43
その日の夜、母と正孝の家へ謝りに行った。
正孝は出て来なかったが正孝の母は笑顔で
『全然大丈夫ですよ。
特に怪我していないし、女の子にやられるなんて・・・。』
とそんな冗談めいたニュアンスで私を許してくれた。
母は深々と正孝の母に頭を下げて正孝の家を後にした。
次の日の朝、教室に行くと何かいつもと雰囲気が違っていた。
みんなが私を見てヒソヒソ話す。
そして正孝が
『暴力女!みんな菊地に近づくと殴られるぞ。』
と大きな声で言った。
そしてみんなが
『暴力女!暴力女!』
と詰ってきた。
美由紀ちゃん逸子ちゃんもみんなと一緒になって
『暴力女!暴力女!』
と詰った。
私は泣きそうだった。
暴力女と言われる事ではなく、みんなに嫌われる事が怖かった。
でも泣いたらいけない。
私は我慢していると、しのぶが私の元にやって来た。
しのぶは今の状況をちゃんと分かっているのに他愛もない話をしはじめた。
私に同情や励ましの言葉を掛けるでもなく。
授業以外の時間ずっとそばにいてくれた。
みんなが私に野次を飛ばしていてもしのぶは気にも留めずずっとそばにいた。
逆に私は前にしのぶが暴言を吐かれている時はなるべくそばに居なかった。
そんなしのぶに少し負い目がありつつも、しのぶの言葉ではない優しさ温もりが嬉しく、眩しく、痛かった。
正孝は出て来なかったが正孝の母は笑顔で
『全然大丈夫ですよ。
特に怪我していないし、女の子にやられるなんて・・・。』
とそんな冗談めいたニュアンスで私を許してくれた。
母は深々と正孝の母に頭を下げて正孝の家を後にした。
次の日の朝、教室に行くと何かいつもと雰囲気が違っていた。
みんなが私を見てヒソヒソ話す。
そして正孝が
『暴力女!みんな菊地に近づくと殴られるぞ。』
と大きな声で言った。
そしてみんなが
『暴力女!暴力女!』
と詰ってきた。
美由紀ちゃん逸子ちゃんもみんなと一緒になって
『暴力女!暴力女!』
と詰った。
私は泣きそうだった。
暴力女と言われる事ではなく、みんなに嫌われる事が怖かった。
でも泣いたらいけない。
私は我慢していると、しのぶが私の元にやって来た。
しのぶは今の状況をちゃんと分かっているのに他愛もない話をしはじめた。
私に同情や励ましの言葉を掛けるでもなく。
授業以外の時間ずっとそばにいてくれた。
みんなが私に野次を飛ばしていてもしのぶは気にも留めずずっとそばにいた。
逆に私は前にしのぶが暴言を吐かれている時はなるべくそばに居なかった。
そんなしのぶに少し負い目がありつつも、しのぶの言葉ではない優しさ温もりが嬉しく、眩しく、痛かった。
42
正直、場面場面しか覚えていない。
私は正孝を何発か殴ったり蹴ったりしていた。
子供の力だから正直弱いが。
そして正孝の服を引っ張り転ばせた。
正孝は転んだまま泣いた。
近くに水道とそれに結合されているホースがあり私は水道の蛇口をひねりホースを持ち正孝に向かって水をかけまくった。
弘文が村田先生を呼んで来て私は村田先生に押さえられた。
正孝は体操服に着替えさせられ私達三人は職員室に連れていかれた。
正孝と弘文と私は村田先生に事情を話すように言われ正孝と弘文は[軽くからかったら菊地(私)が暴れた]と言った。
村田先生は私にも聞いてきたが何も言えなかった。
母の仕事にコンプレックスがあったのだろうか。
とにかく言えなかった。
村田先生はそんな私を責めた。
正孝と弘文は先に帰して私を責め立てた。
しかし納得していないせいか村田先生が私を叱った言葉は私には届かなかった。
そして母が先生に呼ばれ母が叱られた。
そして母と一緒に帰る事になった。
帰り道、母は私を叱らなかった。
母は
『どうしてあんな事したの?』
と優しく問い掛けた。
私は
『スナックかーちゃんの子供って言われたから。』
と素直に言った。
母は黙った。
子供心に何となく言ってはいけない一言だと分かっていたのに敢えて言った。
母が傷付くのを分かっていながら敢えて言った。
私は母の顔を見れなかった。
私は正孝を何発か殴ったり蹴ったりしていた。
子供の力だから正直弱いが。
そして正孝の服を引っ張り転ばせた。
正孝は転んだまま泣いた。
近くに水道とそれに結合されているホースがあり私は水道の蛇口をひねりホースを持ち正孝に向かって水をかけまくった。
弘文が村田先生を呼んで来て私は村田先生に押さえられた。
正孝は体操服に着替えさせられ私達三人は職員室に連れていかれた。
正孝と弘文と私は村田先生に事情を話すように言われ正孝と弘文は[軽くからかったら菊地(私)が暴れた]と言った。
村田先生は私にも聞いてきたが何も言えなかった。
母の仕事にコンプレックスがあったのだろうか。
とにかく言えなかった。
村田先生はそんな私を責めた。
正孝と弘文は先に帰して私を責め立てた。
しかし納得していないせいか村田先生が私を叱った言葉は私には届かなかった。
そして母が先生に呼ばれ母が叱られた。
そして母と一緒に帰る事になった。
帰り道、母は私を叱らなかった。
母は
『どうしてあんな事したの?』
と優しく問い掛けた。
私は
『スナックかーちゃんの子供って言われたから。』
と素直に言った。
母は黙った。
子供心に何となく言ってはいけない一言だと分かっていたのに敢えて言った。
母が傷付くのを分かっていながら敢えて言った。
私は母の顔を見れなかった。