エアクッション入手 2例比較 | 幸せの条件

幸せの条件

筋萎縮性側索硬化症(ALS)の妻と二人の子供(小学生)の事を綴ります。

現状、妻の車いすにはロホクッション(エアクッション)を使用している。



お尻の肉がやせてきてしまい、ウレタンクッション等では座骨部が痛い為だ。


洗面所等狭い場所に行く際には普通型車椅子(購入品)を使用し、居間では大型の電動車いす(介護保険レンタル)を使用している。


その両方の車椅子のクッションには、ともにロホクッション(ハイタイプ)を使っている。全く同じものだ。

しかし、普通型車いすのロホクッションは購入品、電動車いすはレンタル品の違いがある。


購入したほうのクッションは妻が40歳未満だった当時、補装具支給制度を使用した。

ロホクッションは約6万円するものなのだが、クッション(特殊空気室構造のもの)は基準額が4.5万円となっている。ロホクッションは特殊空気室構造クッションの代名詞であるにもかかわらず、市販額より基準額が著しく低いのは、そもそも制度自体がおかしいと思う。


その差額の1.5万円は自己負担となる上、基準額の1割分は自己負担なので、1.5万円+0.45万円=約2万円が自己負担だった。つまり約4万円の公費補助を受けた事になる。


この支給制度を利用するには、以下の関門を潜り抜けなければいけなかった。

(1)どのクッションが妻に合っているかを、様々な業者に問い合わせて自ら探す

   購入品なので、買ってから万が一体に合わなくても変更不可。一発OKで無ければならない。

(2)販売業者から見積書を入手する

(3)役所の福祉課に行き、このクッションを補装具支給制度で購入したい旨話す

(4)役所から所轄のセンターに判定依頼の相談をする

(5)役所からセンターの医師判定の日程を聞く

(6)クッション販売業者担当者にその日程で立ち会えるかの調整をする

(7)当日仕事を休むために、職場の調整をする(有給申請)

(8)当日、役所の福祉課担当者と販売業者とともに、センターに行き、医師判定を受ける

(9)後日、判定OKの連絡をもらう

(10)販売業者に連絡し、クッションを納品してもらう

(11)公費補助の書類を販売業者に提出するとともに、自己負担分を支払う。


ここまで約4ヶ月かかった。こんな面倒なこと及びこんなに時間がかかるなら、たかだか4万円程度の補助を受けるための手続きなんてやるつもりは無かった。本当にバカバカしい。


対して、介護保険レンタルの場合

(1)レンタル業者にロホクッションをレンタルしたい

TELするだけで、翌日持ってきてくれた。体に合わなければ別の種類に即交換してくれる。

費用も月額500円だけ(1割負担)

と、超素晴らしいサービスだ。希望からたった1日で入手できた。費用も格安だ。


入手までに4ヶ月かかった補装具支給制度とあまりにも違いすぎ、過去に怒りさえ感じる位だった。


介護保険レンタル制度を適用させて頂き、大変ありがたいと感じるとともに、40歳未満のALS患者に対する福祉制度は、あまりにもサポートが足りなすぎるとあらためて感じている。