOS』では、機龍に極端に思い入れる整備士を主人公にしたことで、人間側が機龍の気持ちを考えるなど、メカニックでありながらその精神に迫る展開のなっていたように思います。その果ての、「SAYONARA」は、やっぱりグッと来るものがありましたね。
立ちはだかる機龍に、厳しい眼差しを向けるゴジラ。
ゴジラストアでは、一つ前の『ゴジラXメカゴジラ』の「砕け散るまで戦え!」ポスターバージョンのゴジラと機龍が売られています。ゴジラストアなのでけっこう高いし、機龍ってもう何体も持っているから、もういいかなって買っていなかったのですが……気が付いたら増えていそうだなあ。
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武装をとっ外した状態の機龍との肉弾戦。
機龍ゴジは下半身が逞しく、頭部が小さいのでシュッとしていながらも巨大感があります。
一般販売2002年版との比較。
そこまで大きな変化はないはずですが、心なしか今回の2003年版の方が安定した体幹で、ずっしりしている感じがありますね。
平成VSシリーズ、特にビオゴジ~デスゴジの、一貫したデザイン大して、ミレニアムシリーズは、ミレゴジとギラゴジ、釈ゴジと機龍ゴジ(東京ゴジ)は同じで、総攻撃ゴジ(怨霊ゴジ)と、FWゴジががらりと違うコンセプト。
基本的には、機龍ゴジもミレゴジのデザイン変遷の軌道にあるデザイン。僕はミレゴジ大好き派なので、もちろん、この機龍ゴジも最高に好きなのです。
そんな2003年版ゴジラに、オマケとしてついてくるのが、これ。
いやむしろ、こっちの方がメインなのか?
『東京SOS』で、ゴジラの生存および潜伏の証拠となる巨大怪獣の「死体」として登場した、カメーバですね。
「もっとまともな名前はなかったのか」
正面から。
初登場は、『決戦! 南海の大怪獣』。ゲソラ、ガニメと一緒に登場したカメーバ君。安易な名前ながら、ガメラのようでいてガメラでないデザインが、3怪獣の中では一番怪獣っぽくて、個人的には好きな怪獣でした。
そんなカメーバ、まさかの死体役で登場。
横から。
死体役は、アンギラスで行こうという案もあったらしいのですが、最終的にカメーバになりました。
見事な死体役……。この岩山のような背中に梯子がかけられ、自衛隊員の人が調査しておりました。そういう「登り易さ」も含めて、カメーバが選ばれたのかなと思っています。
掌に乗るほどのミニサイズながらも、中々の造形。
元々20m級怪獣だから、まあこんなもんかという印象もありますね。ムビモンの縮尺は統一されていないし、あんまり大きすぎても死体なんでね……。
背中。
ゴツゴツとした甲羅部分と、手足、首、尻尾のような生体部分とのディテール的な違いが素晴らしい。
上から見ると、こんな感じ。
べったりと地面にノビてしまった脚が、苦闘の果てに息絶えたかのような印象を与えます。
『南海の大怪獣』での初登場時に比べて、頭部分の棘のような装甲のような部分など、よりエッジが立った造形をしていますね。
苦悶の表情を浮かべる顔。その首には無残な傷跡が。
劇中では、前脚にも苦闘のあとがうかがえる傷跡があったと思うのですが、そこは省略されています。
歯を食いしばった様子など、死体役ならではの「表情」と「感情」が見えて素晴らしい。
滅多に見せない裏側公開。
カメーバ単体だと「死体」なんですが、
手前に車を走らせることで、「死体処理」の現場に早変わり。今までにない構図や組み合わせが試せて、とても楽しい。
岩礁の浜辺に打ち上げられたカメーバ。
自衛隊ヘリなどはないので、ガッツウイングを飛ばしてみた。
低い位置からのやや仰観で、見栄えのする画に。気に入っています。
ゴジラに引きずられるカメーバ。
恐らくは争いがあったのでしょう。
ゴジラから逃げて、一方的に捕食されたとは思いたくないので。
マイナーな怪獣ではありますが、防御に特化した強そうな外見でもありますから。
首をひっつかむ。消えない傷を残す。
顔を見せなければ、本編では見られなかった戦いの場面の、妄想再現もできますね。
ムビモンシリーズは遊んでナンボ。この二体で、色んな物語が膨らむ、嬉しいアイテムでした。
これで、ミレニアムシリーズは一通りそろいますね。しかも一般販売アイテムは、エディオンなどで、けっこう安くなっている。
このゴジラ以降、ムビモンもプレバン限定でのアイテムが増えだしたようです。それら全てを集めることはさすがに難しそうですが、この2003年版ゴジラとカメーバの組み合わせは、さすがにすぐに予約しました。2003年版ゴジラの、現行規格版が欲しかったのはもちろんですが、何気にオマケ扱いに感じていたカメーバの方に、何とも言えない魅力を感じたので。結果的に、この二体の組み合わせが凄くしっくり来ていて、非常にユニークでありながら満足度の高いセットアイテムだったと思います。カッコいいゴジラと機龍の組み合わせはもちろんのこと、色んな怪獣とカメーバの「死体」を組み合わせることで、映える画や物語の可能性も現れてきそうですね。