どれくらいおられるでしょうか?
おそらく
テレビなどで、
少しは目にされたことがあると思います。
でも、とくに興味を持つことはなく、
わざわざCDやDVDで聴くようなつもりはまったくない、
という人が大多数なのではないでしょうか?
それが当然だと思うのです。
すぐに面白いと思うほうが、むしろかなり特殊かと。
そこで、
こんな連絡を始めることになりました!
『落語を聴いてみたけど面白くなかった人へ』
月刊誌『望星』5月号(本日4月15日発売)より連載開始!
発行・東海教育研究所 発売・東海大学出版部
望星 2015年 05 月号 [雑誌]/東海大学出版会

¥600
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『望星』ホームページ
連載は初めてです。ぜひよろしくお願いいたします!
毎回、
「『落語は落ちが命』と言われるのに、面白くない落ちがあるのはなぜ?」など、
素朴な疑問からスタートして、
落語ならではの面白さについて、
力の及ぶ限り迫ってみたいと思っています。
私の思う落語の面白さとは、どういうものかと言いますと……
口から口へと伝わってきた口承文学は、いまや世界から消え去ろうとしています。
その貴重の生き残りが日本の落語ではないかと思うのです。
落語には、口承文学ならではの面白さが詰まっています。
それは、文字で書かれた文学にはないものです。
文学好きだからこそ、そこにひかれるのです。
また、「落ち」もそうですが、落語には独特の形式があります。
そして、小話からだんだん長い噺になっていくなど、独特の発達の仕方をしてきています。
そのせいで、他の文学にはない、独特の物語構造となっています。
小説などではありえない展開がここにはあり、
大きな可能性に満ちています!
そうしたことなどについて、
ディケンズ、カフカ、クッツェーなどの作家も登場させながら、
語っていけたらと思っています。
といっても、落語論とか文学論とか、そういう堅苦しいものではありません。
あくまで、落語を聴いてみたけど面白くなかった人に、
もう少しだけお耳を拝借させていただければと。
私は演芸評論家ではありませんし、そうした知識もありません。
ですから、「なんでおまえが」と思われる方もおられるでしょうが、
そういうちょっと変わった内容になる次第です。
落語に興味のない方も、試しに読んでみていただけますと幸いです。
イラストは、『きもの番長』(主婦の友社)の松田恵美さんです。
きもの番長/主婦の友社

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落語については、ずっと書いてみたいと思っていて、
そのために、ご意見をうかがいたくて、もうかなり前ですが、
桂米朝さんにお会いいただいたこともありました。
その桂米朝さんが、お亡くなりになられた直後に、
連載を開始することになろうとは、思ってもみませんでした……。
ともかく頑張ります!
……
子供の頃に「むかしむかし……」とお話を語って聞かせてもらうのは、
なんとも幸せなことではなかったでしょうか?
大人になっても、やっぱり「語り聞かせ」はいいものです。
語ってくれる声を聴いていると、幸せな気持ちになれるはずです。
それを可能にしてくれるのが、
落語ではないかと思うのです。