S.H.モンスターアーツ ゴジラ2004 | 怪獣玩具に魅せられて

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2004年公開『ゴジラ ファイナルウォーズ』。『シン・ゴジラ』が出るまでは長らく「最後の実写ゴジラ映画」だった本作。
『シン・ゴジラ』がオリジナル感が強い、どちらかというと、「シン」シリーズに含まれるものであることを考えると、東宝の「ゴジラ」シリーズとしては今なお、この『フィアナルウォーズ』が最後と言えるのかもしれない。
 
 
そんな『FW』のゴジラが、アーツとなって登場。

巷のレビューでも、評価が高い、アーツのゴジラ2004。これは個人的な意見ですが――

映画本編を超えるカッコよさを持つ傑作ですね。このゴジラは。



前から見た図。

さほど体高はありませんが、FWゴジラらしい引き締まったボディ。

特に胴回りはスリムで、全体的なシルエットは限りなく人型に近い。

 

斜めから。

非常に独特なデザインですよね。

一番近いのは――このスリムさを考えると、実は1955年の逆襲ゴジラではないだろうか。

 

 

首がまあまあ長いのも、逆襲ゴジラっぽいですね。

耳がピンと立っていて、口の中の一対の牙が目立つことから、ネズミ顔なんて言われております。

口の開閉だけでも、だいぶイメージが変わりますね。

 

背中。

こちらも格闘特化のためか、背びれの数は控えめです。

背中らへんが、大きく左右に傾いでいるのも特徴。

 

俯瞰して見ると、プロポーションの良さが目立ちます。

切れ長の眦に陰が入る。この険がタマりません。

 

顔のアップ。

永遠に消えない怒りを宿した瞳も、忠実に再現。

アーツのゴルザもそうでしたが、怪獣アーツにおける瞳表現や塗分け、顔全体から見たときの眼差しなどが、極端にブラッシュアップされています。

 

口が開くと、一気に狂暴化。

口の中の生々しさも良いですね。映画では、けっこう奇麗な歯茎してましたが。

 

 

正面から見てもほら、目がイッた向きになっていない。

むしろ影に沈んだ瞳が、めちゃくちゃカッコいい。

FWゴジラは、歴代の中でも顔がすっごく小さいんですね。特に口吻が短く、平たい。その小ささの中で、鼻先やゴツゴツした体表などが再現されている。本当に丁寧で、細かい仕事です。

 

口はしっかりと閉じて、違和感がない。

あみあみから予約したんですが、僕のところに来た個体は、到着時点で下顎が完全にはずれてたんですよね。

ピンセットと爪楊枝でつけ直すのは、中々大変でした。

 

眉が太いのは、釈ゴジやモスゴジに近い意匠かもしれない。

 

 

ということで、釈ゴジと。

やっぱり、釈ゴジの方が、従来の「怪獣っぽさ」はありますね。

FWゴジは、口吻の波状のラインが、確かにネズミっぽい。

 

 

さて、可動ですが、ゴジラアーツの中でも最強かもしれない。

そもそもFWゴジラがアクション重視のゴジラであり、それを再現したゴジラアーツ2004も、これまでよりも少し軟質な素材を使ったりと、蒲広いアクションが実現できるように計算されて作られています。

南極で目覚めたゴジラの咆哮。

これができるのが凄い。ここまで首が上を向くのは、首を長めに取っているFWゴジだからこそ。

 

可動部はいずれも渋く、保持力は高い。ここぞというところで、しっかり止まってくれる。

 

 

『ゴジラ ファイナルウォーズ』は、好きなシーンも多いんですが、個人的には音楽とゴジラのアクション、人間ドラマの薄さがどうも目につく作品で、ゴジラシリーズの中ではさほど評価は高くない。

 

特にゴジラのアクションについては、怪獣着ぐるみの宿命か、怪獣格闘に特化すればするほど、どうしても動きが人間臭くなって、怪獣の重量感はないし、動きが嘘くさいしで、あんまり好きになれなかった。

 

この、モンスターアーツ ゴジラ2004は、あの時感じていた不満を、「じゃあ、自分だったらこんな風にやってみようか」という、そんな逞しゅうした想像を、実際のフィギュア上に創造できる最高のアイテム。

 

アクションフィギュアが、映画を超えるって、こういう時に起こりうる。

 

見栄を切るゴジラ。

足は左右に広がるので、しっかりと股割りすることができます。

太もものゴツゴツも、可動に干渉することはありません。

 

瞋恚に燃えた咆哮。

 
自由度が高い首の動きで、雰囲気がだいぶ変わる。

映画ではあまり見られなかった、どっしりとした構えもばっちりできる。

 

 

四肢の可動が見事ですね。


尻尾の支えがある怪獣アーツの強みを活かして、色んなポーズを試してみたくなります。

 
こんな感じで、足を上げたままの自立もできる。

足の可動構造が大変優れており、非常に範囲が広い。

 

泳ぐゴジラも再現できる上、

限界まで体を起こしての遊泳もできる。

 

いやあ、楽しいです。

どうしても似たようなポーズが多いので、写真もう少し増やそうかな。

 

「さらば――ゴジラ」

印象深い、見返りの1ショット。

 

 

宿命の対決。

轟天号VSゴジラ。

FW本編の最序盤。この組み合わせは素晴らしいと思ったんですけどね。

 

こんな感じの、交差するショットが欲しかったわけですよ。

なので、自分でやってみる。

ゴジラの目線がしっかり決まるので、色んな怪獣と絡めて遊べますね。

 

 

ややアオリからの素立。

イケメンです。ネズミっぽいとか言ってごめんなさい。

本当にスタイルが良いゴジラですね。人型すぎる怪獣って苦手だったんですが、このゴジラ2004くらいになると話は別です。

 

遊んでよし、眺めてよし。

すっごく楽しいアクションフィギュア。

 
 

ヨドバシやゴジラストアでは完売が続いていますが、なぜだかAmazonでは定価と同程度で売られていることがあります。

モンアツはあんまり再販されない印象なので、ここぞという時にゲットしておいた方が良いかも。

 

アクションフィギュアとしても、ぶっちぎりにおすすめです。あくまでも個人的な意見ですが、映画本編以上に素晴らしいゴジラです。『ゴジラ ファイナルウォーズ』も見せ方が悪かっただけで、怪獣バトル! バトル! バトル! の趣向は決して悪くなかった。だからこそ、このゴジラ2004のアーツで、2004年時には再現できなかった、自分だけのカッコいいバトルを再現してみてはいかがでしょうか。

 

そのためには……そうねえ、やっぱり、今プレバンで予約実施中の、あいつも必要となってくるのかしら。本当に……バンダイはこっちの財布をどんどん抉じ開けてきやがるぜ……。