3月の下旬、また悪友が東京から2人やって来たらしい。
今回はその前日にメールで告げられた。
で、当日夕方。
「車は置いていくから」と言っていた相方から電話がかかってきた。
「歩いてくの面倒になったから車で行っていい?」
「んー、○○(子供)がスーパーに遊びに行くって言ってるから、うちに寄って行ってくれないかな」
「わかった、今から行く」
自宅に現れた相方、車だけ置いて出かけようとする。
「えっ、歩いていくの?」
「うん」
だって自宅から歩いたら駅まで30分だよ。
実家からなら歩いて20分なのに、それを面倒って言った人が歩くわけ?
おかしくない?
それにもうすぐ待ち合わせの時間でしょ。
「駅まで送るよ」
「でも○○(子供)が(おとーさんと別れないって)騒ぐから、歩いていく」
「今、君が1人で出かけるほうが一緒に行くって騒ぐよ」
案の定、子供が玄関まで走ってきて「あたしもいく~」。
「ほら、だから送った方がいいから」
「じゃあ」
不倫告白後、悪友が来て飲みに行く時はいつも車を置いていく。
だから、始めは自宅に帰って来る気があるのかと思った。
でも帰って来ないとわかり、朝ホテルから実家へ歩いて行くのなら車で行けばいいじゃんと思った。
聞いたら、「朝は渋滞するから、歩いた方がかえって時間が読めるし、君たちだって車あったほうが便利でしょ」。
んー、もっともらしい理由だなぁ。
だったら彼女と外泊してた時だって、歩けばよかったんじゃない?
ホテル~駅を彼女と歩いて人目につくといけないから、彼女と会う時は車じゃないといけなかったのか?
今は悪友だから車でなくてもいいのか?
それとも、ただ単に妻子の事を思いやる余裕が生まれただけか?
車に乗り込む。
「途中まででもいいよ」
「何それ?」
「Uターンできる所があればそこでいいから」
「何で?」
「だって大変でしょ」
「大丈夫だけど」
車は駅へ向かう。
「セブンイレブンとかでもいいよ」
「駅でいいよ。駅じゃないほうがかえってわからないし」
車は信号待ち。
「そこのそば屋の駐車場に入れてもいいよ。ここから歩くから」
「待ち合わせ、駅じゃないの?」
「駅だよ」
「なら駅でいいじゃない」
車は駅近くまで進む。
「どこに停めるの?」
「あっちに回ればいいんじゃない」
「それでいいよ」
やけに怪しい。
私を駅に近づかせたくなさそうな態度アリアリだ。
途中で降ろしてもらおうとしつこい。
それができないと今度は駅前で車を停める場所を気にしてる。
私が駅への出入り口とは道路をはさんだビルの方に車を停めると言ったら安心したっぽい。
なんなんだ?
今までも何回か駅まで送ると言って断られたけども、
何か意味あんのか、やっぱり。
私に誰かを見られたくないのか?
私を誰かに見られたくないのか?
後でメールでツッコミでも入れとくかと思いつつ、駅から去る。
子供も車の中で言い聞かせてたので、あっさりと父親にバイバイした。
そして子供が行きたがっていたスーパーの遊び場に着いた。
相方にメールしてみるかと思ったら、あぁ、携帯、家に置いてきちゃったよ。
携帯にやましさを詰め込んでない私はしょっちゅう忘れるんだよな、携帯。
もう何年も絶対に携帯を忘れない相方のすごさと、それに伴うやましさの度合いを思う。
あれこれ遊ぶ子供に付き合い、売り場を走る子供に苦労して買い物をし、
3時間半後やっと家にたどり着いて夕飯を食べ、
メールしようかと考えたものの、
すでに相方は酒が進んで酔っ払いになってるであろう時間になっていた。
こんな時間にメールしてもふざけた答えしか返ってこないんだよねぇ。
そんな訳で、ツッコミも追及もせず夜は明けてしまったのだった。