東宝怪獣コレクションより、1991年の『ゴジラVSキングギドラ』に登場した、メカキングギドラが完成しました。
いや……さすがに長い……。
ちょっと前に、ギドラを作ったばかりなので、この連続感はけっこうしんどかった。前々から言っていますが、
東宝怪獣コレクションは号を跨いでデカいものを作るよりも、1号2号で完了するものをコンスタントに作っている方が、楽しかったりする。
とは言え、ここまでのラインナップの中でも最多号を重ねて完成するアイテムですから、シリーズの折り返しを記念するに足るボリュームになっていると思います。
正面から。
機械化されていないところは、前に紹介したギドラ91とほぼ同じ。けど、機械化した翼による横幅の広がり具合が凄く、今までにないくらいの巨大感があります。
横から。とにかく翼がでっかい。それに尽きる。
メカニック部分はいずれも緻密に作られており、メタリックな色合いも美しいですね。
映画製作当時、ギドラをメカニカル化しようと考えた人は天才だな。
東宝のメカニック怪獣って、やっぱりメカゴジラが筆頭に挙げられると思うんですが、このメカキングギドラは、同じくサイボーグ怪獣であるガイガン(設定や武器などにはメカ感があるが、表向きは生物感の方が強い)と、メカゴジラのちょうど中間地点に位置するデザインですね。
怪獣部分は悪辣なキングギドラの意匠を多分に残していながら、ゴジラの脅威から人類(日本?)を守るための改造怪獣だというのも良いですね。
背中。
左右対称のメカニカルな装甲がとてもカッコいい。
翼部分に見える、細かい折れの連続など、素晴らしい仕事ですね。
尻尾まで抜かりなし……と言いたいんですが、
先端部分が少し不揃いなのは勿体なかったな。
尻尾がラストパーツなので、最後まで気合を入れて欲しかったところです。
翼の内側の細かさたるや……
この辺の造形って、どうやってるんでしょうね。
本当に木目細かくて、めまいがしそう。これが両翼、しかも東宝怪獣史上最大級のデカさの翼だってんだから――もう大変だ。
顔のアップ。
左右は91年版ギドラと大差なし。真ん中の、ゴジラの熱線で吹っ飛ばされた頭部が、メカにリニューアル。
この顔も、良くできている。
真ん中にこの顔がどどんと構えているから、左右の生物味のある顔が生きるというか。
メカ部分と生物部分が融合ではなく、無理やりくっつけられているかのような、そんな異物感もメカキングギドラの魅力だと思っています。
塗分けは、シンプルではあるけれど細かいところまで行き届いている。
瞳、額の先端、首部分の赤い線などなど。
左右のギドラの首をガッチリつかんでいる手錠みたいな部分も、一か所赤で塗られている。
威風堂々とはまさにこのこと。
どっしりとした佇まいがカッコいいですね。
元との比較。
体高はメカキングギドラの方が少々大きいくらいですが、翼の圧倒的ボリューム差により、メカの方がもっとずっと大きい方に見えます。
ゴジラとの死闘。
91年版(ギドゴジ)がないので、92年版(バトゴジ)で代用。
かなりの体高差。考えてみれば、ゴジラを圧倒するほど巨大な対G兵器って、このメカキングギドラくらいなのでは? 少なくとも実写版においては。
バトゴジの目線が下を向ているので、睨み合いとかはできませんが、
こうなってくると、91年のギドゴジが欲しくなってくるところですが……東宝怪獣コレクションはここで折り返し地点。果たして、全シリーズ分のゴジラは登場するのか。ラインナップを見ると、2004FWゴジと、64年モスゴジは確実視されています。
平成VSシリーズのゴジラは、初回の84ゴジ含めて、89年のビオゴジ、92年のバトゴジ、95年のデスゴジが出てるので、そろそろミレニアムシリーズからも増やしてほしいですね。次に出てくるFWゴジが筆頭となりますが、ミレゴジと機龍ゴジは全高55m、GMKゴジは60mなので、ラインナップの中では割かし短い号で完成できるんですよ。
そうなってくると、91年バトゴジの優先度は、後回しになるかも知れませんねえ。
いつから始まったんだ? と思って遡ってみたら、4月発売号からだったんですねえ。
長いと見るべきか、短いとみるべきか……。
本格的な夏(本当に最近、ずっと暑い……)と共に、東宝怪獣コレクションも、遂に50号まで来ました!!
その節目を飾る、とにかくでっかいメカキングギドラ! こいつを超えるアイテムが今後出てくるかは分かりませんが、残り50号分にも期待大!! 次の号が届くのを、楽しみにしています。