ソフビの世界では、元の「ゾイガー」がティガ25周年である今年2021年になってようやくソフビ化したのに対して、このシビトゾイガーは前に一度、このソフビが発売されていた。これ、なかなかハイクオリティで嬉しくなります。
まずは正面から。
翼獣ということで、鳥とは異なったフォルムが魅力的。
操演前提のデザインで、着ぐるみっぽさがありませんね。生物として、非常に生々しい作りです。
映画公開が2000年ということで、それよりも前に公開されていた平成ガメラの、ギャオスのイメージも入っているかもしれない。
横から見た図。
一本爪の足? が細くて保持力に乏しいのが難点か。まあ、そうとう古いソフビだしね。
いつも気が付くとうつ伏せで寝ています。かわいいシビトゾイガー。
背中、特に翼の模様が鮮やかかつ不気味です。
こんなんが何匹も大挙してきたら、そりゃ怖いわな。
しかもこいつ、2mくらいある上に人間を捕食するし、捕食した人間に擬態できるしで、とにかくホラーなやつなんです。
鳥獣系の怪獣の中でも際立ってカッコいい顔だと思います。
嘴が金色である所や、とにかく邪悪で生物感のない瞳が、超古代文明出身という設定で上手く活きている。
首から胴体。不思議な窪みが不気味ですね。
昆虫のように節くれだった足(肢?)も、とにかく不気味で良いです。
支えてあげれば飛行ポーズもできる。
おお、これはこれで良いな。
身体のラインが興味深い。背中の部分が一番隆起している。
翼の形状も、翼竜とはまた違った感じです。被膜が厚めですね。
さて、このシビトゾイガーですが、本編に登場したのは222cmという超小型群生種。
したがってこのシビトゾイガー単体だと普通ですが、他のソフビやフィギュアと絡ませると、超巨大な鳥になります。
ちょうど近くにあったR/B兄弟と。
「ちょっ! やめときなさいって!!」
「カツ兄ぃ! 鳥さん! 鳥さあぁぁぁぁぁん!!」
平成三部作から、ウルトラマンにクトゥルフ神話を髣髴とさせる怪獣が多数登場するようになりましたね。ガタノゾーアやシビトゾイガーは、ルルイエ出身らしいし、ネクサスにはそのまんまなネーミング「クトゥーラ」が出きました。別次元の神話や異世界を柔軟に取り込むことによって、その暗黒神話が本来持ち合わせている「邪悪な重み」が、この怪獣たちにも潜在的に備わっている感じがします。「悪」「倒すべき敵」色の強い怪獣のイメージには、プラスに働いているんじゃないでしょうか。