介護環境快適化講座 -18ページ目

27.お年寄りの体格に合う家具を選ぼう

 
介護環境デザイナーの間瀬樹省です。


先週は、建物の新築や改修の際には図面に家具を書き込んで検討することの必要性についてお伝えしました。


では、そこに書き込む家具はどんなものでも良いでしょうか?


そんなことは無いですよね。


家具を選定する際に気をつけたいポイントはいくつかありますが、お年寄りの体格に合う家具を選ぶ事も重要です。


施設っぽくない家具にする、建物のデザインに合う家具にしようと考える事は大切ですが、使う人の身体のサイズに合うかどうか確認しましょう。


お年寄りの体格は、思った以上に小柄です。普通のサイズの椅子では、足が床にしっかりとつかないことが多いのです。


足がつかないと、体が安定しませんし、立ち上がりも行いにくくなります。


椅子を選ぶ際には、椅子にしっかりと腰掛けて、かかとまでしっかりと足が床につくことを確認しましょう。


椅子の高さをお年寄りに合わせて設定すると、テーブルも高すぎるということになります。


テーブルが高すぎると、作業や食事が行いにくくなるだけでなく、誤嚥を起こしやすくなるという問題もあります。


テーブルや椅子以外の家具に関しても、手の届く範囲等に配慮して、奥行きや取っ手の高さを確認しましょう。


介護施設の新築や改修の計画の際には、ぜひ家具細かな点も確認するようにしてくださいね。


椅子やテーブルの高さの考え方については、「食事姿勢と椅子のメールセミナー」でお伝えしていますので、宜しければメールを受け取ってみて下さい。左上のバナーからお申し込みください。


20140617_家具と姿勢
家具のサイズが合うと、姿勢が良くなり笑顔も増えます。


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美味しく食事を食べてもらう方法とは

 
介護環境デザイナーの間瀬樹省です。


今週の月曜日、約半年ぶりに「すずの郷」を訪問しました。施設長さんから最近の取組みについてお伺いしたのでシェアしたいと思います。


すずの郷は、愛知県にある特別養護老人ホームです。


80室のユニット型特養の本館と、29室の地域密着型サテライトの特養である西館の2つの建物があります。


西館が竣工して2年が経過しましたが、見学を希望される方が結構いらっしゃるので、その度に一緒に訪問させてもらっています。


今回も色々と施設長がお話ししてくださいましたが、その中で食事に関する話しがあったのでご紹介します。


先月から本館の朝食の方法を変えたのだそうです。


西館は規模が小さいということもあり、共同生活室のキッチンでお年寄りの目の前で食事を作って食べてもらっています。


ですので皆さん喜ぶし実際に美味しいそうです。


しかし本館は厨房で作った食事を各ユニットに運んで食べてもらっているので、作りたてでない分味が落ちるのだとか。


また、食べている様子を見ても、お年寄りの食欲があまりないように感じていたそうです。


そこで本館も朝食ぐらいは目の前で作ったできたての食事を食べてもらおうということで、先月から取組みを開始されました。


1階は喫茶スペース、2階は厨房前の談話スペースに朝食の席を設け、朝食を食べたい方はその場所に移動します。


そこで和食・洋食の別や卵の焼き方についてオーダーをします。それを聞いた調理の職員さんが個別に作りできたてを提供します。


そうしたら、皆さんとても喜んで食べられるそうです。施設長の言葉を借りれば「お皿まで食べそうな勢い」だそうです。


やはり、料理は作る人の顔が見え、作る過程の音や香りも楽しむ物なのだと思います。


この話しを聞いて、こんなことができる仕掛けを今後の設計には設けておく必要があるなと再認識した次第です。


皆様の施設でも、ぜひ可能な事から始めてみてくださいね。


20140613_すずの郷1
こちらが本館1階の喫茶スペース。朝食時はこちらが食事スペースになります。朝食用にテーブルが2台増えていますね。


20140613_すずの郷2
朝食のメニュー。これをお見せしてオーダーしていただきます。


20140613_すずの郷5
こちらは西館の共同生活室。利用者さんが準備や片付けに参加でき、目の前で調理してもらった食事を食べる事のできる空間です。


20140613_すずの郷3
駄菓子の販売コーナーは本館から西館に移動してきました。とてもいい感じです!


20140613_すずの郷4
月一回開催しているツアーのパンフレットを見せていただきました。旅行好きの利用者さんを社長にした仮想の旅行会社を立ち上げ、その会社がパンフレットを発行し旅行を開催しています。利用者さんが主役であるという考え方が徹底していますね。



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26.図面に家具を書き込もう

 
介護環境デザイナーの間瀬樹省です。


図面を見ながら打合せをしていると、施設の方から「実際の広さの感覚が分からない」と言われる事がよくあります。


たしかに図面だけ見ても、実際の広さを思い浮かべるのはとても難しいですよね。


設計者は自分で図面を書きながら広さの想定をしていますが、それを施設の方が理解するのはなかなか大変なことだと思います。


では図面を見ながら広さを理解するにはどうしたらよいか、一番手軽な方法は図面に家具を書き入れる事です。


食事のスペースであればテーブルと椅子を書き込んでみる。さらに食器棚、冷蔵庫、テレビ、ソファーなども記入してみましょう。


ただの空白だった所に家具が書き込まれる事で、広さの感覚が分かるだけでなく、使い勝手も想像ができるようになります。


また、家具の配置に合わせて、照明の配置がそれでよいか、コンセントは必要な位置にあるかなど確認ができるようになります。


家具は移動することもあるのであくまで想定になりますが、早めの段階で家具を書き入れて検討されることをお勧めします。


こんなに広い(あるいは狭い)とは思わなかった、スイッチやコンセントがこんなところにあるとは思わなかった、ということが無くなります。


介護施設の新築や改修の計画の際には、ぜひ家具の配置についても一緒に検討して設計が良いかどうかの確認を行ってください。


20140610_家具
家具が入って初めて空間が活き活きとしてきます。図面にも家具を書き入れてみましょう。


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