昨年に50周年を迎えた『ゴジラ対メガロ』。
50周年ということでフェス短編も製作された、マイナーなゴジラ怪獣のソフビ。
現行ムビモン規格のものを紹介します。
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Amazon、楽天では軒並み完売(楽天で売ってるは誤情報でした。ごめんなさい)。
ゴジラストア限定のレトロカラーなら、在庫ありそうです。
正面から。
メガロは、ゴジラ映画の最低迷期に登場した怪獣。とにかく低予算で、撮影に2週間しかなかったと言われているそう。
内容も子供だましで、とても観られたもんじゃないんですが……そんな低迷期において、こんな魅力的な怪獣が生み出されるっていうのは、本当に凄いことです。似たようなことはガイガンのレビューでも言いました。『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』『ゴジラ対メガロ』は共にゴジラ映画最低迷期に誕生した作品であり、そんな作品であるにも関わらず新登場怪獣が異常に魅力的と言う。50周年を記念して短編が作られたり、ガイガンの場合にはスーツ再生プロジェクトが組まれたりするわけですから、その人気の根強さが分かります。
横から。
海底王国シートピアの守護獣メガロ。海底王国だってんのに、甲虫モチーフ。元々はバッタをモチーフにしたデザインが検討されていたそうです。どっちにしても、海底王国にはいなさそうな怪獣ですね。
それにしても、エッジの効いたデザインでカッコいい。
東宝の昆虫怪獣というと、カマキラスやクモンガのような、虫がそのままデカくなったようなデザインが多かったわけですが、このメガロは昆虫イメージを二足歩行怪獣の中にちゃんと落とし込んでいる。
背中。
開いた状態でのソフビ化もしてほしい。
四肢の大味なディテールも、メガロらしいっちゃ、らしいのかも。
ドリル状の両腕。
表裏とも造形されています。
頭部。
カブトムシと骸骨を組み合わせたような顔。
これがカッコいい。
マットな黒に輝く金色の複眼も最高ですね。
目の上から伸びている小さい触覚など、虫らしいところは、ちゃんと虫らしいメガロ。
口は、上下左右に顎が動く。
『ゴジラ対メガロ』公開当時の1973年に、このデザインって、そうとう斬新的だったのでは。
可動は四肢と首。
ただし、相当制限アリです。
腕は横ロール気味だし、足は直立なので、こんなに超獣的魅力がありながら、格闘スタイルが取れないんですよ。
精々、突進するか。
見得を切るくらいかな。
首が動くので、表情はつけやすいと思います。
見返りメガロ。
アングルとしては、俯瞰的に過ぎると頭部が俯くので、
ややアオリくらいがちょうど良いのかもしれない。
ぴょんぴょん跳ねて移動するメガロ。
元が飛蝗ということで、すっごくぴょんぴょんしてました。
コンビナートを襲うメガロ。
良いですね!
本編はもっぱら広野で戦ってましたが。
やや引の絵で。
この時期、ゴジラ映画って本当にお金がなくて、自衛隊の攻撃シーンや街を蹂躙するシーンは使い回し。残りは殆ど荒野での戦闘で、1シーンだけ手の込んだ特撮シーンを加えるという安上がりっぷり。メガロの場合はダム破壊シーンがそれなりに見応えあるのですが……あれも、メガロ濁流に飲まれてこけてるしなぁ。色々と詰めが甘い。
荒野な雰囲気。
個人的には、メガロ単体でもじゅうぶん敵怪獣として生えると思っているのですが、
本編では、海底王国シートピアが、M宇宙ハンター星雲人に応援要請したガイガンとタッグを組む。
タッグというと聞こえは良いが……メガロ、信用されてないのか。
二体で仲良く地球を蹂躙。
ゴジラとの死闘。
メガロゴジを持ってないので、逆メカゴジが応戦。
ゴジラのパンチ! パンチ! パンチ! が炸裂。
超獣然としたメガロなので、
超獣退治の専門家(ウルトラマンA)と戦わせても良い。なかなか、絶妙な体高差です。
『ゴジラ対メガロ』は擁護しがたい作品なんだけど、怪獣としてのメガロは、やっぱり良いですね。
ゴジラ映画における昆虫怪獣としては、唯一無二の存在感だと思います。しっかりと直立して、ゴジラと殴り合って、それでいて、ちゃんと虫ってことがわかる。平成のモスラやバトラ、メガガラスが、リアル昆虫体型に戻っていったことを考えると、実は貴重な逸材。50周年を経て、ゴジラ怪獣のメジャーに押し出されるポテンシャルはあると思います。今後の活躍に期待です。