(旅レポ)庵野秀明展にいってきました | 怪獣玩具に魅せられて

怪獣玩具に魅せられて

ゴジラ・ガメラ・ウルトラマン、その他たくさんの特撮怪獣玩具を紹介します。

大阪は天王寺にあるあべのハルカス。その16階の展示場で、「庵野秀明展」が絶賛開催中。
折よく仕事が休みだったもので、本日、行ってまいりました。

開展の10時きっかりくらいに入ったのに、中々混んでましたよ。

僕含めて、大学生以上の「大きなお友達」ばっかりでした。意外--でもないのか。60歳くらいの人も、見に来ていましたね。

 

展示内容は、「庵野秀明」氏という一人のクリエイターの作品解説や、メイキング関係の山のような資料。

そして、庵野氏が影響を受けた、特撮シリーズに関する紹介や展示などもある。

 

庵野氏の作品遍歴を追うだけでも膨大な資料になるけど、この展示会はその前に、少年時代の庵野氏がどのようなものに影響を受けていたのかを、展示品込みで紹介してくれる。ここのボリュームが、意外と凄くて見ごたえがありました。

 

特に僕のような、『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』あるいはDAIKONフィルムの『帰ってきたウルトラマン』など、庵野秀明氏の「特撮」の面に興味を持って展示会を訪れたような人にとっては、非常に嬉しいものでしたね。

 

それぞれのミニチュアだけでなく、絵なんかも飾ってあって、良いですねえ。

特にウルトラホーク1号の絵が最高にカッコよかった。

 

ビートルやマットアローなど、うちの子も大好きなメカニックのモデルもずらりと並ぶ。

昭和トラマンのメカニック・デザインがいかに洗練されているかを、本当に実感させられます。

 

 

ウルトラマン・スーツも2体。

新マンのスーツの褪せ感が、時代を感じさせます。

けっこう至近距離で、じっくり眺めることができるので、貴重な体験になるかもしれません。色んな細部に気付けるしね。

 

 

セブン、ミラーマン。ジャンボーグA、スペクトルマン。

特にセブンのマスクの美しいこと。

 

 

ウルトラマンやセブンの飛行モデルもありました。

ガラスケースを挟んでではあるけれど、これらも至近距離で眺められるので、材質感も伝わってくる。

 

これらの展示の後、庵野少年の習作から始まって、色んな映像作品や、そのメイキング素材などが紹介されていく。

 

個人的には、この辺が印象深かったです。

こちらは、DAIKONフィルム『帰ってきたウルトラマン』に登場するマットジャイロ。

これは当時のものではなく、改めて制作された紙製のモデル。

『帰ってきたウルトラマン』観ました。このマットジャイロが発進するシーンが、すごくスタイリッシュだったのを覚えています。

 

ここからアニメの方へ展示内容がシフトしていき、DAIKONフィルムから『ナディア』や『トップをねらえ!』、そして『エヴァ』につながっていきますが、ここについては割愛。

 

次に目を引いたのが、『巨神兵東京に現る』でした。

いやあ、エゲつない。

この辺からですかね? 竹谷隆之氏と組み始めたのは。

 

巨神兵から、いよいよ2016年の『シン・ゴジラ』へ。

作中の小道具から、

 

 

蒲田くんの制作過程とモデル。

 

品川君のモデル。

 

鎌倉さん。

『シン・ゴジラ』の一連の形態がずらりと並ぶ。

 

特に鎌倉さんは、大迫力でした。

一家に一体欲しいですね。

神棚に飾りたい神々しさ。

 

 

そして一番見たかった。

鎌倉さん(第4形態)の尻尾から誕生しようとしている、「人間大」ゴジラの皆さん。

それこそ小さな「巨神兵」みたいなやつが、何匹も尻尾から分離しようとしている。
これ、実際の撮影でも使われたようですね。映像ではちょっとしか映らなかったから細部が分からなかったのですが、ここでじっくり眺めることができて良かったです。分離しようとしている人間ゴジラだけでなく、背骨のようなものが付いていたりと、とにかく不気味なディテールが、これでもかと組み込まれていました。
 
 
 
シン・ゴジラの雛形造形を担当した竹谷隆之さんですが、僕は小6の頃に、竹谷さんのことを知りました。
ちょうどその頃くらいから、食玩が全盛期を迎えて、海洋堂などのフィギュアが子供たちにも認知されるようになったんですね。当時「なりたい仕事」にフィギュア造形師が加わるなど、本当に社会現象になっていたんですよ。

そんな中で、竹谷隆之さんが監修した食玩シリーズ「百鬼夜行 妖怪コレクション」にドはまりしまして。

百鬼夜行シリーズだけは、フルコンプした状態で今も持っているんです。ここから竹谷さんのことを知って、後年、リボルテックタケヤなど、海洋堂による可動フィギュアシリーズにも注目することになります。

 

『シン・ゴジラ』に関しては、コンセプトスケッチなども豊富に紹介されている。

このイメージを見ると、初代ゴジラを意識したビジュアルも模索していたんだなと分かります。
初代ゴジラ関連の資料、あるいは本編に登場した「絵」で、これに近い感じのものが出ていました。
 
 
ミニチュアなども紹介している。
映像関連のクリエイターの展示会に初めて行ったのですが、実写とアニメ両方を手掛けられているので、資料の種類が豊富で楽しいですね。壁にはセル画や絵コンテ、コンセプトスケッチがところ狭しとかけられ、たくさんの映像資料もあり、撮影用モデルもたくさんある。非常に見ごたえがありましたよ。
 
『シン・ウルトラマン』のところには、複製画ですが成田亨氏の『真実と正義と美の化身』も飾られておりました。
 
 
 
これは、前に門真の真の海洋堂ミュージアムで見たなあ。
 
 
登場怪獣のイメージスケッチなどもあり、
 
 
いやがおうにも期待が高まりますね。
 
10時に入って、全部見終わったのが11時47分。
『エヴァ』など、アニメに思い入れが深かったら、もっと長いこと見てられたかもしれません。
「特撮展」ではないので、ミニチュアや怪獣の着ぐるみなんかはありませんでしたが、非常に面白かったです。
アニメ関係の展示も、僕はあまり詳しくないんですが、「沼れば絶対に天国なんだろうなあ」と思わせるボリュームと内容の多様さでした。
5月13日に『シン・ウルトラマン』を控えている今、「庵野秀明」氏の作家性をうかがうというよりは、同氏が影響を受け、クリエイターとなってからは牽引してきた、日本の特撮やアニメの奥深さ、素晴らしさを、改めて実感するという意味で、非常に意義のある展示会だと思いました。大阪でやってくれて、本当に良かったです。
 
 
 
まあ、唯一不満を言うと、ショップですかね。一応、今回の展示会に関するものは売ってましたが、どうせ「庵野秀明展」をやるんだったら、前に売ってたらしい『巨神兵東京に現る』のフィギュアとかも再販して欲しかった。
 
特にショップでは欲しいものがなかったので、隣接していたカプセルトイで500円1回まわしてきました。
こんなのが出た。
なんじゃこりゃ? と思ったんですが、手に持った時のしっくり感とか、何か手放せない魅力がありまして。
気づけば弄んでおります。「紡ギ箱」というらしいんですが……新しい沼にはまりそうです。