タイムスリップグリコ ウルトラセブン「警備隊秘密基地」 | 怪獣玩具に魅せられて

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タイムスリップグリコの、ウルトラセブンシリーズよりもう1点。地球防衛軍極東基地、ウルトラ警備隊の秘密基地と、そこから飛び立つウルトラ戦闘機を一挙にモデル化。怪獣やウルトラマンが一切登場しない、それでいてサービス満点の、隠れた傑作ですね。

爆炎を上げながら飛び立つウルトラホーク1~3号。これだけもインパクト十分ですが、細部を見ると、とんでもない造形がいくつも作りこまれています。

 

まず、一巡してみましょう。

飛び立つホーク1号の迫力よ。まっすぐではなく、カーブを描いて飛んでいるところなんかも、素晴らしいデザインですね。

飛ぶことを表現するのに、透明の支えパーツではなく、爆炎の軌道を支えとする。ジオラマだからこそできる表現ですね。

 

 

爆炎の色使いも、すごく丁寧です。

海洋堂って、爆炎の作り方がうまいなあって、いつも感心させられます。リボルテックのガメラの爆炎エフェクトパーツなんかも、すごい出来ですからね。

この角度だと、基地部分の道路も見えていて、このサイズでの異常な作りこみに感動すら覚えます。

 

こちらは2号発進が際立つ面です。

かなり古い食玩なので、2号の付け根が折れてしまっている。接着していますが、中学生だったことを言い訳にできないくらい雑なつけ方。思いっきり歪んでおります……。

 

この角度も好きだなあ。

1~3号が一望できる角度です。劇中では一遍に発進するシーンはなかったように思いますが、食玩だからこそできる勇ましいシーン再現ですね。最高にカッコいいです。

 

上から見ると、天才的な構成力に驚かされる。

ウルトラ警備隊のマークの形になっているんですよね。

基地となっている孤島を中心において、海の切り取り方でマークを形取ってしまうとは。このデザイン考えた人、本当に凄いと思う。

 

 

では、ウルトラ警備隊が誇るメカニックを、順番に見ていきましょう。

ウルトラホーク1号。

一番でかい、といってもHGシリーズのオマケで付いてくるクリア素材レベルの大きさ。それでいて、非常に丁寧な彫りと彩色です。

黄色い線とか、ちゃんと白で縁取られている。番号もしっかりプリントされていて、これ単体でも普通にHGのラインナップに入れそうです。

 

 

めっちゃカッコいいなあ。ウルトラホークって、とにかくデザインが最高ですよね。

 

基地から発進する様子を忠実に再現。

山の部分がしっかり分割され、そこから飛び立つ様が見事に作られています。

メカニックの発進シーンは、ウルトラシリーズの醍醐味でもありましたね。ウルトラマントリガーのガッツファルコンは、ナースデッセイ号に引っ付いているので発進シーンが物足りない(ほとんどCGだし)感じでしたが、劇中で秘蔵されていたガッツウイングが発進するシーンは、往年のロマンがあったように思います。

 

 

続きまして、ウルトラホーク2号。

1号ほどの丁寧な塗分けではありませんが、しっかりしたシルエットで、機体部分も塗られています。

メインのメカニックについては、どんなに小さくても単色で終わらせないところが偉い。

 

この2号の爆炎も、素晴らしいですね。

地面部分の煙の広がり具合など、非常にリアルです。

 

2号が発進する部分については、崖の壁になっています。

ここも、緑が点々としていたりと、とにかく凝ってるんですよね。

 

 

続いて、ウルトラホーク3号。

これなんて、本当に小さいのに、よくもまあここまで奇麗に塗分けてくれるものだ。

これで食玩ってのが凄いよね。海洋堂の情熱を感じます。

青いラインが入っているだけで、3号だとわかるっていうのも凄い話だよね。もとの3号が、いかに深く印象に残っているかの証ですよね。

 

流れる滝の中から登場する3号。

飛び出してきた瞬間の水の表現など、ここまで小さい中で、とにかく忠実にしてくれている。

造形的にはホーク1号がだんとつ素晴らしいですが、発進表現まで含めると、このホーク3号に一番作り手の熱がこもっているように感じます。

 

本当にやばい。どっから見ても、ホーク3号。

ここまで細かい造形は感動ものです。まじで、これが500円程度で手に入る時代って、本当に良い時代だったんだなあ。

 

海の表現にも力が入っています。

これはおそらく、ウルトラ警備隊のハイドランジャー。
これもしっかり造形、色分けがなされている。
このモデル、メインであるホーク1~3以外にも、とにかく見どころが豊富!
 
反対側は普通の船と思われる。
こちらは単色で勝負。
一般の船も入れ込んでいること、こちらに色分けがないことで、逆にウルトラ警備隊のメカニックが引き立つようになっているかもしれませんね。
 
驚いたのは、地下もあるんですよ……。
 
 
裏側にほら。
地底戦車マグマライザー。
これ、なかなか気づかないっすよ(笑)でも、実はこのマグマライザーにも、めっちゃ力が入っている。造形も色分けも、ハイドランジャーに勝るとも劣りません。
このモデルを企画した人の遊び心とファン精神がよく分かる部分です。ウルトラ警備隊のメカニックを、全部入れ込んでやろう! っていうね。1セブンファンとして、すっごく嬉しい試みです。
 
これらが結集して、ガレキでもなかなかお目にかかれない、超絶クオリティのミニジオラマが誕生した。
 
どの角度から見ても見どころがある。本当に隙がありません。
 
それぞれのメカニックの飛び立つ方向や角度も絶妙ですね。
すごくダイナミックに見えます。
 
こっちからだと、飛び立つホーク1号の後ろ姿や、まっすぐ飛ぶ3号の雄姿を拝むことができる。
 
上から見ると、山の上にちょっとだけ覗く基地部分や、がっつりズレた山部分などの造形も堪能できます。
 
道路部分も良く見たら、車らしき銀の四角が付いています。
恐らく、これはポインターだと思う。マグマライザーやハイドランジャーまで出してきて、ポインターを出さないわけがない。
この道路も、中央線がちゃんと引かれている上、トンネルまで作られている。
 
本当に、最高のデスクトップモデルです。
ウルトラ警備隊のテーマが聞こえてきそうな、勇ましいジオラマ。少年の夢って感じですね~。タイムスリップグリコ・シリーズの中でも、遊び心とサービス精神は間違いなくNO.1です。