特撮リボルテック モゲラ | 怪獣玩具に魅せられて

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ゴジラ・ガメラ・ウルトラマン、その他たくさんの特撮怪獣玩具を紹介します。

この前、『地球防衛軍』を観返しまして。あまりに面白かったので、その関連のフィギュアを紹介したくなりました。
ということで、特リボの「モゲラ」の紹介です。

このデザインが1957年で生まれるって、本当に凄い。

東宝特撮映画初の、ロボット怪獣という理解で良いのでしょうか。

中々思いつかない、斬新なデザインですね。

 

正面から。

モグラのような顔つきに、ドリルの鼻。大きく膨らんだ胴体部分はキャタピラ。

ミステリアンが連れてきた地球侵略用のロボットが、切削機的な役割というのが面白い。しかもそれがちゃんと、ミステリアンの地球侵略計画に則った設定なんですよね。素晴らしい。

 

横から。

背中の鋸状の背びれがカッコいい。

土管状の尻尾など、どこまでも機械特化なデザインに好感を持ちます。

 

色合いも奇麗ですね。

金属質的な輝きを帯びる青が美しい。

金の上から吹かれていて、青から金に変わる部分が見事です。

 

 

背中。後ろから見ると、モゲラは面白いシルエットですね。

巨大感、重量感を出すためか、下半身がかなり太い。お相撲さん体型。

事実、ものすごく頑丈でしたね。一機倒すためだけに、とんでもない火力が投入されておりました。最後は、橋の爆破に巻き込まれて、谷底に落ちたんですよね。二号機は、マーカライト・ファープの転倒の下敷きになっておりました。呆気ない最後でしたが、地面からぬっと出てきたところなんかは、切削機としてのモゲラの設定がよく表れていて、これはこれでとても好きなシーンです。

 

 

足元。

森ですね。

序盤の登場シーンを彷彿とさせます。

 

『地球防衛軍』は中々にスケールの大きい映画で、最初、ミステリアンの天変地異攻撃によって、村一つなくなっちゃうんですよね。宇宙人侵略モノの邦画の中で初期作でありながら、実は一番スケールがでかい&宇宙人による侵略被害を、ずばり見せている映画でもあります。

 

 

キャタピラの造形など、非常に細かい。

怪獣と違って、生物感のある表皮ではありませんが、艶やかな金属質感が、冷たい迫力を帯びています。

ディテールの答えは、さすが海洋堂。文句なしに、モゲラのアクションフィギュアの決定版です。

 

さて、可動ですが、かなり癖があります。

それでも、しっかり足を開いて構えさせることで、カッコよく見える。

 

リボルバージョイントが固くなってしまって、けっこう苦労しました。

下半身が、キャタピラに干渉されるのが癖に繋がりますね。

まあロボットなので、少しくらいぎこちない方が、らしいんですけどね。

 

 

 

キャタピラが、腰部と脚部でうまいこと分割されているので、角度を付けても自立はしやすい。

こうして見ると、絶妙な着ぐるみ感もあって、本当に良くできているなあと感心してしまう。

 

 

カッコいいなあ。久しぶりに触ったけど、好感爆上がりです。

物をつかむことに特化した手も印象的。

モゲラの凄いところは、各部位の意匠に、ちゃんと用途をイメージできるところですね。それこそがロボット怪獣の魅力なんだと思う。

 

 

いくつか組み合わせて、遊んでみた。

冒頭、山火事の中に佇むモゲラ。

 

 

オマケも見ていきましょう。

ミステリアンの総統。土屋嘉男さんが演じました。

土屋さんは、本当は科学者役で出演予定だったそうですが、「顔が見えなくても宇宙人をやりたい」と直訴して、本田監督を感激させたそうです。作品に対する情熱を感じますね。

 

大きさ比較。

モゲラがダイナミックに見えます。

 

 

もう一個、マーカライト・ファープ。

人類側の切り札。

一か所動いて、投下時の形にパラボラを向けられる。

 

 

攻撃態勢!!

 
4台のキャリアーもばっちり。
モゲラの腰くらいしかない小ささで、細かく作りこんであります。
 
 
ミステリアンの侵攻から、地球を守れ!!
 
他のフィギュアと組み合わせてみても楽しい。
 
ロボット怪獣と多く戦ったウルトラマンというと、僕の中では新マンなんですよね。
にらみ合う両者!!
これはモゲラに上手いことアクションが付けられたと思います。
 
ロボネズやビルガモ、コダイゴン? など、硬質の怪獣とぶつかりあっていた印象が強いジャック。
 
ランスを使っての攻防や、
防御力桁違いのボディへの攻撃など、色んな戦いを再現して遊べます。
 
 
『地球防衛軍』のモゲラは、本当にフィギュア化の機会が少ない。アーツでも出てないしね。
古い思い出込みでの「遊び」を提供することがメインだった、特リボだからこそのキャラクターかもしれない。
実は今年って、『地球防衛軍』公開65周年なんですよね。
それまで紹介を保留していたというわけではありませんが、改めて触ってみて、その完成度に驚かされました。造形的な部分で可動に制約があるにはありますが、それも含めて、いろんなポーズを試してみるのが楽しいフィギュアです。
 
このモゲラが登場する1957年『地球防衛軍』もお勧め。本当に面白いし、「圧倒的な科学力を見せつけて、抵抗の意志を削ぐ」というミステリアンのやり方は、実は『シン・ウルトラマン』にも通じる宇宙人のやり口でもあります。そのミステリアンの、圧倒的な科学力を前にして、人類もまた「科学の力」で対抗する。科学が持つ可能性や孕んでいる危険性などいろいろなことを考えさせてくれるし、劇中で語られていることが、今の世の中で、本当にそうなっちゃってる! なんてこともあって、その先見の明には驚かされます。ぜひ一度、ご覧ください。