ゴジラストア限定。『メカゴジラの逆襲』に登場したゴジラをソフビ化。
1975年と言えば、最低迷期からなんとか脱却しようとしていた時期。『メカゴジラ』二部作で持ち直そうとするも結果的には振るわず、この1975年を以て、ゴジラば長い休止期間に入ります。
正面から。
ベビーフェイスから5ミリだけ凛々しくなったゴジラ。て期待するメカゴジラが超カッコいいから、ゴジラ側もリニューアルして欲しかったけど……東宝チャンピオン祭り期だから、まぁ仕方がないか。
実際、頭部は怖さを出すための修正版だったそうです。
全体的なざらつき感は、ソフビでは表現が難しいのかも。特に胴体の使い回し感、ざらっと感が、この75ゴジの持ち味だったと思うので、それがないのは寂しいですね。
着ぐるみっぽさが全面に出ている。
ひょろ長で頼りなさげなプロポーションも含めて、この時期のゴジラっぽい。
尻尾がべったーと着いております。
この頃はね……尻尾の操演の余裕もなかったんだろうね。なんか、切ないです。
下手にうねうねしてないので、棚の中には飾りやすいという。
背中。
ムビモンにしては珍しく、尻尾の先の方まで塗ってくれました。
ーーっていやいや、ここまで塗るなら先端まで行きなよ。
背中。
ウレタン感のある背鰭が素敵。
昔、家にこんなゴジラ背鰭方のクッションがあった気がするぞ。
顔。
本田猪四郎監督久々の監督作品ということで、「怪獣と科学者」の問題をテーマとしたシビアなドラマになっている。ゴジラもそれに合わせてマイナーチェンジ。渋さを得たーーらしいのだけどーーあんまし変わったように見えないし、劇中のアクションは対メガロでも見られた人間くさいもの。もっと換骨奪胎しなきゃいけなかったんじゃなかろうかなぁ。
正面から。
豚鼻ですね。
ゴジラの息子の時ほどじゃないけど、かっこいいとは思えません。
ただ、味はある。そう、なんとも言えない味わいは確かにある。
首が動く。
これは嬉しい仕様ですね。
あまり出番はありませんが。
あと動くのは四肢。
腕には微妙な角度がついているので、ポージングは制限されます。
そのなんちゃって渋みに合うポーズってなんなんだろうか。
じっくり眺めてみると、このずんぐりむっくり感というか、密度というかが良いように見えてくるから不思議なものです。
お目目は確かに凛々しくなってるかもね。
初代ゴジラとの比較。
75ゴジのぽっちゃりなこと!!
こうしてみると、初ゴジのエッジの効いた造形が映えますね。
顔的に高いのはもちろんモスゴジとかなんですが、
84ゴジもなかなか近いものがある。
ややアオリで。
代表のディテールはシンプルながら拘っている。
眺める角度によって雰囲気が変わります。
『メカゴジラの逆襲』自体はゴジラ映画の中でも決して馬鹿にできない熱作なんですが、ゴジラ史的には長年続いてきたゴジラ映画が本作で一旦休止期間に入るという、不名誉な立ち位置の作品でもありますね。もう少し続いていたら、ゴジラの造形の変遷も、今とは違ったものになっていたかもしれません。