【一枚の絵・10】

名古屋市美術館
『クノップフ展』(1990年)より
フェルナン・クノップフ
《海の近く》
紙に色鉛筆 1890年 17×46.5



どーしていままで、この人の作品が日本で紹介されなかったんだぁっ!?と首をかしげたくなるのが、19世紀末ベルギーの芸術家フェルナン・クノップフであります!

なにしろ作品すべてに、ものすごいパワーが感じられるんですよ。
それは、ダンナに言わせると、「観る人の精気を全部吸いとってしまう」ようなものだったりする…。

この《海の近く》は、なんと!紙に色鉛筆で描かれているんです。実物を観た人にしかわからないけど、本当に信じられないっ!
ほかにも赤チョークだけ、木炭だけを使った女性の習作などがあるんですが、絵というよりも、実際に目で見たままの実像のような仕上がりに、「このヒト何モン!?」と背筋がゾクゾク。

彼の描く女性には「目は口ほどに物を言う」魔力があります。
(1990年8月)


『クノップフ展』
◆1990年8月18日(土)-9月30日(日)
 名古屋市美術館
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名古屋市美術館 →
(名古屋市中区栄2-17-25 白川公園内)


【2008年・追記】
そのほかの展示作品ですキラキラ

フェルナン・クノップフ
《ジョルジュ・ローデンバックとともに―死都》
紙にパステル、墨
1889年 26×16


フェルナン・クノップフ
《エセル・B. ストリックランドの肖像》
紙に鉛筆、コンテ、白のハイライト
1892年頃 24.5×16


フェルナン・クノップフ
《内気》
彩色写真
1893年 29×19.8


フェルナン・クノップフ
《女性習作》
紺鼠色の紙に鉛筆、白のハイライト
1896年 23×15


フェルナン・クノップフ
《赤い唇》
紙に鉛筆、色鉛筆、粘性鉛筆
1897年 25.2×17.2


フェルナン・クノップフ
《女性の肖像》
紙に赤チョーク、色鉛筆
1899年頃 23×13.7


フェルナン・クノップフ
《神秘的な女性》
紙に色鉛筆
1909年頃 28×17.2


フェルナン・クノップフ
《リジイア I 》
厚紙に木炭
1910年頃 36×46.7


フェルナン・クノップフ
《煙草》
紙にパステル、木炭
1912年頃 径15.8


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・『クノップフ展』①(1990年)
・『クノップフ展』③(1990年)


【フェルナン・クノップフ作品集】


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