これも安売りしてなかったら買わなかったろうなあ。
『シン・ウルトラマン』のムビモンでは割と後期に出た、外星人メフィラスのソフビです。
シンウルの宇宙人(外星人って呼び方が嫌い)って、成田亨氏の原点からのアレンジが強すぎてあんまり好きになれない。
ザラブはまだ成田デザインに近かったし、後半分が透明っていうよく分かんない、でも面白い設定が魅力だったけど、このメフィラスは――CG感丸出しで、ウーンって感じでした。
正面から。
痩せてますね。
胴体部分が幾何学的な感じで面白いです。
太ももからの質感や、髭のように顔の下半分にまとわりつく銀の装飾などがオリジナルに近いところかもしれません。
横。
自立は不可。足に支えをかませます。
肘の銀部分の線など、シンプルな造形ながら細かいところは細かいですね。
改めて観ると、けっこう面白いデザインしてるのね。
この華奢な身体でダイナミックなアクションをしてくれるわけですが、どうしてもCGのヌルたい動きがね……。
個人体な意見なんですけど、同じシンシリーズの仮面ライダーの、1号対2号の重力完全無視のこれまたCGみたいなアクションが中盤にあるんですけど、そっちの方が好きだったりする。
背中。
へえ。こうなってるわけだ。
3回観ても、分からないところは多いですね。
顔のアップ。
この金部分が、喋っている時に明滅する。
あのぽぽぽ的な光の流れは、一応オリジナルと同じですね。
オリジナルと並べて。
うん。オリジナルが好きだ。
メフィラスは、要はメフィストフェレスなんだから、悪魔的な意匠が絶対に必要だと思うんです。シン版はそれが薄い。
可動ですが、足の角度が変えられるのと、腕が持ち上がります。
ただ、シンのムビモンはいずれもアクション向きではないですね。
メフィラスも、カッコいいポーズを決めることは難しそうです。
やっぱり、こうして佇んでいるのは良いかも。
この影のようなすらりとしたシルエットで、物憂げに佇むからこその良さはありますね。
ムビモンのシンウルさんと並べて。
だいたい、同じようなシルエット。そして可動。
初見では痩せていることにあんだけビックリしたシンウルさんだったけど、メフィラスの痩せっぷりはその比ではないですね。
ただ前述のとおり可動はないに等しいので、
「ウルトラソフビワールド」第6話でネタにされたような、ぺちぺち動きしかできません。
どうせなら、アクションフィギュアと合わせてみよう。
MAFEXのシンウル兄さんに来てもらいました。
シンウルのパンチを片手で軽くあしらうメフィラス。
これだと、ようやっと雰囲気が出てきます。
棒立ちならではの強者感。
ということで、シンウルのメフィラスの紹介でした。
シンウルのソフビも、かなり揃ってきましたね。
残すはウルトラマンのカラー・ポーズバリエーション。あるいは偽ウルトラマン。
さらにプレバン限定でゼットンやマンモスフラワーやカイゲルやラルゲユウスなんかがあるそうですが、こちらには手をつける気がありません。
一般店舗で買えるキャラクターという意味では、大体網羅したかな。
オマケコーナーとして、個人的なおススメ順位を付けておきたいと思います。
8位 パゴス
これはソフビの出来というより、デザインが気に入らない。
オリジナルと同じようにバラゴンーーパゴスーーネロンガーーガボラという着ぐるみの流用を取り入れてるのは良い。でも、オリジナルの方が着ぐるみの素体を流用しつつも、その都度頭部や色彩に独特の要素を加えていたのに対し、パゴスは身体はネロンガ、頭だけガボラ(順番的には、こいつからネロンガとガボラが派生?)。ムビモン化の順番も、先にネロンガとパゴスが出て、「作れるから作った」感が凄い。前に描いた通り、こいつはいつか改造してやる。
7位 メフィラス
今回の記事の目玉だったはずのこいつが、まさかの7位。
いや、もうこれに関してはデザインもだけど、ソフビとしても自立しないわ、可動はゆるいわであんまり褒められたもんじゃない。300円で買いました。
6位 ザラブ
ザラブは、デザインは面白いし透明感も出ていてそこは凄く良い。けど、色がぜんぜん作中っぽくなかった。
造詣とアイデア自体は面白いので、塗を頑張って欲しかったアイテムかな。これはなんちゃって塗り直しをしております。
あと、この造形では仕方がないんだけど、アクションがね……本当に付けにくい。
5位 ガボラ
ガボラはシンウルソフビとしては初期中の初期に登場。
ドリル上の背骨? から尻尾がとても美しい。半面、灰色部分は色が明るすぎるかな。
顔はまるっきり使途で、これはそもそものデザインがあまり好きくない。オリジナルのガボラの顔、超好きなんですよ僕。
なのでこれはアイテムがどうというよりも、シン版ガボラのデザインに不満が多いので、この順位です。
4位 ウルトラマン
すっと立った感じが、情報が著しく制限されていた頃の、市街地に佇立するウルトラマンの再現として完璧。
確かにアクションは取らせにくいんですが、それについては後々、別ポーズverがこれでもかと出ておりますから。
本当にどんな話になるか分かんなくて、このソフビを片手にあれこれ妄想を膨らませた、その思い出も含めて味わいのあるソフビです。
3位 ぺギラ
これはけっこう好きな方ですが、やっぱりちょっときもい。
水死体みたいな体色、胡乱な目つき、地味にメタボリックな体型。
人と怪獣の、ちょうど絶妙な部分での融合、その生々しさがヤバいデザイン。作中のちょっと出では、豪快なアクションをしていることもあって、カッコよく見えてたんですが、このソフビではカッコよさよりも生物的な気持ち悪さが前面に出ている。しかし、そこがリアルでもあると思います。デザイン自体はQのオリジナルには遠く及びませんけどね。
2位 ネロンガ
こっからはべた褒め。ネロンガは、シンウルアレンジ怪獣の中でもトップクラスに良いし、作中の活躍っぷりも最高でした。
まずネロンガの頭部の意匠が色濃く残っていて、その上でより硬質化された感じがとにかくカッコいいんですよ。
四肢や全体のスタイルも、二足にも四足にも対応できる絶妙なバランスで、怪獣としてもすごく良い。
そんなネロンガをソフビ化したこいつも素晴らしい。触覚が肉抜きされていないことがマイナスと言えばマイナスですが、全体の完成度の高さを見れば、そんなこと全然気にならない。これが初期に出たからこそ、後続のシンウル怪獣ソフビをどうしてもこのネロンガと比べてしまって、不満が多く出てくるってのはあると思う。
1位 ゴメス
ネロンガと比べて唯一、遥かに凌ぐ圧倒的1位のアイテムがこれ!! これはシンウル怪獣のソフビにとどまらず、現行のムビモンを俯瞰して観ても特に良心的な一作だと思う。
ゴメスはQ登場のオリジナル版も、ゴジラの着ぐるみを東宝から借りてきて流用したという製作裏がある。シン版においても、その「製作裏」は踏襲されているらしく、シン版のゴメスについては、やはりシンゴジが素体だろうと。これを作中開始2秒ぐらいで観た時が、『シンウルトラマン』最大の興奮でしたね(序盤も序盤)。
ゴジラが素体というのは明白ですが、ゴメスならではの「螻蛄」みたいな装飾や尻尾の処理などが絶妙に盛り込まれている辺り、「シン」解釈怪獣の中でもトップクラスに良くできていると思う。それを忠実に再現したこのムビモン版ゴメス、良くならないわけがない! 個人的には、デザインの素体であるシンゴジよりも完成度が高いと思う。造形、塗装、ボリューム共に大満足の出来栄えで、シンウルのみならず、ゴジラ・ガメラを含めたムービーモンスターシリーズの中でも、トップ5位に入るくらいにお気に入りのアイテムです。
以上、シンウル関連ソフビのおススメ順位でした。
ゴメスは今だと比較的安く買えますが、本気と書いてマジで損はない一品なので、ぜひぜひ、手に取ってみてください。
――って、途中からメフィラスの記事ではなくなりましたね。まあ、熱量からお察しください。