バンダイが2005年くらいから発売し出した、ゴジラ名鑑。1954年の『ゴジラ』から、2004年『ファイナルウォーズ』まで、50年にわたって銀幕を激震させてきたゴジラの、過去の映画作品での雄姿が食玩ジオラマサイズになったもの。今回はこれの、1955年公開作品『ゴジラの逆襲』を紹介します。
1954年『ゴジラ』と、この『逆襲』だけがモノクロ映画。物語終盤、神子島に上陸したゴジラを、雪山の雪崩に巻き込ませて封じ込めるシーンを再現。『逆襲』というと、アンギラスとの決闘が最大の見どころなんだろうけど、このクライマックスも印象的なシーンですよね。
躍動感のある尻尾。ゴジラは尻尾が多くを語る怪獣です。
実はこのジオラマ、欠陥品で、本当はゴジラの見上げる先に服用機が付いているはずだった。それが欠品しています。リサイクルショップで買ったんですが、その時からなかったんですよ。小さすぎて、なくなっちゃったのかな。
雪山に隠れがちな腹部も、これでばっちり。
黒い巨体の中に、瞳や牙、爪が白で塗り分けられている。
ゴジラ単体はかなり小さめ。
その割には表皮の皺やディテールなどはきめ細かい。
凄まじい峻険。黒と白のだけなのが、逆に不気味ですね。
『ゴジラの逆襲』は54年『ゴジラ』の影に隠れてあんまり見返されることがないかも知れない。でも、僕は好きな作品です。作品としての完成度は確かに初代には及ばないかもしれないけれど、
・ゴジラを殺したままにしたくなかった香山滋が書いた、唯一の続編。
・暴竜アンギラスの登場
・怪獣バトルと、それに伴うランドマーク破壊という怪獣映画の醍醐味の嚆矢
・怪獣バトルの基本となるコマ落とし撮影の嚆矢
などなど、色んな「初めて」がこの映画の中には詰まっている。特に大阪城を舞台としたアンギラスとの決闘は必見です。未見の方は、ぜひ一度観てみてください。