医食同幻 | 怪人・炎帝神農 時空変遷

怪人・炎帝神農 時空変遷

野人エッセンすの理論で覚醒。これからその理論の実践をできるところから進めていく。今の一般常識との差や壁も、自分なりに表現する。数年内に草の根地域起こしを始める。現代の炎帝神農に成るべく日々精進。

医食同幻

 

現在における、福祉・医療健康事業、食材供給としての農産事業を費用対効果で見たら、その結果はまさしく「幻」だろう。

 

診断能力・検査機器・救急救命機能・治療技術・薬剤・介護技能・福祉機関連携の研究・研鑽・向上に一切の中断はなく、関係各位の献身的かつ不断の尽力によって日々進化・発展している。ガンや心臓病などの重い疾患に罹ることを予防するために、減塩や糖質制限などの食生活改善や、運動や禁煙禁酒等の生活習慣の改善が叫ばれるとともに、定期的な健康診断の必要性も広く社会に認知されてきた。しかし、これだけ社会全体として取り組んでいるにもかかわらず、身体の不調を訴える人々は一向に減ることはない。

 

健康のために野菜を多くとることが推奨され、1日の摂取目標量も掲げられた。安心安全な食材を提供するというスローガンの基に、農薬や化学肥料を前提とした慣行農業の在り方を見直し、その代替として、これから有機農業を強化していく方針も明確にされた。安全安心な野菜を作るための健康な土づくりを提唱し、土壌の耕起・深耕・家畜肥料等の有機物積極投入を大々的に推進している自治体もある。しかし、統計上の食料自給率は年々低下している。農業機器やその燃料、資材や肥料の高騰で苦しみ、離農する農家も増えた。また、野菜を食べる量を増やして食物繊維を多量に摂取してきたにもかかわらず大腸がんの患者は減らず、むしろ増大する一方である。数十年前に比べて喫煙者が激減したにもかかわらず、肺がん患者が増えていることと同じ状況となっている。

 

健康な「身体」、健康な「土」、安全安心の「農産物」を実現すべく、関係者の努力は並大抵なものではないだろう。

この努力に見合うだけの結果が得られていない現状は、今を生きる我々にとって「幻」を見ているということなのであろうか。